この夏のホラー映画のとっておき情報

(2025年8月5日9:00)

映画評論家・荒木久文氏がこの夏のホラー映画のとっておき情報を紹介した。トークの内容はFM Fuji「Bumpy」(月曜午後3時、7月28日放送)の映画コーナー「アラキンのムービー・ワンダーランド」でパーソナリティ・鈴木ダイを相手に話したものです。

鈴木      よろしくお願いします。

荒木      先週はお休みしました。ダイちゃんとも話せなくて寂しかったです。

鈴木      ほらね!思っていた通りの反応(笑)。

荒木      考えてみたらこのコーナーほぼ12年間やってるんですが、一度も休んだ記憶がないんですよ。

鈴木      僕の方が体調崩して休んでるの、荒木さん登場してましたから。

荒木      オーストラリアからもハンガリーからも電話で出たよね。多分、スタッフ関係者もリスナーさんも誰も知らないですよね。ほぼ不思議に12年間休まないってことを。

鈴木      そう思いますよ。

荒木      密かに誇りに思ってたんだけど、何となく、先週休みを取らせてと言って、その記録を自ら途絶えさせちゃいました。

鈴木      あはははは。永遠に続くものはないんですから。

荒木      そういうことにこだわる必要もないけどね。後で考えたら自分にこだわって、大切にすればよかったかなと思ったけど、ダイちゃんと話が出来なかった方が寂しかったです。今日からまたやります。 今日はね、この夏のホラー恐怖映画をポンポン紹介していきたいと思います。ホラー映画って怖けりゃいいってもんじゃないよね。

鈴木      どういうことですか?

荒木      適度な怖さってあるでしょう。例えばデート映画なんかは、あまり怖すぎると変な雰囲気になっちゃうし、流血ばっかしだとロマンチックな気分もなくなるんですね。だから今日は怖さの程度を、なんていうの? 辛さのランクとかあるでしょ、カレーとかラーメンとかで。

鈴木      ああ、5つ星だとか、3つ星だとか。

荒木      そうそう。あんな感じで私が勝手に怖さ指数というのを合わせて紹介したいと思うんです。

鈴木      いいですね。

荒木      怖さレベルを1から5までランク付けて、1はまあ怖い。2は結構怖い。3は怖い怖い。4はすげー怖いよ。5はめちゃクチャ怖いぜ。

鈴木      何!(笑)。それ、単に形容詞が違うだけじゃないですか!

荒木      あはは、ま、そんな感じで紹介しますので、見るときの参考にしていただければと思います。 さあ1本目。公開中です。『IMMACULATE 聖なる胎動』という映画なんですけど、イマキュレイトとは、「汚れのない」、「清い」、と言う意味。胎動はお腹の中で赤ちゃんが動くことです。

アラキンのムービーワンダーランド/「イマキュレイト 聖なる胎動」「NEW RELIGION」「私たちのオカルティックサマー」「三日葬/サミルチャン」「事故物件ゾク 恐い間取り」のとっておき情報
『IMMACULATE 聖なる胎動』(© 2024, BBP Immaculate, LLC. All rights reserved.)(配給:クロックワークス)(7月18日(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開中)

鈴木      なんか、もう怖いな。

荒木      イタリアの修道院で暮らす敬虔な修道女セシリアさん。彼女は処女であるにも関わらず妊娠していることが判明します。本人はショックを受けるのですがお腹がどんどん大きくなってですね、周囲は彼女を次の聖母マリアとして崇め始めるんですね。やがて、謎の集団が突然現れるようになったり、彼女の周りで修道女の自殺や拷問など奇妙な出来事がどんどん起こるんです。身の危険を感じる彼女は、外出を禁じる神父たちの目を盗んで修道院から逃げ出そうとするようになります・・・という、奇跡の存在を身ごもった修道女に降りかかる恐怖を描いたオカルトホラーです。

鈴木      なんか「オーメン」みたいじゃないですか。

荒木      あー、似てますね。

鈴木      悪魔の子を身ごもっちゃうんですからね。

荒木      これは何の子かわからないですよ。キリスト様を身ごもってるかもよ。 怖い指数はレベル4、すげー怖い。

鈴木      えーっ!ちょっと待って!じゃあ、これデートでは見ないわ。

荒木      そうですね。綺麗な修道女の顔が恐怖に歪んだり、ぐろいシーンも結構あります。綺麗な女の人の顔が恐怖で歪むのを見るのが好きというタイプにはお勧めかもしれないですね。『イマキュレイト 聖なる胎動』、レベル4ですね。公開中です。

鈴木      これは、ひとりで見よう。

荒木      2本目、こちらも現在公開中です。『NEW RELIGION』。 新興宗教と言うような意味ですかね。主人公は雅(みやび)さんという綺麗な女性ですが、娘の死を理由に離婚して現在は風俗嬢として働いています。ある日、彼女は写真家だという客と出会います。その客は雅さんに「あなたの背骨を撮影させてくれ」と頼みます。そして、次第にほかのパーツも写させてくれと頼みます。身体の一部を撮影される度に肉体の感覚を失っていく感じに陥った、雅さんは徐々に亡き娘の影を身近に感じるようになっていく…という。

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『NEW RELIGION』( ©SHM FILMS)(配給:SHM FILMS)(8月29日より下北沢K2にて公開))

鈴木      怖いな。もうやだな。ちょっと…。

荒木      喪失と記憶が引き寄せる精神の崩壊を描く、というような、いわばSFの心理ホラーですね。

鈴木      なるほど。

荒木      私の怖さ指数は、2の怖い

鈴木      デートに使えます?

荒木      そうだね。気持ち悪いとかじゃなくて、なんか、じりじり来る怖さですね、心理的に攻められるパターンがお好きな方向けです。

鈴木      ハハハハハ、なるほど。

荒木      『NEW RELIGION』公開中の作品です。 ダイちゃんは、どんな怖さが好きですか? 激辛、好きですかね?

鈴木      僕ね、荒木さんが5段階に分けてくれてる中で言うと、2から3ぐらいが好きですよ。

荒木      そうだね、あんまりハードだとカレーと同じでね…。

鈴木      中辛から、やや下ぐらいが一番美味しい。

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『私たちのオカルティックサマー』(公式Xより)

荒木      あはは…次、これも既に公開中です。『私たちのオカルティックサマー』というタイトルで、オカルト研究会の高校生たちが、プールに出る幽霊の噂を確かめる姿を描いた青春ホラー映画です。 高校生2年の夏希さん。彼女は方不明になってしまった姉を捜しています。夏希さんは通っている高校のオカルト研究会の部長と現役の巫女もやっているという部員の千尋さんに、何とか姉を探し出せないかと相談します。ある日、三人は「学校のプールに幽霊が出る」という噂について、調査に行くんですね。そこには、思わぬ恐怖が待ち受けてたというお話なんですが。 ちょっと不思議で、ちょっと怖い青春オカルトミステリーです。大阪芸術大学の学生だった、樋口翔一さんという人が作った卒業制作作品なんです。これが、いろんな映画祭で賞を取ったりしてなかなか面白かったです。画面構成もいい。学生映画が一般興業にかかるっていうのは、やはり、レベルが高くないと見込めないのでそのへんはちゃんとクリアしてますね。面白かったのはプールに出てくるお姉ちゃんの幽霊が、スクール水着着てるんですよ。 これは刺激的ですねー。

鈴木      あはははは。

荒木      怖さ指数は1で、ちょっと怖い。

鈴木      それ、オカルトとかじゃないじゃん、ぜんぜん(笑)。

荒木      いやいや、つき合い始めたカップルのデートムービーとしてはいいですね。

鈴木      じゃあ、俺がもし彼女を行ってだよ、「ダイちゃんこういうの好きなんだ。別れましょ」って、言われたら。

荒木      何とでも言えるでしょ。あなた、言い訳の名人じゃん。

鈴木      さすが荒木さん!さすがだねー。参考にします。ありがとうございます。

荒木      あはははは。「私たちのオカルティックサマー」公開中です。  次は、『三日葬/サミルチャン』。三日の葬式と書いて、サミルちゃんと読むようですね。 三日間葬式とでもいう意味でしょうね?先週から公開中の韓国ホラーです。 有名な心臓外科医のスンドさんは、心臓に病気を抱える自分の娘のため、自らの執刀で心臓の移植手術を行います。手術は成功したのですが、直後から娘は何かに取り憑かれたような、異常な行動を始めるんですね。困り果てた家族は藁にもすがる思いでカトリックの神父さんに、悪魔祓いを依頼します。

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『三日葬/サミルチャン』(©2024 SHOWBOX AND I FILM CO, LTD. ALL RIGHTS RESERVED.)(7月25日(金)よりシネマート新宿ほか全国ロードショー)

鈴木      今度は「オーメン」じゃなくて「エクソシスト」じゃないですか。

荒木      はい、そして想像を絶する悪魔祓いの結果、娘は一時的に正気を取り戻したもののそのまま息を引き取ってしまいます。やがて始まった3日間にわたる娘の葬儀は、恐ろしい悪夢の幕開けとなっていくというね…。韓国のこの手は 徹底してますよね。

鈴木      怖いよね。

荒木      エクソシストベースに、韓国土着ホラー要素など、いろいろ加えて見事に怖がらせますよ。私の怖さ指数は、最強の5。

鈴木      うわーっ!出た! 5かぁ!最強かー。

荒木      めちゃくちゃ怖いぜ。ですね。とにかく何でもいいから怖い思いをしたいという人、ハードホラー好きの方にはどうぞ。 『三日葬 サミルチャン』、公開中の作品でした。 次は、お馴染み、日本のホラーシリーズです。『事故物件ゾク 恐い間取り』、公開中ですね。

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『事故物件 ゾク 恐い間取り』(大ヒット上映中)(配給:松竹)((C) 2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会)

鈴木      ハイハイ。

荒木      これは、事故物件に住み続けるお笑い芸人・松原タニシさんが、彼の体験をもとにした、あの「リング」の中田秀夫監督が映画化したホラーシリーズの2弾目ですよ。

鈴木      タニシさん、これで儲けてるねー。

荒木      『事故物件ゾク 恐い間取り』というのが正式なタイトルなんですが…  今回の主人公は、タレント志望のヤヒロくんです。「Snow Man」の渡辺翔太さんがやってます。このヤヒロくん、ひょんなことから「事故物件住みますタレント」として活動することになるんですけど、ネタを求めて、「必ず取り憑かれる部屋」とか、「いわくつきの古旅館」とか、そういった事故物件に次々と住むんですね。それぞれの物件に隠された謎に迫っていましたが、彼はやさしい性格で誰よりも取り憑かれやすい体質だったんですね。 だから面白いように彼に怪奇現象が次々と降りかかります。それで、ある事故物件で想像を絶する恐怖に直面するというんですが。 この間、この松原タニシさんと話す機会があったんですが、彼は、なんと事故物件26件目に住んでいるんですって。彼自身は、あまり霊感とかはないんですって。

鈴木      ないんですか?

荒木      ないみたいですよ。

鈴木      それでいて、見るとか体験するぐらいだから、よほどですよね。

荒木      よほどですね。今まで一番怖かったのはどこ?と聞いたんですけど、ちょっと怖すぎてここじゃ言えませんので、後でダイちゃんに話しておきますので…。

鈴木      それ聞くのも怖いね。

荒木      ゴホッ。

鈴木      荒木さんが、今咳込んだだけで、怖いもん。

荒木      なんか後ろを不気味なものが通ったような気がして、見たらカミさんでした。

鈴木      それが、一番怖いかもしれません。…失礼しました。

荒木      はい。この映画、アイドルくんが主演なので、そうそう気持ち悪く描いていませんが、けっこう攻めてます。怖さ指数は、3の怖い怖いですね。

鈴木      それ、いい感じですね。

荒木      リスナーの皆さんも、今、「大島てる」とかで調べられるから、周りにそういうのがあるかもしれないですね。  最後は8月1日から公開です。PlayStation5の人気ゲームが原作です。 『アンティル・ドーン』。ゲームを実写映画化したものですね。タイムループのスラッシャーホラーって言ったらいいのかな。
20歳ぐらいでしょうか、グローバーちゃんは1年前に行方不明になった姉メラニーさんを捜すため、友人たちとともに山奥の別荘を訪れますが、突然現れた覆面の殺人鬼にあっという間に殺されてしまいます。しかし、気がつくとなぜか殺される前の時刻に戻っているんです。そして再び命を狙われむごい方法で殺され、時間が逆戻りして生き返るという…。

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『アンティル・ドーン』(8月1日(金)より全国の映画館で公開中)

鈴木      それ、本当に死ねないってことですよね。

荒木      友達3人もおなじプロセスを辿っているんですが、その度に違う殺人鬼が現れ、殺され方も違って来るんです。やがて彼ら、このタイムループから抜け出す唯一の方法は、謎を解いて夜明けまで生き残ることだと気がつく…と言うお話なんです。 とにかく、殺され方がすごいすごいんですよ。怖い!残酷ころされ方百科みたいで、そういう意味ですげー怖い、怖さ指数は、4です。

鈴木      4ですか!

荒木      ダイちゃんには、ちょっと無理かなって。

鈴木      俺、4、5、は、多分無理!

荒木      あはは、今日はホラー映画を、勝手に「怖さ指数」っていうのを設定して、紹介した次第です。

鈴木      なんで、海の家より、山荘の方が怖いいんでしょうね。

荒木      でも、山荘の方が怖いでしょう。だって海の家は、オープンだからね。山荘は、山に囲まれて密室でしょう。

鈴木      山荘に行かないように、奥様にも気を付けてくださね。ありがとうございます。

アラキンのムービーワンダーランド/この夏のホラー映画ののとっておき情報
(映画トークで盛り上がった荒木氏㊨と鈴木氏)

■荒木久文(あらき・ひさふみ)1952年生まれ。長野県出身。早稲田大学卒業後、ラジオ関東(現 RFラジオ日本)入社。在職中は編成・制作局を中心に営業局・コンテンツ部などで勤務。元ラジオ日本編成制作局次長。プロデューサー・ディレクターとして、アイドル、J-POP、演歌などの音楽番組を制作。2012年、同社退職後、ラジオ各局で、映画をテーマとした番組に出演。評論家・映画コメンテイターとして新聞・WEBなどの映画紹介・映画評などを担当。報知映画賞選考委員、日本映画ペンクラブ所属。

■鈴木ダイ(すずき・だい)1966年9月1日生まれ。千葉県出身。日本大学芸術学部演劇学科卒。1991年、ボストン大学留学。1993年 パイオニアLDC株式会社(現:ジェネオン・ユニバーサル)入社 し洋楽宣伝プロモーターとして勤務 。1997年 パーソナリティの登竜門であるJ-WAVE主催のオーディション合格 。
現在は、ラジオパーソナリティとして活躍するほか、ラジオ・テレビスポット、CMのナレーション、トークショー司会やMCなど、幅広く活躍。 古今東西ジャンルにこだわらないポピュラー・ミュージックへの傾倒ぶり&造詣の深さ、硬軟交ぜた独特なトーク、そしてその魅力的な声には定評がある。

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