-
映画
4月のおすすめ映画 文化放送「上地由真のワンダーユーマン」推薦
(2022年4月6日12:00)
文化放送「上地由真のワンダーユーマン」(月曜午後9時30分)でパーソナリティ―の上地由真と映画ソムリエの東紗友美さん、映画評論家の荒木久文さんの3人が4月のおすすめ映画を紹介して見どころを解説した。同番組では毎週テーマを設け“由真的”テイストで進行。毎月第1週目は「今月のシネマログ」と題し、その月に公開される話題の映画作品を上地由真と映画の専門家2人が紹介する。今回は4月4日の放送で「やがて海へと届く」「とんび」「女子高生に殺されたい」が紹介された。
上地 上地由真のワンダーユーマン!今週もよろしくお願いします。
今日は月に一度の映画をフューチャーする回、題して「今月のシネマログ」。映画ソムリエの「さゆみん」こと東紗友美さん、映画評論家の荒木久文さんとお届けしていきます。
よろしくお願いします!
荒木・東 よろしくお願いします!
上地 4月公開の映画の中から、私、上地由真とさゆみん、荒木さんの三人が「これはおすすめ!」と思った作品をご紹介していきます。
それではさゆみんのおすすめからお願いします。

東 はい。私がご紹介するのは、現在公開中の『やがて海へと届く』です。こちらは彩瀬まるさんの同名小説を映画化した作品で、主人公の真奈を岸井ゆきのさん、親友のすみれを浜辺美波さんが演じています。
ストーリーは、引っ込み思案の性格で自分をうまく出すことが出来ない真奈と、自由奔放でミステリアスなすみれ。2人はふとしたことで出会い、親友になるんですけども、ある日 すみれは一人旅に出たまま突然姿を消してしまいます。5年の月日が流れてもすみれがいなくなったという現実を受け入れることができずにいる真奈。そんな時、すみれの恋人だった遠野からすみれが大切にしていたビデオカメラを受け取ります。カメラには2人で過ごした時間と、真奈が知らなかったすみれの秘密が残されていました。真奈はもう一度だけすみれと向き合うため、すみれの旅路をそのビデオカメラを通して辿ることになるんですけども・・・というお話なんですけども、本当に最近観た作品の中でとてもとてもシンプルで美しい映画で、アニメーションも途中で入ってきたり、基本実写映画なんですけどアニメーションが使われていたり。あと言葉選びが非常に詩的で、心にしみてくる作品だったんですけども。私がこの中で非常にびっくりしたのが、ソウルメイトみたいな女の子と女の子の話で要は1人いなくなってしまって、そのすみれちゃんがいなくなって、すみれちゃんの親も彼氏もみんなもう彼女は戻ってこないことが、わかっているのに親友だけがそれを受け入れられていないっていう状況なので、私たちの目線は岸井ゆきのさんが演じる親友・真奈の目線になっていくんですけど、要は喪失の話なんですよ、ずっと。人を失う、それと向き合わなければいけない話。なんだけど、落ち着くの。
人を失っていく話なのに心が落ち着いてくるという不思議な話なんですよ。なんか体感した時にちょっと新しいなって思うように、なんでこんなに落ち着くんだろうって精神論みたいな話になってしまうんですけど、やっぱり喪失するっていう感情ってマイナスに捉えられてしまいがちだけど、それもまた私たちが生きている証拠だなって思わせる作品になっていて、ものすごく観終わった後ジーンときてしまった作品ですし、やっぱり今をときめく浜辺美波さんと岸井ゆきのさんの演技がとってもすばらしい!2人がソウルメイトっていう説得力が2人とも透明感がすごくあって、演技も本当に良かったんですよね。荒木さんどうでしたか?
荒木 はい、今おっしゃったような感じを僕も受けました。監督が中川龍太郎さんという32歳というからお二人と同じくらい?ですかね。
東 うーん、ちょっと下かな?
上地 うーん、だいたい…。
荒木 詩をやってきた人なんで、全体がポエム的って言うと変ですけど、非常にそういう意味での筋を辿るとかきちんとやっていくんじゃなくて、雰囲気のある構成でしたよね。
東 まさしく。例えばポスターになっているのも、私たちは世界の裏側しか見えていないんだと思うってカメラを傾けていたりとか。なんて言ったらいいんだろう、わかるようでわからなくても別になんとなく体感出来たら、たしかにそうかもな、って。全部見えているのかな、っていうところにリンクしていくような。
荒木 非常にね、繊細な感覚。本当に細やかな感覚で、今言った喪失感との向き合い方とかね。独特の世界観みたいなのがあるので、非常に深いですよね。ただ人によってはちょっと味付けが薄いとか、ちょっとわからないところがあるかもしれませんけども。今、東さんが言ったようにアニメを入れたり、それからドキュメンタリーまで入っていますよね。
東 そう、そうなんですよ。
上地 へえ~!
荒木 いろんな方法を意図的に取り込んでいるんですよね。今言うようにあまりいろいろお話出来ないっていうか、どんな話か説明するのが難しいんですよ、この作品、基本的には。だけど喪失と再生の物語っていう、彼の世界観を追っていく作品と言ってもいいかなという気がします。
東 だからわかる、わからないじゃなくて、身をゆだねて良いというかそれが正解みたいな。自分が感じたものが何でも正解でいいタイプの作品で。なんかすごく新鮮だったな、最近あんまりなかったなと思いましたね。
荒木 この2人の女優さんね、岸井さんの方がちょっと年上なんですけども、本当にこの人は実力が証明され言うこともないのですが。浜辺美波ちゃん、美人さんですからこの人は可愛い役とか、逆に変わった役が多かったんですけど、今回 等身大でそういう意味では多面性も要求され難しい役だと思うんですけども。彼女の今までのキャリアの中で一番当たり役ですよね。
東 彼女のそもそもある神秘性とそういう詩的な世界がまず合っていて、いつか消えてしまう、実際消えてしまう主人公なんですけど、浜辺さんて透明感があり過ぎていつか消えてしまいそうな存在っていう。でも本当は誰かに愛されたくて心のどこかに抱えてる役がめちゃくちゃ合うんですよね。
荒木 その上、中川監督がこういう女の子を選ぶのが上手いんですよ。前にも松本穂香さんでしたっけね、『わたしは光をにぎっている』で彼女を演出したんですが、同じように感じたんですね。非常に美しさやきらめきなんかを際立たせる演出が多くて。いい監督に出会うことによって女優さんて飛躍するんで、これがいい記念の作品になるんじゃないかというふうにも思っています。
東 うんうん。由真さんもぜひ観てみてください!
上地 観てみたいと思います。
東 はい。私がご紹介したのは現在公開中の『やがて海へと届く』でした。
上地 続いては、映画評論家・荒木さんのおすすめ作品です。

荒木 私が紹介するのは4月8日から公開ですね、『とんび』という作品です。
ひらがなで「とんび」ね。
ストーリーは昭和37年です、日本の高度成長期、瀬戸内海に面した備後市。空想の市なんですけどね。運送会社に勤務する28歳のヤスさん。彼には妻との間に息子のアキラ君が誕生したばかりで3人で幸せな日々を過ごしていたのですが、ある日ヤスが連れて行った自分の仕事場でアキラ君をかばった妻が事故で死んでしまいます。ヤスは妻を亡くした悲しみと後悔を抱えながら、周りに助けてもらいながら一人息子のアキラ君を育てていくんですね。やがてアキラ君は誰も語らない自分の母の死の真相を知りたがるんですね。それに対して父親のヤスは大きな噓をつきます・・・という、親子ものといいますかね、
人情系のドラマといいますか、そういう感じなんですけども。映画ではその後のアキラの成長とか、それを見守る父が本当に不器用なんですけども、戸惑ったり悩んだりしながら男手ひとつで彼を育てていくという父親の半生と息子の絆を描いた作品ということでね。これはお二人は観ていただけましたか?
上地・東 はい。
上地 親子愛はもちろんなんですけど、周囲の人の支えがすごく感動しましたね。もう泣き過ぎて大変でした、この作品。すごく良かったです。
荒木 言い忘れましたけど、父親・ヤスは阿部寛さん、そして息子・アキラには北村匠海さんが共演ですけども、原作は直木賞作家の重松清さんのベストセラー小説の『とんび』ですよね。過去に二度ほどドラマ化されているんですけども、映画は今回が初めて。
東 私もずっと『とんび』という物語なので触れてみたかったんですけど、ドラマだとなかなかタイミングを逃してしまっていたんですけど、ついに映画化したか・・・って思って。
荒木 そうなんですよね。今、由真さんがおっしゃった通りキャスティングも豪華で、薬師丸ひろ子さんとか、安田顕さんとか大島優子さんとか、もうみんな豪華。特に阿部さんは今回ですね、ぶっきらぼうで本音をなかなか見せない男ですね。けんかっ早くて親分気質ですぐ殴る、すぐ怒る、不器用でお礼も言えないような人。ということで、なんて言うのかな…今、絶滅危惧種ですよね。昭和の親父という感じ。単純で、頑固おやじともちょっと違うのかな。
東 うんうんうん、たしかに。絶滅危惧種だ!
荒木 ちょっと気が付いたんですけど、この人、男泣きが上手いですね。男泣きするのが。
東 あー、たしかに!泣きの演技がこっちも本当に泣いてしまいますよね。
上地 男泣きにやられた。
荒木 そう。私が上手いと思うのが、内野聖陽さんがね、上手いなと思ったんですけど。あの2人、男泣きの2人っていうか、そういう感じ。男泣きっていうのは本当は前時代、異物みたいに男は泣くもんじゃない!っていう前提で作っている言葉だから。昔は女みたいにめそめそ泣くんじゃねえ!って言ってね。今はそんなこと言ったら怒られちゃう。
東 今、結構世の中が多様だからね、男の人も弱くていいんだよみたいに思われてきているけど、だからこそ…ね。
荒木 そうそう。でもこの人たちの男泣きっていうのは本当に男泣きだなと思いますよね。息子のアキラ君、これは小林旭が好きだから付けたっていうふうに映画の中ではなっていますね。小林旭さん。知らないと思いますけども、この映画に小林旭さんの歌がいっぱい出てきて、ヤスさんがすごい好きなんですよね。いつも口ずさんでいる『ダイナマイトが百五十屯』とかね。あんまり知らないでしょ?
東 知らなかったです。
荒木 『自動車ショー歌』とかね、はい。だから小林旭なんですよ。石原裕次郎でも加山雄三でもないんだよね。
東 それってすごく大事なポイントかもしれないですね。その人が誰を好きか。
荒木 そう、大事なポイント。彼の思考体系が合っているというかね。彼の体質が小林旭なんだな、っていうのがね、非常に面白かったですよ。それと北村匠海君ね、アキラ。ちょっと年齢幅が広過ぎていろいろ大変だったと思うんですけども。やや暗い表情の北村君とね、どっちかというとラテン系の・・・なにせ『テルマエ・ロマエ』の顔ですから、ラテン系の明るい父親と、対比がね、非常に親子として良かったなあと思いますね。
東 そう。外見とかちょっと雰囲気がね、『テルマエ・ロマエ』って今出ましたけど・・・北村君も出来そうだなって思って(笑)阿部さんだけじゃなくて2人で出来そう。
荒木 そうだよね。東さんも観ていただいて?
東 はい、タイムスリップ感が非常にすごかったですよね。昔のセットというんですかね、あのあたりとかも徹底して作られていて。メイン道路じゃなくて入った路地とかもすごく昔に入っていったような感じで。よく作ってるな~と思いながら。だからもう本当に繊細に…いろんなところにこだわりを感じましたね。
荒木 そうですね。全体を昭和的な雰囲気で作っていて。だからターゲット昭和なんですよ、基本的には。観る人のターゲット、50代、60代。
上地・東 我々だ。我々も昭和なんですよ。
荒木 ああ。でもね、そういう意味ではね、昭和的な要素を色濃くしている、いわゆる人情映画ですよね。
東 若い人にも刺さりそう。今、ネオ昭和って言って流行っているんですよ、若い人は。生きたことがないのに。(笑)
荒木 そうだね、ああいう親父って昔はいっぱいいましたよ。
上地 私、自分のお父さん見ているみたいでした。
東 へえ~!そうなんだ~。
荒木 あっ!ああいうタイプ?
上地 そういうタイプですよ。「ザ・昭和」っていうね。
荒木 あ~。君んところはそうだね。東さんとこもそうだもんね。
東 えっ!あ、そっか~。(笑)
荒木 私もああいうガンコ親父になりたかったですよね。
東 でもあれはあれでかっこいいな~、素敵だな~って思っちゃった。
荒木 今、いないからね。
上地・東 そうですね。
荒木 ということで、私が紹介したのは『とんび』という4月8日から公開の作品でした。大島優子ちゃんが可愛かったですね。
上地 「今月のシネマログ」、トリは私、上地由真のおすすめ作品をご紹介します。私がご紹介するのは、4月1日から公開中の『女子高生に殺されたい』です。すごいタイトルですよね。

東 ホントに~。4月から何なんですか?由真さん?口が悪いですよー。(笑)
上地 アハハハ!どういうストーリーかと言いますとね、主人公は女子高生に殺されたいという願望を持ち、そのために高校教師になった田中圭さん演じる東山春人。理想の殺され方を実現するために、9年間にわたって計画を練り上げ教師として学校に入り込みます。人気教師となって女子生徒から恋心を抱かれる存在となった春人は着実に計画を進め、文化祭の日を決行日と決めます。春人の計画とは何なのか?彼を殺す女子高生は誰なのか?その日に向けてのカウントダウンが始まります・・・というお話なんですけど。
いや~、本当に世の中にはいろんな性的嗜好とか欲求があるんですね~。
荒木 私は女子高校生には殺されたくないですねー。
上地 ねー!本当に女子高生に殺されたいっていうとんでもない設定なんですけど、自分自身の殺害計画を達成させるためにものすごい努力をして、時間を費やして、本当に異常とも言えるんですけど、なんかこの田中圭さんの爽やかで人当たりが良くってかっこいい先生・・・私もあんな先生がいたら本当に好きになっちゃいますよね!っていう先生でも、内心は女子高生に殺されたいと思って着々と計画しているっていう二面性がすごく恐ろしくて。でもなんかその引き込まれちゃうっていうような。なんかすごい話だったなっていうふうに思いました。
東 今回『女子高生に殺されたい』、東山先生を取り囲む4人の美少女たちがいて、みんなそれぞれがキラキラとした青春を送っている描写があるじゃない?空手をやる子だとか演劇をやる子だとか、みんなそれぞれキラキラしているのに、誰よりもキラキラしているのが殺されたい願望を持っている東山先生っていうとんでもない…。
上地 本当にキラキラしてた、なんか。楽しそうでした。(笑)
東 そうそうそう。あんな可愛い子たちを差し置いても自分がキラキラしちゃうほどの欲望っていうのがもう異質過ぎて。なんか体感的には真っ白いキャンパスに黒とピンク混ぜた絵の具をバッシャーンって、こう投げてくような映画。何やってんですか?みたいな。どんな色作っちゃったんですか?みたいな体感の映画。青春とグロテスクの融合みたいな。
上地 アハハハ…。
荒木 ああ、そうね。
上地 たしかに。
荒木 「ヒガシ~」って呼ばれてるらしいよ。
東 そうそう、そうなんですよー!「ヒガシー!」って呼ばれててね、ちょっと…。(笑)
荒木 心理的にはね、心理学用語としてはオートアサシノフィリアという、本当にある病症らしいですね。自分が殺されることに性的興奮を覚えるということらしいんですけどね。原作はかなり大胆に脚色してあるんですが、非常に複雑な構成をしてあるんですが。今、東さんが言ったように、あんな天国みたいなところでキラキラ光っているかっこいい田中君がですね、なんで殺されたいの?もったいない、と。
東 正直、その田中圭さんの存在だけでも面白いんですよね。殺されたくてたまらない田中圭、女子高生。それだけども成り立っちゃうくらい面白くて。
荒木 古屋兎丸さんという人が原作なんですけど、漫画なんですけど。監督がなんと城定秀夫さんという、ある意味くせ者っていうかね、個性的っていうかちょっとなんだかわからない3人。田中君も最近はいろんな、たくさん役柄をやりますけど。絵に描いたような美少年、好青年と、外見は好青年なんだけど実はちょっと…みたいな、『哀愁しんでれら』。僕は「ちょっと違うんじゃないの?」っていう感じの方がいいかなと。
東 はまりますよね。たしかに、あれだけかっこいい、完璧そうで優しい声もされているからこそ、こんな人がこうだったらという怖さが、田中さんが演じると二割増しですよね。
荒木 そう。だからこの3人が合わさって上手く化学反応が起きたかなっていうような気がするんですよね。女子高校生役には南沙良さんとか河合優実ちゃんとか、今もう一番キラキラしてる若い女優さんたち。特に河合さんなんかはね。
東 私、大注目。今の若手で一番注目しているかもしれないです。
荒木 そうですね。もう引っ張りだこです、今。それでこの脚本と、監督が城定秀夫さん。城定秀夫さんてご存知ですか?
上地 はい。
東 はい。『アルプススタンドのはしの方』とか…。
荒木 そう。なんだけど元々この人はエロ映画、ピンク映画の監督なんです。巨匠なんです。150本くらい撮っているんじゃないかな。
東 ああ、そうですよね。
上地 あっ!そうなんだ。
荒木 そうなんです、そこの出身で。ところが2020年公開の、さっき東さんが言った高校演劇を基にした映画『アルプススタンドのはしの方』で高校生の青春群像を描くわけですよ。これは「エロ」の「エ」の字もない。
東 あの私、『アルプススタンドのはしの方』があまりにも青春映画として、『桐島、部活やめるってよ』みたいなテンションの作品なんですけど、良すぎて!誰が撮ったの?!って思って。城定さんで。本当に城定さんが聞いてたら怒られるけど、調べ直したんですよ。あれ?本当かな?って思って。(笑)
上地 あまりにも違うからね。(笑)
荒木 みんなそう思いましたよ。これが城定さんの作品?と。今は今泉力也さんとのコラボで『愛なのに』という作品、これもおすすめですけど。これも大ヒットしてます。
上地 いや~、観たいと思ってる。
荒木 はい。今、映画ファンの注目を集め続けてる一番の監督ですよね。で、早撮りの城定って言われてるんですよ。
上地・東 へえ~!
荒木 だからね、あまり作家性とかこだわりがないの。そりゃあピンク映画なんて3日で1本撮んなきゃいけないんですから。どんなジャンルでもどんなお題でもOKです、作品に仕上げますよ、みたいな、映画料理人的な職人と自分でも言ってますので。この人は注目なんですよね。
東 なんかどれだけ早撮りしても一定の質というか、城定節でいい作品が出来ちゃうって才能ですよね。
荒木 才能です。城定作品をねご存知ない人は城定秀夫の入門編としていいかもしれないし、純粋な城定マニアはちょっと物足りないかもしれませんけどね。
東 それちょっとピンク映画ルートで観過ぎたんじゃないですか?城定さんを・・・我々は満足ですよ。(笑)
上地 アハハハ!そうですよ。
東 でもね、人の心の難しさとかもカウンセラーさんとかも出てきたりして、わかるというか。人間の心って難しいんだな、一筋縄ではいかないな、って思いながらも観れる作品で結構な見応えでしたよね。
荒木 心理的な用語もたくさん出てきますし、いちおうそういうものに基づいているし。多重人格なんてこともね、ちょっとネタバレになっちゃいますけど、入ってきますし。いろんなものが盛り込まれてる作品ですね。個人的にはとても大島優子さんが素敵でした。
東 優子推しですね。
荒木 はい。
東 優子推しだったことが今日わかりました、はい。
上地 はい。私、上地由真のおすすめ作品は、4月1日から公開中の『女子高生に殺されたい』でした。4月公開の映画作品の中から、それぞれの推しを紹介しました。ぜひ映画館でチェックしてください。
映画評論家の荒木久文さん、映画ソムリエの東紗友美さん、ありがとうございました!
荒木・東 ありがとうございました!

■上地 由真
オーディションがきっかけで関西を中心に音楽活動開始。2007年シングル「shine day」などをリリース、以降全国各地でライブ活動やイベント参加。最近は女優としても活躍、舞台、映画などのジャンルにも進出。
■東 紗友美
映画ソムリエとしてTV・雑誌・ラジオなどで活動中。趣味は、映画ロケ地巡り。国内外問わず廻り、1年で100箇所以上ロケ地を訪れたことも。インスタグラムでも毎日映画に関する写真やコメントをほぼ毎日掲載中。
■荒木 久文
現在 複数のラジオ番組を中心に、新聞紙面 ニュースWEBなどに映画をテーマとした評論 批評 紹介 などの活動を展開。報知映画賞選考委員 ノミネート委員 日本映画ペンクラブ会員