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映画
「ブレット・トレイン」週末観客動員で2位 運の悪い殺し屋役ブラピが”弾丸列車“で凶悪殺し屋たちと死闘
(2022年9月5日14:45)
ブラッド・ピット主演の「ブレット・トレイン」が1日から公開され、先週末の観客動員数で2位のヒットスタートとなった。(興行通信社調べ)1位は8月6日から公開され興行収入100億円を超えるヒットとなっている「ONE PIECE FILM RED」だった。
「ブレット・トレイン」は8月5日に米国で公開され週末興行収入で2週連続1位を記録。累計で7821万4688ドル(約109億5000万円)の興行収入を記録している。
東京から京都に向かう高速列車を舞台に、ブラピ演じる主人公の殺し屋レディバグが、次々に襲ってくる凶悪な殺し屋たちと死闘を繰り広げるミステリー・アクション。原作は伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」で、日本が舞台だがコロナ禍でハリウッドにセットを組んで撮影された。監督はピットの代役を務めたことがあるスタントマン出身で、「デッドプール2」、「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」などを手掛けたデビッド・リーチ。ピットのほかにジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイラー・ヘンリー、マイケル・シャノンなどのキャスト。そして真田広之が日本刀で敵をなぎ倒す殺し屋役でピットと初共演を果たした。
■ストーリー
世界一運の悪い殺し屋レディバグ(ブラッド・ピット)は、東京発の高速列車「ゆかり号」でブリーフケースを盗み、次の駅で降りるというミッションを請け負い、列車に乗り込む。楽勝の仕事のはずだったが、レディバグに恨みを持つメキシコNo.1の殺し屋ウルフ(ベニート・A・マルティネス・オカシオ)や、双子の殺し屋コンビ、レモン(ブライアン・タイリー・ヘンリー)とタンジェリン(アーロン・テイラー=ジョンソン)、毒蛇の猛毒を使う米殺し屋ホーネット(ザジー・ビーツ)など、次から次へと列車に乗り込んでくる殺し屋たちに命を狙われ、降りたくても降りられず、京都へと疾走する“弾丸列車”の中で殺し屋たちと死闘を繰り広げていく。やがて殺し屋たちの過去と因縁が次第に明らかになり、京都では世界最大の犯罪組織のボスのホワイト・デス(マイケル・シャノン)が待ち受けていた。
■見どころ
冒頭、ピット扮する殺し屋レディバグが、ビージーズのヒット曲「スティン・アライブ」に乗って東京の街を歩くシーンから始まる。これは、「サタデー・ナイト・フィーバー」(1977年)の冒頭で、主演のジョン・トラボルタが、同曲をバックにニューヨークの街をさっそうと歩くシーンのオマージュとみられ一気にスクリーンに引き込まれる。そんなしゃれたシーンが数多く登場し、殺し屋たちが列車の中で激しいバトルを繰り広げながらも、エンターテインメント満載で最後まで楽しませる。
新幹線をモデルにした“弾丸列車”の中で、レディバグがほかの殺し屋たちと繰り広げるアクション・シーンは圧巻だ。そしてハリウッドで撮影された東京は「ブレードランナー」に登場する近未来の市街のテイストを感じさせたり、坂本九が歌う「上を向いて歩こう」や、なぜか1969年のカルメン・マキのヒット曲「時には母のない子のように」が流れたり、「日本」の描写はシュールな感じを漂わせる。レディバグに電話で指示を出していたマリア・ビートル役であの女優が最後に登場してアッといわせるところも含めて、全編に漂う「ヌケ感」にも魅了される。