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8月のおすすめ映画 文化放送「上地由真のワンダーユーマン」推薦
(2022年8月12日13:40)
文化放送「上地由真のワンダーユーマン」(月曜午後9時30分)でパーソナリティ―の上地由真と映画ソムリエの東紗友美さん、映画評論家の荒木久文さんの3人が7月のおすすめ映画を紹介して見どころを解説した。同番組では毎週テーマを設け“由真的”テイストで進行。毎月第1週目は「今月のシネマログ」と題し、その月に公開される話題の映画作品を上地由真と映画の専門家2人が紹介する。今回は8月1日の放送で「プアン/友だちと呼ばせて」「異動辞令は音楽隊!」「Zola ゾラ」が紹介された。
上地 上地由真のワンダーユーマン!今週もよろしくお願いします。
今日は月に一度の映画をフューチャーする回、題して「今月のシネマログ」。映画ソムリエの「さゆみん」こと東紗友美さん、映画評論家の荒木久文さんとお届けしていきます。
よろしくお願いします!
荒木・東 よろしくお願いします!
上地 8月公開の映画の中から、私、上地由真とさゆみん、そして荒木さんの三人が「これはおすすめ!」と思った作品をご紹介していきます。まずは早速 さゆみんのおすすめからお願いします。

東 私がご紹介するのは8月5日から公開の「プアン/友だちと呼ばせて」です。 「恋する惑星」「花様年華」などで知られるウォン・カーウァイ監督がプロデューサーとして、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のバズ・プーンピリヤが監督としてタッグを組んだことで大変話題となっている映画です。
タイとニューヨークを舞台に男同士の友情を描くロードムービーになっています。
あらすじを話します。
ニューヨークでバーを経営し、酒と女性に溺れる享楽的な日々を送るボス。
ある日、彼のもとにバンコクで暮らす友人・ウードから数年ぶりに電話があり、ガンで余命宣告を受けたので最後の願いを聞いてほしいと言われます。バンコクに戻ったボスはウードに元カノたちを訪ねる旅に同行してほしいと頼まれます。それぞれの道を歩んでいる元カノたちを訪ね、思い出の品を返し心の整理をつけていくウード。旅を続けるうちに親友だった頃の関係がよみがえり心を通わせていく二人でしたが、旅の終わりに近づいた頃にウードはある秘密をボスに打ち明けるのでした…というお話なんですけども。
この映画、めちゃくちゃ好きだったので、ちょっと熱量強めに語らせていただきます。
今年出会った映画で最もおしゃれなんじゃないかなと思っています。今回、ウォン・カーウァイ監督もアイドル的な監督ですよね。ウォン・カーウァイ監督の作品なら絶対観る!みたいな方がいらっしゃると思うんですけど、青春の象徴みたいな方もいると思うんですけど。ウォン・カーウァイさんがプロデューサーとして入ったんですけど、ウォン・カーウァイが惚れた監督が撮っているというだけあって、色彩とか音楽とか美術センス、このすべての設計が本当に映像に酔えるというか、グッとくる引き込まれるような映像になっているんですよね。で、元カノ行脚の旅っていう、死を前にして元彼女たちを訪ねる旅って不思議な感じがするんですけど、何人かの大事だった元カノに会っていくからオムニバスっぽくロードムービーとして入っていける作品なんですけど、それぞれの場所で「ありがとう」と「ごめんね」と「さよなら」をくり返していく、人生のテーマ…人と会った時のすべてのテーマだと思ったんですけど。それをくり返していく主人公を見ていると、本当に心がえぐられるような気持ちになってきて。それをあの美しい映像で見せながら。
そして主人公の一人、ボスという男の人がバーで働いているっていう設定なんですけど、隙間、隙間にめちゃくちゃおしゃれなカクテルが出てくるんですよ。
上地 ねー!おしゃれだった~!
東 ねっ!だからエモすぎるテーマとウォン・カーウァイ風の映像とバーのカクテルで、映画観た後に私ね、お茶飲んでいたんですけどおしゃれなカクテル5杯くらい飲んだような体感になったんですよ(笑)
上地 わかる!飲みたくなりましたもん、カクテル…。
東 なんか酔っているような、フワッとした気分になったんですよ。で音楽もいいんですよ。シナトラとか、エルトン・ジョンとかローリング・ストーンズが流れながら元カノたちを旅するんですよ。バッキバキのセンスなんですよ。素晴らしかったです。
二人、いかがでしたか?
上地 いや本当に男同士の友情ってこんな感じなのかな~って。なんか女同士みたいにべったりいるんじゃなくって、微妙な距離感っていうかね。そばにいながらもお互いの幸せを願っているぜ!みたいな、なんかそういう距離感とか。こんな感じなのかなって。いいな~ってすごく思いましたね。
荒木 それこそタイプによるでしょうね。運動部的だとちょっと熱い男の友情的な、もっと密着の高い人もいれば。今回はちょっと文科系というか、少し離れていてお互いの幸せをちょっと適切な距離を見ているという感じ。だからタイプによって友情ってもちろん違うんだけど。ただ気になったのがお金持ちのお坊ちゃんと、どっちかというと貧乏の男の子の友情っていろいろその中で、特に貧乏の方の子はなんかこだわりがあったりわだかまりがあったり、基本的には援助されているわけだから対等な感じじゃないんだよね。そのあたりを上手く隠して、っていうんじゃないんですけど、それが後になって話に載ってくるんですけども。
東 この友情が後半にね、あらすじでもちょっと話したところなんですけども、ある秘密に繋がっていくのでね。この作品のこの仕掛け、私、たくさん映画観ているんですけど気付きませんでした。
荒木 上手く作ってありますよね、そういう意味ではね。
東 そう、上手く作られているから。この秘密がそういうことか!だからどんでん返し映画とまではいかないけど、この脚本のプロットにもとっても感動というか…。
荒木 そこにはやっぱり心理的な暗い面とかそういうコンプレックスなんかも入っているでしょうし、いろいろ複雑に上手く作ってありますね。それと、元カノを訪ねて歩かれたらどうします?すぐ死んじゃうんですけど…。
上地 会いたいもんですか、元カノに?
東 荒木さん、どうなんですか?
荒木 だって死ぬ前だとそういう気持ちになるでしょ?会いたいですよ。
上地・東 はぁ~…?!
上地 会いに来られても困るね~。
東 ねーっ!
上地・東 (笑)
上地 人によるけど~(笑)
荒木 よくね、この話しますけど~(笑)元カノはね、みんなたくましいですけど、もう少しくらいね、ウードの気持ちを察してあげてですね、表面的にももうちょっとね、気があるくらいのふりをしてあげればいいんじゃないかと…。
上地 だってこっちにはこっちの生活だってありますからね。そんな急に来られてもちょっと…。
荒木 私、甘いんですかね、そういう意味じゃあね。
上地・東 アハハハ!
東 男性の欲望が入った意見でしたね。ということで私、東紗友美が紹介したのは、8月5日から公開の「プアン/友だちと呼ばせて」でした。
上地 続いては、映画評論家・荒木さんのおすすめ作品です。

荒木 はい。8月26日から公開の「異動辞令は音楽隊!」という映画です。
舞台は愛知県の豊橋あたりですね。そう大都会ではない小さな都市の警察署です。
成瀬刑事…阿部寛さんがやっているのですが、この人、典型的な昭和の鬼刑事です。軍曹と呼ばれて犯罪捜査歴一筋30年という大ベテランなんですが、部下にも厳しくて上にも楯突いて、犯人逮捕のためならでっち上げの違法捜査、何でもありのオッサンですね。当然、家庭もろくに顧みず、妻は出ていき、一人娘からは愛想をつかされています。
そんな成瀬刑事なんですけども、管内で頻発する高齢者を狙ったアポ電強盗、ってわかりますね?予め電話してアポを取ってお金の様子だとか聞いてすぐそこに押し入り強盗に入るというそういうパターンの犯罪なんですが、これを捜査しているんですが、デカの勘だけで怪しいやつに令状も取らずに簡易の捜査をしたりするわけですね。
いまどきそんなコンプライアンスを無視した行動が許されるわけもなく、突然上司から異動を命じられます。人事異動、配置換えですよね。成瀬刑事はどうせ同じ刑事部内での異動だろうと高を括っていたんですが、異動先はまさかの“警察音楽隊”だったんですよ。文句を言いながらも警察音楽隊を訪れる成瀬さんだったんですが、そこにいたのは覇気のない音楽隊員ばかりということでドラマが始まる…ということなんですが。
主演は阿部寛さんね。阿部さんと言えば刑事、『新参者』とかいろんな刑事をやっていて得意ですよね。第一印象からは刑事だろうと思うんですけども、一方、最近は昭和のパワハラ親父、熱血親父なんかも『とんび』という作品でもやっていますよね。そういう意味じゃ両方出来る人。まあたぶんこの人しかいないんじゃないかということですよね。
他には共演で清野菜名さんとか高杉真宙さんとか磯村勇斗さんが出ています。
監督はですね、音楽ものと刑事もののミックスというミスマッチものなんですが、なんと内田英治監督。『ミッドナイトスワン』の監督ですね。この人、こだわりがあってリアリズムを大切にする人で、みんなに楽器を演奏させて習わせて、実際にこの映画の中でも演奏させている、っていう人ですね。ということで観ていただいたと思うんですが…お二人いかがですか?
上地 演奏、だからすごく力強かったですよね。圧巻でしたよね、演奏シーンは。
荒木 本当に阿部さんなんかね、ドラム、全く出来ないところから習ったらしいですよ。6か月くらいかかったのかな?
上地・東 6か月?!すごいですね。
荒木 毎日3時間ずつ練習して、いろんな映画を観たりなんかもして、非常に努力なさっていますよね。上手く叩いていましたよね。
東 音楽の面もすごく良かったし、阿部さんの安定感。苦悩する姿、葛藤する姿、音楽と向き合う姿、再生していく姿、どの姿も本当に完璧でずっと見ていられる役者さんですよね。彼を通して自分も音楽隊に入ったような気持ちになれてしまうほどの圧倒的な演技力で。
荒木 まあ基本、軽めのコメディで、ある人に言わせると予定調和的な展開ではあるんですけども。一匹狼の刑事が、協調性の必要な音楽隊に入って変わっていく、というお話ですけど。
実はいろんな問題が入っていて。僕が観て気が付いたことがふたつあるんですね。ひとつはハラスメントの問題ね。まあコンプライアンスの問題なんですけども、昭和の刑事ものドラマなんか見ると基本はコンプライアンスなんか関係なくないですか?
東 そうですよね。
荒木 その中で警察やそれに準ずる組織は上下関係、師弟関係、先輩後輩、もう非常に厳しいところなんだけど、まあパワハラの牙城みたいなところですよ。
その中で習慣が抜けないパワハラ刑事を阿部さんがやっているわけですが、ある意味で悲劇だよね。昭和や平成の初期にね、現役時代でいた人は、もう、今のコンプライアンスなんていうのは基本的にはどう再教育されてもね、沁みついちゃってとれないですよね。
私なんかもね、特にこの前、「荒木さんのしゃべっていること、半分セクハラで半分パワハラです。」って言われてですね、ショック受けましたよ。
上地・東 アハハハ…!
上地 全部、全部ダメ(笑)
東 全部ダメそうですね(笑)
荒木 もう何言っていいかわかんない。気を付けてしゃべっているつもりなんですよ。それでもそういうふうに言われちゃうと…。まあね、感覚が若いと言われる私までそうなんですから、他の人たちはね、もうひどいもんですよ。
東 ちょっともう…ね(笑)でも本当、この作品ってそこらへんを考えさせられますよね。
荒木 もう一つはね、人事異動の問題。あなたたちはね、人事異動って言われてもピンとこないと思うんですが、サラリーマンとかね警察とか組織に属している人たちは人事異動っていうのは宿命なんですね。
東 そうですね。いやでもなんか人事異動は私たちにはないけれど、この映画のテーマって、「人生ってこんなはずじゃなかった」って思うこと、いくつもあるじゃないですか。それは私たちもたくさんあるよね、由真さん?そういうことが起きた時にどうやって向き合うか、の話でもあるので、結構この『異動辞令は音楽隊!』は誰にも刺さるんじゃないかなと私は思いながら…。
荒木 そうですね、会社員にとっては人事異動はどうしたらいいんだろうっていう状況になるわけですよね。人事権っていうのは会社にあるわけだから、嫌だったら辞めるしかないわけですね。この人は辞めない。辞めちゃうと話が続かないですからね(笑)
それもあるんですけども、やっぱり組織にいる人間にとっては大変なことなんです。
ただ自分が好きな仕事と得意な仕事は違うので、会社が見ている部分というのはこっちの方がいいんじゃないか、って思うのと、自分が打ち込んでみたい仕事に関してはジレンマがありますよね。私なんかも小っちゃな会社にいまして、社長に楯突いて飛ばされてですね、最大部署の部長からアルバイトが一人しかいないところに見事に飛ばされまして。2~3年いましたよ。
東 え~っ!何歳ぐらいの時に?
荒木 ああ、もう40過ぎてから部長クラスの時。だけどまあそれはそれで、やっぱり折り合いつけてやっていかなきゃいけない。ということになると、まあそこで新しいものを見出さなきゃいけないんですね。この主人公と同じです。やっぱり入っていかないとダメなんでね。そういう意味ではね、気持ちの持ちよう。まあ2~3年して社長が変わってまた元に戻っちゃいましたけどね。そんなことありますんで、人生何が起こるかわからない。会社という小さな社会でもそうなんで、人生の中ではいろんなこと起こって、いろんな喜びを見出しましょうというような、そういう教訓も少し含まれているのかなという感じの作品でしたよね。
東 それを「聖者の行進」とか「アメージンググレイス」とか本当に名曲と共にそういうメッセージを彩ってくれるから、じんわりとくるタイプの映画でしたよね。
荒木 ちょっと世代間がね。観る人によって、僕らなんかが観ると違うだろうし。そのハラスメント世代と呼ばれる我々…あなたたちもね、すぐ言われますよ、次世代の人たちから。
上地・東 すぐ…どういうことー?ならない、ならない(笑)
荒木 ということで8月26日から公開の「異動辞令は音楽隊!」という作品をご紹介しました。

上地 トリは私、上地由真のおすすめ作品をご紹介します。私がご紹介するのは8月26日から公開の『Zolaゾラ』という映画です。この作品はデトロイトの一般女性・ゾラがツイッターに投稿した148のツイートとその内容をもとにした記事を映画化したことで、大変話題になった作品です。
ストーリーはですね、デトロイトのウェイトレス兼ストリッパーとして働くゾラはレストランにやって来た客のステファニーとダンスという共通の話題を通して意気投合して、連絡先を交換します。そして翌日、ゾラはステファニーから「ダンスで大金を稼ぐ旅に出よう」と誘われます。そんな急な展開に戸惑いながらも一緒に旅に出ることにしますが、それは悪夢のような48時間の始まりだったのです…というお話です。
これ、実話なんですね~。
東 いや、夏のホラー映画の領域ですよね。
上地 本当ですよね。もうなんかね、出てくるキャストがみんなぶっ飛び過ぎて信じられないんですけど、逆にそれがなんかおもろいみたいな感じだったんですけど。どうでしたか?
東 まあその、女同士の友情、友情って言える?!のかも謎…。
上地 利害関係?!
東 利害関係で繋がった女たち二人がどうなっていくかという話ではあるんですけど、やっぱりね、こちらもさっき言った『プアン/友だちと呼ばせて』とはまた違った角度からのおしゃれな映画だったから。すごくスタイリッシュですよね。
上地 映像とかも、色がすごいレトロな質感とかが好き。
東 ちょっとフィルムカメラのような映像があったりとか、色の使い方とか、どれも絵として飾れるようなセンス抜群の映像で利害関係で繋がった女たちがどうなっていくかっていうちょっとゾワっとするテーマでね。なんか見逃せなくなっちゃいましたよね。
上地 すごく入り込んじゃいましたよね。
東 わかります、わかります。荒木さんは…?
荒木 映画ですからね、基本的に倫理観がおかしい人たちの集まりだけどね。(笑)そういうのが基本的なんじゃない?普通の人たち撮っていてもしょうがないんで。
こういう映画、ちょっと困るんですよね。私みたいな年齢がわかるわかるって言うと、若い人たちに迎合したみたいに思われるし、なんだこりゃ訳わからんって言うと、これは商売上がったり…になっちゃうんでね。非常に私なんかの世代は難しい映画ですけども。映像とかねSE(Sound Effeⅽt)とかね、とってもきれいで。今おっしゃったようにいろんな映像的な工夫がしてあって…今っぽいですね。女子トイレを上から撮るとか、それからベッドシーンがあるんですが、お尻から撮るとかですね。
東 私ね、この映画のベッドシーンは今まで見たことがないようなベッドシーンだなと思いました。 ちょっとね、紙芝居のような。ちょっとね、ぜひ観ていただきたい。語り過ぎるともったいないぐらい斬新なベッドシーンだったので。
荒木 カット割りとかフラッシュバックの入れ方とかね、とてもタイミング絶妙でしたね。
東 絶妙~!あと48時間の作品なので時間軸が大事になるんですけど、その時間軸をiPhoneの時計で出てきたりとか。そういった見せ方もA24っぽいセンスだな~みたいな感じで。
荒木 もうひとつはね、これ原作、ツイッターでしょ?原作ものっていうと大体日本では小説だとかね。最近は漫画だとかブログなんかもあるんですけど。とうとうツイッターまできたか!っていう感じですけどね。だから言えるのは、ここまで原作の裾野が広がると、今までは全然目立たないところから、ツイッターだとかそういうところから、面白い発想の作品とか発掘出来るっていう。
東 たしかに!我々の人生も映画化しちゃうかもよ、由真さん!
上地 そういうことだよね。
荒木 そうだよね。あなたたちのネットのね、ツイッターだとかインスタが原作になるかもしれないという可能性は…。
東 失恋トークとか、友情トークとか…。
荒木 その辺はね、非常に可能性を感じましたね。ただね、広大なネットの海から誰がどうやって見つけるかはまた別の問題ですけど。面白いものが出てきそうな雰囲気はありますよ。
東 そう考えたら、ちょっとワクワクしますね。
荒木 ところで 映画の途中で、ゾラがもちろん主人公なんですけど、ステファニーが全く正反対のこと言い出しますよね。これって、まあ業界用語で言う『羅生門』っていう…。
東 そう、『羅生門』スタイルですよね。
荒木 『羅生門』スタイル。『藪の中』的な、人によって言うことが違うんだよ、っていう、そういう部分…。
東 事実は一個だけど、真実はいくつあるの?みたいな。
荒木 そっちの方をもうちょっと聞いてみた方が面白かったかな、っていう気持ちもするんですけども。まあそっちへいかなくてゾラさんの言っていることが正しいんだという路線でいくんですけども。そこをちょっと突っ込んでもらうと、なお面白かったかなという気がしましたね。でもね、こういうカメラワークとか早いカット割りとか非常に斬新でしたけども。こういう映画どんどん増えてくるね。特に『A24』という感じの作品で面白いと思いました。
東 あとこれ観ると、夏にとってもいいなと思ったのは、ダイエットの刺激になる。もう二人が、スタイルが抜群過ぎて。
上地 きれいでしたね~。
東 本当に!あの、お尻ってあんなに重力に逆らう…?もうね、すごいのよ、スタイル。
荒木 ダイエットと関係ないんじゃないの?
東 いやでもなんか、私ちょっとこの後に菓子パン食べる予定だったんですよ、ゾラの後。それをやめました。少なくともそれはやめられました。
上地 アハハハ!そこはね。そこはやめたんだ?(笑)
東 いやでもすっごくかっこいいスタイルでした。ポールダンス始めようかな。
上地 ポールダンスね、やりたくなるよね。出来ないけどね。頭から逆さまになってね、ドンってなりそう。(笑)
東 なりそう。(笑)そういう美意識貢献映画としてもなんかいいですよね。面白かったです。
荒木 そういう見方もあるんですね。
上地 はい。私、上地由真のおすすめ作品は、8月26日から公開の『Zola ゾラ』でした。8月公開の映画作品の中から、それぞれの推しを紹介しました。ぜひ皆さん映画館でチェックしてみてください。
映画評論家の荒木久文さん、映画ソムリエの東紗友美さん、ありがとうございました!
荒木・東 ありがとうございました!

■上地 由真
オーディションがきっかけで関西を中心に音楽活動開始。2007年シングル「shine day」などをリリース、以降全国各地でライブ活動やイベント参加。最近は女優としても活躍、舞台、映画などのジャンルにも進出。
■東 紗友美
映画ソムリエとしてTV・雑誌・ラジオなどで活動中。趣味は、映画ロケ地巡り。国内外問わず廻り、1年で100箇所以上ロケ地を訪れたことも。インスタグラムでも毎日映画に関する写真やコメントをほぼ毎日掲載中。
■荒木 久文
現在 複数のラジオ番組を中心に、新聞紙面 ニュースWEBなどに映画をテーマとした評論 批評 紹介 などの活動を展開。報知映画賞選考委員 ノミネート委員 日本映画ペンクラブ会員