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ハリウッド特急便
ジョニー・デップVSアンバー・ハードの名誉棄損裁判 ハードの再審請求を判事が却下
(2022年7月16日13:00)
アンバー・ハード(36)が、ジョニー・デップ(59)の勝訴となった名誉棄損裁判の評決の破棄を求めた再審請求に対して、米バージニア州の判事は陪審員の選考の不手際があり裁判の結果を不利にしたというハードの主張を退けた。米メディアが報じた。
米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、バージニア州フェアファックス巡回裁判所のペニー・アズカラテ判事は、ハードの再審請求に対し、複数の理由を挙げて退け再審請求は棄却されたという。
ハードは、評決は寄進性の根拠に一つとして、名誉棄損裁判の陪審員15人は陪審員義務で召喚された人物ではなく、公正な裁判を受ける権利を損なっていると主張していた。しかし、判事はその主張を退け、「陪審員は吟味され、全陪審員の席につき審議され評決に達した」としたうえで「この法廷での唯一の証拠は、その陪審員とすべての陪審員が、宣誓、裁判所の指示、命令に従ったということです。この裁判所は、陪審員の適切な判断に拘束されます」としている。
ハードの弁護士は、同じ住所に住む同じ姓の人が2人いるが、77歳と52歳と年齢が違うため、陪審員の取り違えが起きたのではないかと主張していた。年長の方が召喚されたが、若い方が陪審員義務の呼び出しに応じ、裁判に出席したと弁護士は主張している。
デップ側の弁護士は、双方とも2カ月以上前に「プレパネル陪審員リスト」を受け取っているため、裁判が始まる前に問題を解決できたはずだと反論している。
彼のチームは、たとえ入れ替わりがあったとしても、陪審員は「裁判所と当事者の弁護士によって吟味されたため、ハードに悪影響はなかった」と主張。判事は、陪審員団が「丸一日」尋問を受けたと判断し、デップの主張を認め「詐欺や不正の証拠はない」と判決を下した。
デップがはオードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿した「DV被害」を訴えたコラムを名誉棄損としテ500万ドルの損害賠償を求めた訴訟と、ハードが1000万ドルをデップに請求して反訴した裁判は6月1日(現地時間)、デップ勝訴の評決が下された。デップはハードの記事で「パイレーツ・オブ・カリビアン」の出演を降ろされるなど損害を受けたなどとする主張の多くが認められ1,035万ドル(約14億3400万円)の損害賠償を勝ち取った。ハードは、デップに対する名誉毀損の訴えの1つが認められ200万ドル(約2億7000万円)の賠償金を獲得している。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚した。
だがわずか1年3か月の結婚生活で、16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとして、あざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが、デップが反撃して泥沼の裁判闘争が続いた。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハード本人を名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、2人が法廷で直接対決して、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。
2020年11月、判事は「サン」の記事は「おおむね事実」と認定して名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。
2022年6月1日(現地時間)、米バージニア州の裁判所の陪審が、デップがハードのコラムを名誉棄損として500万ドル(約63億円)の損害賠償を請求した訴訟について、名誉棄損を認めてハードに1500万ドル(約20億円)の賠償支払いを命じた。一方、ハードがデップに1000万ドル(約130億円)の損害賠償を請求して反訴した名誉棄損の訴訟について、デップ側に200万ドル(約2億6000万円)の支払いを命じた。