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映 画

「子鹿のゾンビ」「カラダ探し THE LAST NIGHT」「侵蝕」「バイオレント・ネイチャー」のとっておき情報
(2025年9月1日10:30)
映画評論家・荒木久文氏が「小鹿のゾンビ」「カラダ探し THE LAST NIGHT」「侵蝕」「バイオレント・ネイチャー」のとっておき情報を紹介した。トークの内容はFM Fuji「Bumpy」(月曜午後3時、8月25日放送)の映画コーナー「アラキンのムービー・ワンダーランド」でパーソナリティ・鈴木ダイを相手に話したものです。
鈴木 よろしくお願いします。
荒木 暑いですね~。
鈴木 大丈夫ですか?酷暑。
荒木 大丈夫です、比較的。ちょっと1回具合悪くなりましたが、復活しました。殺人的暑さですからね。殺して下さいみたいな感じですからね。
鈴木 暑いですからね~。
荒木 対策として、今日は血も凍るような特集を、ホラー特集、スプラッター特集だね、これをやらせていただきます。前回、7月にやってランク着けして怖さ指数をやったら意外と好評だったんですよ。
鈴木 意外と好評どころか、大好評でしたよ。
荒木 8月後半から9月にかけて公開される、純粋ホラーと言えない…、ホラーサスペンスやスプラッター系ですね、怖さドキドキ指数を入れながら5段階。
鈴木 いい!いいー!
荒木 ダイちゃんは、血タポタポの流血ものは平気だったんでしたっけ?
鈴木 いやー、平気っていうか、僕はオカルト物の方が好きなんですよ。
荒木 オカルトねー。
鈴木 悪魔的ななんとかとか、ああいうのが好きですね。
荒木 ああそっか…、入ってるかなあ…、ちょっとわかりませんがご紹介します。怪物系ホラーとか殺人鬼系ホラーとかありますんで。キャッチコピーなんかを交えて。
鈴木 お願いします。
荒木 1本目です。歌からいきます。♫子鹿のバンビは~、かわいいな~♫
鈴木 荒木さん?だいじょうぶですか~?
荒木 私みたいな爺が唄う歌ではありませんけど(笑)、子鹿のバンビと言うと、とても可憐で可愛いですよね。
鈴木 はいはい(笑)。
荒木 じゃあ、『子鹿のゾンビ』は、どうなんでしょう?

鈴木 なに!?何言ってんですか?
荒木 公開中、『子鹿のゾンビ』という作品です。ディズニーアニメの原作で知られる、「バンビ 森の暮らし」をホラー映画化したというのがこの作品です。原作の純粋無垢で可愛らしいバンビのイメージを完全に覆し、凶暴な人殺しゾンビとなったバンビが巻き起こす恐怖を描いています。
鈴木 はいはい。
荒木 今回のゾンビ・バンビは、牛よりデカいんですよ。巨大なツノや牙を凶器にしたモンスター・ゾンビで、子供が見たら必ず泣きますね。
ストーリーは簡単で単純です。ある子鹿が、母鹿を人間に殺されて、森林開発と事故で一人ぽっちになってしまいます。そしてこの子鹿が、化学薬品に汚染されたことで,超凶暴化します。誰もが恐れるモンスター・ゾンビに変貌して、全てを奪った人間への復讐のため、人間狩りを始めます。
鈴木 同じパターンじゃないですかあ!
荒木 そうです。お馴染みですね。単純で申し訳ないです。鋭いツノと凶暴な牙で人間を次々と襲う…という、そんなに難しくないというか単純ですね。
鈴木 全然難しくないと思います。
荒木 理由や過程などゾンビ化したのは申し訳程度で、全編、これは凶悪なゾンビ化したゾンビ鹿による殺戮シーンですよ。それもむごい殺し方が好きなんですね、鹿さんは。このゾンビ、何人殺したかな…、人間を前に横顔で歯をむき出してよだれを垂らすシルエットはエイリアンそのものですよ。子どもの夢を壊すという人もいるんでしょうけどあまり目くじら立てなくてもね…、という気がしますよ。
キャッチコピーが面白い!誰が作ったのか…、「せんべいだけじゃ、生きていけない。」だって(笑)。
鈴木 せんべいだけじゃ、生きていけない(笑)。
荒木 鹿せんべいのことね(笑)。人間喰わない…(笑)。これ一番ですね。
鈴木 最高ですね(笑)。
荒木 上手いよね!「凶悪なおとぎ話」というサブタイトルもついてますけど、公開中です。『小鹿のゾンビ』。 ホラードキドキ度は、結構怖いドキドキします、⓶ですね。
2作目。『カラダ探し THE LAST NIGHT』。9月5日の公開です。キャッチコピー、「この呪いは回り続ける…」というね。サブ・キャッチが、「この遊園地からは死んでも帰れない」というね。これは携帯小説が原作で映画化第2弾です。前回は橋本環奈さんが主人公を演じて眞栄田郷敦さんらと一緒に「カラダ探し」に挑むんですけど、今回はその他に高校生役で櫻井海音くんとか安斉星来ちゃんなど、若い役者さんが登場しています。ストーリーはバラバラになった人の身体のパーツを全部見つけ出すまで、殺される続ける同じ日を繰り返すというパターンですから「カラダ探し」。

鈴木 もう…やだあ…。怖いよー。
荒木 今回は5人の高校生が、課外リクリエーションで遊園地に出かけるんですよね。そこに、全身血だらけの少女「赤い人」が現れ5人を次々と惨殺するんです。
しかし、彼らが再び目を覚ますとそこは同じ日の朝になるというね。そこに眞栄田郷敦君が現れます。彼は3年前からずっと橋本環奈ちゃんを探し続けてたんです。6人は呪いの連鎖によって消えた彼女を救うため、「赤い人」の恐怖と対峙することになるというお話なんですけどね。頭に前作ダイジェストを置いてくれているので、1作目見ていなくても大丈夫です。
鈴木 じゃあ、今回だけでもOKという事ですね?
荒木 そうです。遊園地って比較的怖いところもあるからね。
鈴木 夕暮れ以降が怖いんですよ、遊園地って。
荒木 そうなんですよ。橋本環奈ちゃんの怖がり顔が好きという人も多くてですね、映画の中では殺され方というか、殺し方が凄いんですね。
殺す人の方が「赤い人」なんですけど、10歳くらいの女の子のはずなのに力が強くてですね、顔はそぎ落とす、胴体は真っ二つにする、顔面にガラスは突き刺すという‥。ただ、撮影が上手くって、血がいっぱい出てもそんなに気持ち悪くはないですね。
鈴木 そんなに気持ち悪くない (笑)!? 血が出ても?
荒木 はい、大丈夫です(笑)。高校生っぽくてね。我々のドロドロ血とは違いますね。
鈴木 違うんだ、サラサラ血なんだね。
荒木 高校生の青春要素が多く取り入れられているんでホラーとのバランスがいいと思います。だからデート向きですね。デート初心者の男子高校生は、女の子に上手く抱きつかれるといいですね。そんな感じです。
鈴木 いいなあー懐かしいね、そのシュチュエーションね。
荒木 『カラダ探し THE LAST NIGHT』という9月5日から公開です。
怖いドッキリ度数は⓶ですね。
3本目。公開は9月5日です。韓国ホラースリラーです。『侵蝕』と言います。

鈴木 しんしょく…。
荒木 しんしょくって、水や風などで岩石や地層が徐々に削られるあの侵食ですね。
鈴木 単語だけで怖いもん、侵食って。
荒木 その上に、どういうわけか難しい字の方をあてて、なお怖さが増すみたいな感じです。ストーリーです。離婚寸前の女性ヨンウンさん。彼女の悩みは7歳の娘ソヒョンちゃんなんですね。ソヒョンちゃん、お友達をわざと危険な目に遭わせたり、奇妙で危険な言動を繰り返して、生活がどんどんどんどん崩れはじめるんです。
娘のソヒョンを必死に引き留めようとするヨンウンでしたが、娘が巻き起こす恐怖は日ごとにエスカレートして母娘の関係は闇に包まれていきます。そしてとうとう母親は…というのが映画の前半なんですよ。
鈴木 前半がそれね?
荒木 はい。後半は、それから20年後になるんです。
鈴木 あら?結構飛ぶね。
荒木 そうなんですよ。この映画巧みでね、後半は全く別の話が展解しちゃうんです。先般と関係があるようなないような話しになるんですけど…。女性ふたりが一緒に暮らしはじめるところから始まってですね、次々と不可解で怖ろしい事が起こり…ということなんですが。恐ろしい事実が姿を現すことになるという…、ここはちょっと言えないんで。
鈴木 言えないね…ああ、あぁ…。
荒木 観客が騙されるっていうかね、監督が観る者にミスリードを誘うというテクニックを使ってるんですよ。
鈴木 サスペンスやスリラーなオカルトっていうよりは、サスペンスですか?
荒木 サスペンスです。見ていると、とっても嫌~な、とても暗~い気持ちになるんですね。
鈴木 いやだな~(笑)。
荒木 だから、そういう意味で怖い。子供が信じられないという現実が迫ってきます。本当に自分の子?と思うような、救いのない悩みとか…、この辺、好きな人はあまりいないと思うんですが、好きな人は好きなんでしょうね。
鈴木 ハマると見てしまうんだよねー…。
荒木 で、20年後どうなってしまうのかということなんですが。ソヒョンをやってる女の子がキ・ソユちゃんというんですけど、すんげー上手いんですよ。目茶苦茶上手い! 今、日本で一番有名な子役で「永尾ゆの」ちゃんっていますよね。ちょっと彼女に似てなくもないです。ああいう感じ。凄い作品です。キャッチコピーは、「いったい何者?」と言う。
鈴木 いったい何者?
荒木 と言う韓国ホラー、怖さドキドキ指数は④です。
鈴木 おぅ!!高いじゃないですかー。
荒木 高いです。
最後『バイオレント・ネイチャー』というタイトルですけど、なんということのないタイトルですが、9月12日公開のスラッシャー映画といわれる典型的なカテゴリーです。

鈴木 うわぁ‥‥。
荒木 わかるよね?スラッシャー映画て。サイコパスの殺人鬼が集団をつけ狙う、「ラストサマー」とか、「スクリーム」とか。「ハロウィン」のマイケル・マイヤーズとか、「13日の金曜日」。
鈴木 指の間から見てて半分見えないですもん、いつも。
荒木 そうですね。殺人事件、復讐劇、サバイバル。この『バイオレント・ネイチャー』は深い森の中、60年前に起きた事件の怨念でモンスター化したジョニーが生き返ります。森でキャンプしていた若者たちを残酷に殺戮していくんですが、面白いのが、徹底して殺人鬼ジョニーの視線で撮影されていることなんですよ。
鈴木 はぁー…。
荒木 多くの場合は、被害者視線でしょ。突然、背後から襲われたり暗闇からやられたりする・・・つまり被害者目線なんですけど、今回は加害者目線なんです。
だから私たちは彼の肩越しに殺される被害者を見ているという感じになるんです。
新鮮というか、初めてですよね。
鈴木 あんまりないですよね!
荒木 ないでしょう! いきなり来られるというそういうパターンが多かったから。殺しのバリエーションの多さと情け容赦のなさの残酷さ、あまり見たことないレベルです。どうも万全の体調の時見ないと危険のようです。嘘か本当かわかりませんけど、「嘔吐者続出」とパンフレットに書いてありました。
鈴木 ああ…なんかちょっとわかるかな。
荒木 でも、ホラー好きなら絶対見逃せないですね。監督はクリス・ナッシュという監督なんですが、キャッチコピーは、「邪悪が目覚める、史上最悪、嘔吐者続出、ウルトラゴアスラッシャー」ということです。
鈴木 言いたいこと全部言ってるんじゃないんですか。
荒木 そういうことです。ランクは、文句なく⑤。めちゃクチャ怖いから怖いもの知らずの人のみ、心臓弱い人は避けること。というのが私の結論です。
鈴木 今日の特集だったら、一番最後のをまず見なさいってことじゃないですか。
荒木 そうね(笑)。『バイオレント・ネイチャー』という、今年一番のスラッシャー映画だと思います、私。ということで、今日は血ぽたぽた…、ダイちゃんはあまり得意じゃないですけど、敢えて紹介しました。ちょっと、血も凍る怖さだったでしょ(笑)。
鈴木 今日は、コンビニでトマトジュース買って帰るのを止めるわ。
荒木 それ、止めた方がいいね。トマトジュースは、2,3日飲めない
鈴木 黄色だ、青いジュースにしますわ。ありがとうございました。

■荒木久文(あらき・ひさふみ)1952年生まれ。長野県出身。早稲田大学卒業後、ラジオ関東(現 RFラジオ日本)入社。在職中は編成・制作局を中心に営業局・コンテンツ部などで勤務。元ラジオ日本編成制作局次長。プロデューサー・ディレクターとして、アイドル、J-POP、演歌などの音楽番組を制作。2012年、同社退職後、ラジオ各局で、映画をテーマとした番組に出演。評論家・映画コメンテイターとして新聞・WEBなどの映画紹介・映画評などを担当。報知映画賞選考委員、日本映画ペンクラブ所属。
■鈴木ダイ(すずき・だい)1966年9月1日生まれ。千葉県出身。日本大学芸術学部演劇学科卒。1991年、ボストン大学留学。1993年 パイオニアLDC株式会社(現:ジェネオン・ユニバーサル)入社 し洋楽宣伝プロモーターとして勤務 。1997年 パーソナリティの登竜門であるJ-WAVE主催のオーディション合格 。
現在は、ラジオパーソナリティとして活躍するほか、ラジオ・テレビスポット、CMのナレーション、トークショー司会やMCなど、幅広く活躍。 古今東西ジャンルにこだわらないポピュラー・ミュージックへの傾倒ぶり&造詣の深さ、硬軟交ぜた独特なトーク、そしてその魅力的な声には定評がある。