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ハリウッド特急便
アンバー・ハードが涙の証言、ジョニー・デップからコカインを探す「体腔捜査をされた」
(2022年5月5日11:15)

ジョニー・デップ(58)とアンバー・ハード(36)の名誉棄損裁判で4日(現地時間)、ハードが初めて証言台に立ち、デップからコカイン探しの「体腔捜査」を受けたことなど生々しく証言した。米メディアが報じた。
米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、ハードは、自分のコカインを探していたデップが合意の上ではなく「体腔検査」(麻薬・武器などを隠し持っていないかの厳しい検査。裸にするだけでなく体の内部(膣、肛門など)まで調べる)を行ったと主張した。
2013年5月にデップが自分のドラッグを探しているときに、ハイになったデップが「どこにあるのか」「どれくらい隠しているのか」と尋ねたことから始まったという。最初、ハードはデップが何を言っているのか分からなかったが、彼は彼女に向かって「何を言ってるのかわかるだろう!」と叫んだという。
デップは彼女のドレスを撫で始めた後、ドレスと下着の両方を引き剥がしたという。「それから彼は空洞探査を進めました」とハードは泣きながら証言した。「私の中に指を突き入れました」と続け「私はただばかげた光の前に立っていました」と付け加えた。
ハードは初めて証言するにあたって「私がここにいるのは、元夫が私を訴えているからです」とデップを指して言った。「この辛さを表現する言葉を見つけるのに苦労しています。これは、私がここに座って、何週間も、すべてを追体験するのは恐ろしいです」とわずか最初の1分で感情的になって陪審員に語った。「これは、私が今までに経験した中で最も苦痛で困難なことです」と述べたという。そして前述の「体腔検査」やデップのドラック使用と奇行、DVなどについて詳細に証言した。
■バハマ事件「娘のリリーと一緒にヘリコプターでヨットから逃げた」
ハードは、2013年にデップと彼の2人の子供とバハマで彼のヨットに乗った時のトラブルについて証言した。デップは彼女を「恥ずべき存在」と呼んだ後、「殺すことができる」と言ったという。デップの娘の女優リリー・ロス・デップは父親の酒乱の振る舞いに腹を立てていたが、デップはハードが酒や薬物の問題を子供たちに話したと非難したという。ハードは自分に泣きつく娘と一緒にヘリコプターでヨットを後にしたという。

■デップのドラッグ問題の詳細を証言
ハードはデップのドラッグ問題についても証言し「彼は気を失い、体のコントロールを失うことがありました。そして、彼の周りにいる誰もが後始末をすることを強いられ、そのことについて彼に立ち向かうことを恐れていました」と述べた。「私は彼の後始末をしました」「便意を催したので、私が後始末をした」という。デップは「私の人生の愛そのものだったけれど、もうひとつの存在でもあった」と、酔っぱらってハイになっているときのことを説明した。そして、その 「もうひとつ がひどかった。そして、そのもうひとつは、私が愛したジョニーをその中に見ることができないほど、ひどいものだったのです」と語った。彼に言わなかった。と、彼女は映画スターについて語った。
ハードは、デップが「動物のように」吠えながら、走行中の車の窓から愛犬をぶら下げたとされる悲惨なエピソードも語った。
■嫉妬深いデップが「2人の関係を終わりのない戦いにしていた」
さらにデップ嫉妬深く、2人の関係を「終わりのない戦いにしていた」と証言した。「私はある人と知人だった。そして彼は、私がその人と浮気をしていると非難していたのです」。
ハードはデップとの時間を「終わりのない喧嘩のようだった」と表現した。そして「彼がいずれ再び麻薬と手を切る準備ができるという希望を持ち続けていた」と説明した。一度だけ、彼が酔っぱらってコカインを摂取しているときに、ハードの元パートナーが描いた絵をライターで燃やそうとしたという。ハードはデップの薬物使用について「スピードのジョニーとアヘンのジョニーは全く違う。そして、アヘンのジョニーは、アデロールのジョニーとは全く違うし、コカインのジョニーは、クアールードのジョニーとは全く違うのです」と述べた。
■「価値のない売春婦」と呼ばれ虐待がエスカレートした
デップはハードを「価値のない売春婦」と呼んでいたという。デップとの関係は「常に激しかった」と陪審員に語ったが、それが暴力的で虐待的にエスカレートしていったと説明した。
デップは女優であることを「汚らわしい」と思わせたと、ハードは語った。「そういう役にキャスティングされるのは当然だ、お前はそういう奴なんだ」といわれたという。そして、「爆発するのです。彼は物を壊すんです」とハードは陪審員に語った。「というのも、彼は家具を壊すのが大好きなのです」と付け加えた。
デップは、彼女を平手打ちしたとされる後、ハードの手をつかみながら、「もう二度としない、本当にすまない、ベイビー…怪物を片付けたと思ったんだ」と言ったという。「立ち上がり、家から出て行ったと言えたらいいのですが、そうではありませんでした。胸が張り裂けそうでした」。数日後、デップは彼女に謝罪の電話やメールを送っていたと付け加えた。
ハードはデップが初めて自分を叩いたとされる時のことを語り、陪審員に「忘れられない出来事で、私の人生を変えてしまった」と語った。
■デップとハードの出会いと蜜月時代
ハードは、2011年の「ラム・ダイアリー」のプレスツアーでジョニー・デップと恋に落ちたことについて、陪審員に語ったとき、涙をこらえました。デップと一緒にいると、「絶対的な魔法のように感じた」と彼女は言い、疾風のようなロマンスを説明した。「ジョニーのそばにいるとき、私は世界で一番美しい人のように感じたわ」 と、彼女は涙をこらえるように言った。「見られているような気分になったわ。100万ドルの気分にさせてくれたわ」。
デップが元パートナーで2人の子供の母親であるヴァネッサ・パラディと離婚したことはまだ公表されていなかったため、2人は「密かに付き合っていた」という。「私たちは秘密のバブルの中にいたんです」とハードは語った。撮影終了後、デップは彼女に何度かプレゼントを贈ったという。2人は2011年に行われた映画のプレスツアーで再会した。
当時まだ22歳で、自分を「無名の俳優」と表現したハードは、「彼は私の年齢の2倍で世界的に有名な俳優だったので奇妙でした」と語った。デップは、彼女に直接電話をかけ、「君ならできる、君ならできる、君ならできる」と言ったという。2人は恋愛関係を演じたが、キスシーンは「もう普通のシーンとは思えなかった…もっとリアルに感じたわ」と、ハードは陪審員に語った。「彼は私の顔を掴み、私を引き寄せ、本当にキスをしてきたのです」。弁護士にデップは舌を使ったかと聞かれたハードは、笑顔で「はい」と答えた。映画の撮影中に23歳になったハードは、デップからビンテージ自転車をプレゼントされたという。デップはハードの証言の間ずっと顔を上げず、目を合わせようとしなかったという。
ハードは5日(現地時間)、再び証言台に立ち証言する予定。
■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過
デップとハードは2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが続きがあった。
2018年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラからカジモド(「ノートルダム・ド・パリ」の登場する醜悪な容姿の男)にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せて、(デップの名前は出さず)DVを告発したら脅され、決まっていた役を降ろされるなど報復されたと主張して、そうした米国の文化・社会構造を変える必要があるなどと訴えた。
その後デップが「ワイフ・ビーター」(妻虐待夫)と報じた英紙「サン」を訴え、さらにワシントン・ポストに手記を書いたハードを名誉棄損で提訴した。ロンドンの裁判所で行われたデップが「サン」を訴えた名誉棄損裁判では、壮絶な夫婦喧嘩やデップのベッドにウンチが置かれていた“ウンチ事件”、デップの指切断事件、デップのドラッグ使用歴、ハードの3P疑惑など前代未聞の暴露合戦が繰り広げられた。判決は「サン」の記事は「おおむね事実」として名誉棄損の訴えは棄却されデップは敗訴。控訴も棄却されデップの敗訴に終わった。
2022年4月12日(現地時間)、ハードが2018年12月に米紙ワシントン・ポストに寄稿したコラムで名誉を棄損されたとしてデップがハードに5000万ドル(約62億5000万円)の巨額賠償金を請求した訴訟が米バージニア州フェアファックスの裁判所でスタート。双方のさまざまな証人が証言し約6週間続く予定。ハードは、デップが匿名のアカウントを使って誹謗中傷を繰り返したなどとして1億ドル(約125億円)を請求して”倍返し“の反訴をしている。