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映 画

「星空の映画祭2025」、映画館「Stranger」、「ジュラシック・ワールド/復活の大地」のとっておき情報
(2025年8月9日10:00)
映画評論家・荒木久文氏が「星空の映画祭2025」、映画館「Stranger」、「ジュラシック・ワールド/復活の大地」のとっておき情報を紹介した。トークの内容はFM Fuji「Bumpy」(月曜午後3時、8月4日放送)の映画コーナー「アラキンのムービー・ワンダーランド」でパーソナリティ・鈴木ダイを相手に話したものです。
鈴木 よろしくお願いします。
荒木 8月に入って夏休みもたけなわですけど、今の時期の夏の映画イベントをご紹介したいと思います。
まずこれは、ほぼ毎年ご紹介しています。夏休みの夜星空の下、高原の野外で楽しむ映画上映会「星空の映画祭2025」です。今年は昨日8月3日からやってます。山梨のリスナーさんにとってはお隣ですね。ちょっと北、原村。標高1,300mの八ヶ岳山麓にある八ヶ岳自然文化園というところでやります。星空の下で行われるロマンチックな野外上映会、一度行ってみたいですよね。
鈴木 一度も行ったことないんですよねー。
荒木 私も紹介するだけで一度も行ったことない(笑)。今年の上映作品は「はたらく細胞」とか「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」とか「ビートルジュース ビートルジュース」とか比較的新しいもの、新作ですね。見逃した方はこの機会に「たべっ子どうぶつ THE MOVIE」とかお子さん向けもあります。
鈴木 じゃあ、ファミリーでも行けるね。
荒木 「ニュー・シネマ・パラダイス」も上映されるようですね。
会場は原村のペンション街の近くなので、1泊して星空と映画を楽しむことも出来るそうです。ただ、1300mという標高なので夜は冷え込むそうです。芝生の上なので座ぶとんも持っていた方がいいと思います。詳しいことは「星空の映画祭」で検索してください。
鈴木 わかりましたー。
荒木 次は、ちょっと個性的な映画館とそこでの特集上映のお知らせです。「Stranger」(ストレンジャー)という名前の映画館。私も知らなかったんですが東京の墨田区にあるんです。
鈴木 映画館の名前が「Stranger」?
荒木 そうなんです(笑)。
鈴木 なんだ?知らなかったー。
荒木 ご存じの方は相当の映画通かもしれません。
このストレンジャーは、カフェ併設型ミニシアターなんです。49席の劇場と15席程度のカフェが一体化した新しいスタイルの映画館なんです。映画を楽しむ人カフェで寛ぐ人とか、思い思いに過ごせるように空間設計してあるんですね。映画館自体はマイクロミニシアターなのですが、音響映写装置は物凄くハイスペックでハイグレードな座席シートもいいんですよ。映画上映専門劇場としては最高ですね。
鈴木 映画見る環境としては抜群という事ですね。
荒木 そう。小っちゃいからこそ贅沢に味わえる、楽しめるという事で本当に映画好きの為のシアターかもしれませんね。この「映画館Stranger」において8月15日から特集上映されるのが、フランスの奇才と呼ばれるカンタン・デュピュー監督の作品集です。カンタン・デュピューって知らないよね? 私も、名前は聞いてはいたのですが、作品を見たことありませんでした。非常に奇想天外な発想と世界観で最近の映画界に旋風を巻き起こしている映画監督なんですね。
鈴木 フランスの方ってそういう人多いよね。

荒木 そうなんですよね。覚えておいた方がいい名前だと思います。昨年のカンヌ国際映画祭のオープニング作品にも選出されたレア・セドゥが主演した『セカンド・アクト』も話題になったんですね。あなたの大好きなレア・セドゥが。で、ここでそれを上映するんですよ。その『セカンド・アクト』を見せていただいたのですが、これがね…またね(笑)。
鈴木 どうなんですか?
荒木 ストーリーからいくと、レア・セドゥー演じる主人公が一方的に思いを寄せる男性がいて、父親に紹介しようとします。しかし、その若い男性は彼女、レア・セドゥーのことを全く眼中無しなんですよ。そればかりか、彼女を自分の友人に押し付けようとするんです。贅沢な男でしょう。そんな、父親含めて4人が辺鄙な場所にあるレストランで顔を合わせることになるというお話なんです。
鈴木 ほうー。
荒木 まあ、聞けば普通の話でしょう? だけどまったくこれ、途中からストーリーなんか飛んじゃってとんでもないことになっちゃうんですよ。びっくりしたんですけど、これネタバレになるから言えないんですけど。
鈴木 サスペンスなの?なんなの?
荒木 ジャンルは、わけわかんない。
鈴木 わけわかんないってジャンルなの?
荒木 ブラックユーモア、兼ラビリンスと言うか…。
鈴木 迷宮系ね。
荒木 そう。現実と架空の混在という形式なんですよ。今までなかったかというと、あったんでしょうけど、全く言えないタイプの作品の真骨頂です。解説できないタイプの作品。天才の技としか言いようがないんだよね。
鈴木 荒木さんの商売、説明できないって商売ですね、最近は。
荒木 本当、楽だよね(笑)。こう言っちゃうとね。
鈴木 そうですよ(笑)。お見逃しなくで終わっちゃいますからね。


荒木 すみませんねー、カンタン・デュピュー監督、この『セカンド・アクト』に加え『ダリ!!!!!!』とか『ヤニック』というタイトルの映画を上演するんですけど、これも注目なんですよ。この「ヤニック」は4,5年前の作品ですが、こちらも衝撃的ですね。
舞台はある小さな劇場で、そこに半分ほどの観客の前で演劇が行われているんです。
その最中に観客の男が突然立ち上がり「この演劇はつまらない」と叫ぶんです。
男はヤニックという名前で、休暇をとって時間をとって来たのに、こんな酷い劇を見せられてたまったもんじゃないと言います。役者は演技を中断して「つまらないのなら出て行け」と当然言いますよね。すると怒ったヤニックは、ピストルを片手に「俺が脚本を書くからここでやれ」と、その演劇を乗っ取るんですよ。
鈴木 えっ!?
荒木 それで、舞台の上で台本を書き始めるという、なんとも凄いね…。
鈴木 それ、お客さんいるんですよね?
荒木 いるの!お客さんは熱心に見てるの、その様子を。だから、それそのものが演劇かと思ったらそうでもないんだよ。だからね、ユーモアと不条理と現実とフィクションがぐちゃぐちゃになってるんですよね。皆さんにも一度是非見ていただきたいなと思いました(笑)。
鈴木 ふっふっふっふっ。
荒木 迷宮というかわけわからない。マニアックですが、ちゃんと最後は落ち着いてるんですけど、はまる人いると思いますよ。ダイちゃん、好きなんじゃないかな?こういうの。
鈴木 なんかそんな匂いが、自分でもしてきましたね。
鈴木 カンタン・デュピュー監督と注目のシアター「ストレンジャー」、カンタン・デュピュー監督の作品を紹介しました。
鈴木 ちなみに、レア・セドゥー嬢は、エッチな色っぽいシーンはあるんですか?
荒木 ないですね、全く。
鈴木 全くない! それはそれでいいですね。隠された感じがいいですね。
荒木 冬なんでダウンジャケットを着てて体の線も隠されてて見えないですね。
鈴木 全然、私 それでもいいです。
荒木 やっぱり面白かったです。カンヌの冒頭を飾るだけあります。…ということで。
ガラッと変わって「ジュラシック・ワールド/復活の大地」という作品です。

鈴木 全然違うじゃない、ちょっとー(笑)。
荒木 8月8日に公開です。とても楽しい夏休み映画と本当に分かりやすいです(笑)。
鈴木 でしょうね(笑)。
荒木 ご存じのように、ダイちゃん見てるよね?
鈴木 見てます。最初の1本目から半分くらい見てるんじゃないかな。
荒木 これまで6作品あるんですよね。いずれも大ヒットしてきたんですが、今回で7作目です。ジュラシック通やプロの批評家にはいろいろ評価が分かれてるようですが、私は娯楽作品にしてはとてもいいと思います。楽しい映画で遊園地型アミューズメントムービーって言うのかな、そんな感じです。
鈴木 なるほどね。
荒木 展開が同じですよ。でも、何回行っても楽しいな…みたいな。いいんじゃない!?メリーゴーランドと同じだよね。“恐竜アトラクション”に2時間乗ったような体験です!
鈴木 やっぱりドッキリしたり、ちょっと食べられちゃうみたいなところもあるんですか?
荒木 もちろんです! 小学生の頃、恐竜好きだったでしょう?
鈴木 好きだった!プティラノドンからトリケラトプスから、ティラノサウルスから大好きでしたね。
荒木 今の子ももちろん好きで、子どもの好きな恐竜って、現在は3位はステゴザウルス。2位がトリケラトプス。
鈴木 トリケラトプス!俺も大好きだったからね。

荒木 不動の第一位はティーレックス。常に『ジュラシック・パーク』シリーズでの主役です。
今回は、スカーレット・ヨハンソンが出るんですね。前の作品が大ヒットしているし作るほうは大変ですよ。今までの実績を背負って、しかも目新しいものをもって来なけりゃいけないんですけどね。で、スカヨハ様を持って来たんですけど。スカヨハ様はこの手にはあんまり出ていないですけどね。
鈴木 出てない(笑)。荒木さん、彼女の大ファンだもんね。
荒木 大好きですね。ご本人が出演を熱望したそうですよ。ただね、ムキムキになっちゃったんですよ、彼女。ブラック・ウィドウの時はウエスト10㎝ぐらいしかなかったでしょう? もっともあれはCG処理だって言われたんですけど。今回はなんか凄くて全日本女子相撲選手権みたいになっちゃってるんです。
鈴木 「ワンダーウーマン」の主役を取ろうとしてるんじゃないんですか?
荒木 どうなんでしょうねぇ。腕なんてパンパンですよ。ラリア―ト食らったら大変ですよ。
鈴木 食らわないと思います。私生活では。それは恐らく大丈夫だと思います。
荒木 体力に任せて大活躍しちゃって、まさにスカヨハザウルスです。
鈴木 どうしちゃったの(笑)。
荒木 で、さっきの恐竜たちと戦うんですが、さっき現在のベスト3、言いましたけど、この映画に出てくる恐竜はちょっとニューフェイスっぽいですよ。
鈴木 プテラノドンとか翼竜系ですか?
荒木 そうです。翼竜系がまず出てきます。プテラノドンは、3mくらいしかなかったらしいんですけど今回出て来る空の支配者は、「ケツァルコアトルス」って言うんですけど。
鈴木 知らないな…。
荒木 プテラノドン系で羽を広げると10m以上になるそうです。
それから海の支配者モササウルス。私も好きでした。クジラみたいなワニみたいな、30mもある巨大な海の爬虫類ですけども、これが海の代表ね。これもよく聞いたことのないと思いますが、チィタノサウルスです。陸上だとプロントザウルスが有名だけど、それよりちょっと大きいんだよね。体重13トン以上で大地を揺るがす“動く要塞”というかね。
陸海空から3大スター、自衛隊みたいですけど。この恐竜たちからスカヨハ様が新薬を作る為に血を採るという、そういうミッションなんですね。
鈴木 なるほど。
荒木 そこから話が進むという事で思いっきり海行ったり空舞ったり陸上で走ったりとか、楽しいですよ。
鈴木 面白そうじゃないですか。
荒木 更に、映画のシリーズのテーマである遺伝子操作の危険性とか自然との共有の問題とか、今回もしっかりメッセージされてますんで、小さいお子さんていうか、まあ 小学生以上のお子さんでしょうね、そういうところにも刺さるんじゃないかと思われます。
鈴木 ジェラシックの系譜はしっかり受け継いで、新鮮味もあるということですね。
荒木 仰る通りです。ストーリーラインもわかりやすくシンプルですからね。その上で、地球のこととか遺伝子のこともちょっと認識してもらえたらいいんじゃないかな。
楽しい映画です。「ジュラシック・ワールド 復活の大地」という8月8日待ちに待った公開です。
今日は、ちょっとわけのわからない映画から、わかりやすい映画まで、両方とも面白い映画なんで是非、見てください。
鈴木 「Stranger」って映画館が気になるな。
荒木 でしょう!私も行ったことないんですけど、今度行って見せていただきたいと思います。
鈴木 ありがとうございます。

■荒木久文(あらき・ひさふみ)1952年生まれ。長野県出身。早稲田大学卒業後、ラジオ関東(現 RFラジオ日本)入社。在職中は編成・制作局を中心に営業局・コンテンツ部などで勤務。元ラジオ日本編成制作局次長。プロデューサー・ディレクターとして、アイドル、J-POP、演歌などの音楽番組を制作。2012年、同社退職後、ラジオ各局で、映画をテーマとした番組に出演。評論家・映画コメンテイターとして新聞・WEBなどの映画紹介・映画評などを担当。報知映画賞選考委員、日本映画ペンクラブ所属。
■鈴木ダイ(すずき・だい)1966年9月1日生まれ。千葉県出身。日本大学芸術学部演劇学科卒。1991年、ボストン大学留学。1993年 パイオニアLDC株式会社(現:ジェネオン・ユニバーサル)入社 し洋楽宣伝プロモーターとして勤務 。1997年 パーソナリティの登竜門であるJ-WAVE主催のオーディション合格 。
現在は、ラジオパーソナリティとして活躍するほか、ラジオ・テレビスポット、CMのナレーション、トークショー司会やMCなど、幅広く活躍。 古今東西ジャンルにこだわらないポピュラー・ミュージックへの傾倒ぶり&造詣の深さ、硬軟交ぜた独特なトーク、そしてその魅力的な声には定評がある。