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映画
7月のおすすめ映画 文化放送「上地由真のワンダーユーマン」推薦
(2021年7月8日15:30)
文化放送「上地由真のワンダーユーマン」(月曜午後9時30分)でパーソナリティ―の上地由真と映画ソムリエの「さゆみん」こと東紗友美さん、映画雑誌『SCREEN(スクリーン)』の編集長・鹿志村和仁さんがこの夏のおすすめ映画の見どころを解説した。同番組では毎週テーマを設け“由真的”テイストで進行。毎月第1週目は「今月のシネマログ」と題し、その月に公開される話題の映画作品を上地由真と映画の専門家2人が紹介する。今回(5日放送)は「ブラック・ウィドウ」「ハニーレモンソーダ」「竜とそばかすの姫」「少年の君」の4本が紹介された。

上地 上地由真のワンダーユーマン!今週もよろしくお願いします。
今日は月に一度の映画をフューチャーする回、題して「今月のシネマログ」。
今夜はその特別編として、映画ソムリエの「さゆみん」こと東紗友美さん、そして映画雑誌『SCREEN(スクリーン)』の編集長をお招きして、この夏絶対観たいというイチオシ映画を紹介します。
さゆみん、よろしくお願いします!
東 よろしくお願いします!
上地 今日は「今月のシネマログ」の特別編です。映画雑誌『SCREEN(スクリーン)』の編集長・鹿志村和仁さんにお越しいただいております。よろしくお願いします。
鹿志村 よろしくお願いします。
上地 『SCREEN』といえば、映画雑誌の老舗ですよね。今日は、先日発売された最新号、8月号をお持ちいただいているのですが、この表紙…スカーレット・ヨハンソン!かっこいい表紙~。
東 かっこいい!ちょっと見てびっくりしたんですけど、『SCREEN』さんて洋画というイメージだったんですけど、最近は邦画や配信の情報も入っていて、かなり見応えのある一冊になっていますね。
鹿志村 そうですね。今年で約75周年を迎えまして、実は今年の3月から紙面を大幅にリニューアルしているということで、当然 洋画は中心に持っていっているのですが、邦画もアニメも入れた雑誌となっております。
上地 配信を観る機会も本当に増えたので…。
東 そうですよね!おうち時間が増えたりしてね。
上地 はい。このおすすめの海外ドラマの特集とか、すごく私、嬉しいです。
鹿志村 ありがとうございます。
東 毎月一冊あると、いろんなエンタメの情報がまるっと入ってくる感じがしてね。
上地 さゆみん、なんか気になる特集とかあった?本当にたくさんあるんだけど…!
東 え~っ!もうなんかね、どのページも気になるけど…私ね、この特集がすごく素敵だなと思いました。映画の名言、『特集 心に響く映画の名セリフ』という、言われてみたいセリフ、言ってみたいセリフですとか、勇気や元気をもらえる言葉など集まっているこの特集。『SCREEN』さんの特集は毎回注目しているんですけど、これはいいですよね。なんかちょっとプレゼントにもしたい感じです。映画名言好きな方多いじゃないですか。
鹿志村 ありがとうございます。
東 由真さん、どう?気になるページありました?
上地 最初 動画インタビューとか。『SCREEN』でしか見られない動画が観られるんですよね!
東 アクセスする感じなんですか、それは?
鹿志村 そうですね、QRコードにアクセスして観られる、と。なかなか今いろんな問題もあって世に出てこないっていうのもあって、やっぱり動画配信が結構多くなってきていますので、そういったところも注目していただければなと思います。
東 広がりがありますね。紙面から動画へ。
上地 7月の、鹿志村さん的にイチオシ、見どころなどは?
鹿志村 そうですね、まずはやっぱり表紙を飾っている『ブラック・ウィドウ』ですかね。
東 おっ!もうね~、楽しみ過ぎて!
鹿志村 そうですよね。僕もずっと待ってました。昨年の5月に実際は公開予定でしたので、1年2か月ぶりということで、マーベルの今年映画の第1弾ということもありますし、うちとしても、作品に対しての深掘りとかキャストのインタビュー等も含めて、今回大特集やっていますので、観ていただければと思います。
上地 いろいろ気になる作品とかたくさん掲載されているんですが、今日はこの夏公開のイチオシ映画を紹介していただきたいと思います。今日は洋画、邦画、アニメから1作品ずつ選んでくださったんですよね。
鹿志村 はい。まずは洋画からですけども、先ほどちょっと話したマーベルスタジオ期待の映画として、今年度初めて映画としてマーベル作品でやる『ブラック・ウィドウ』ですね。『アベンジャーズ/エンドゲーム』で衝撃的な最後を演じましたナターシャことスカーレット・ヨハンソンの今まで明かされなかった真実を描いた作品です。
東 これすごく気になってました。マーベルスタジオの社長のケヴィン・ファイギが「アベンジャーズシリーズの見方が変わるかも、この作品で。」って言うぐらいまで、はっきり断言していて。スカーレット・ヨハンソンも「『エンドゲーム』で彼女が衝撃的な決断の際に秘めていた思いについて、話してわかる内容になっています」って言っていて。アベンジャーズシリーズの『エンドゲーム』でナターシャ・ロマノフがどういうふうに最期を選ぶかって、あれかなり衝撃的だったと思うんですよ。崖からね…もう言わない方がいいかな、どうだろうなー?うふふふ…。
鹿志村 そうですね。そういったこともあって、今回の映画としてはいくつかの謎というか、見所がありまして。なぜロシアのスパイ組織の一員だった彼女がですね…。
東 しかもKGB(旧ソ連の諜報機関)ですよね。
鹿志村 はい。それがなぜアベンジャーズに参加したのか。また今まで明かされなかった彼女の生い立ちや家族構成だったり、あと最終的には過去作で、時おり聞かれていたロシアのスパイ組織“レッドルーム”という組織があるんですけれども、そこがどんな組織で彼女は何をしていたのか、こういったことについてもブラック・ウィドウことスカーレット・ヨハンソンに対しては今回謎が明かされていくということは間違いないと思います。
東 すごい楽しみ!トレーラー(映画の予告映像)を観たんですけど、今ちょうど流れているトレーラーが『アベンジャーズ』のテーマを使っているんですよ。それだけでめちゃくちゃ胸が熱くなるし。空中戦!ナターシャ・ロマノフって飛ばないキャラクターなのに空中戦のシーンがあるんですよ。逆に超アツイと思って!
鹿志村 すごいですね。たしかに、本当に今言ったアクションシーンですね。個人的にはやっぱり今回スパイ組織時代に盟友として妹分みたいな感じでフローレンス・ピューが演じるエレーナとのアクションシーンなんかは非常に見応えがあって、共鳴した本当にすごい演技が見られると思いますね。
上地・東 これは楽しみですね~!
東 映画館も再開してきているので、この迫力をスクリーンで観られるっていうのは、映画ファンは楽しみなんじゃないでしょうか。
上地 スクリーンで観られるのが嬉しいですよね。
東 本当にそうです!ありがとうございます。
鹿志村 紙面の中でも言っているのですが、今回の映画についてはスカーレット・ヨハンソン自ら監督のケイトに映画のオファーをしたということで、彼女自身も最後のMCUの作品になってしまうんじゃないか、と言っているということで本当に楽しみですね。最後の最後になるんですが。
上地 最後になるんだ…寂しいね。
東 寂しいね。『アイアンマン2』から出てきてたけど…。うわ~楽しみ!
上地 楽しみです。他に、もう1本…?
鹿志村 はい。邦画の方からなんですが、やっぱりこちらも女子人気も最高潮になると思うんですけど…。
上地 女子人気…イケメンが出るんですかね、女子人気ということは。
東 おっ、おっ、おっ!なんですか、なんですかー?
上地・東 さゆみんも私も大好きな、ね!
鹿志村 そうですね。人気グループ、Snow Manのラウールさんが主演している…
東 ちょっとキラキラし過ぎてね、近寄れてなくて…だれですか?Snow Manの…?
鹿志村 ラウールさん。
東 あっ!わかった…。
鹿志村 わかりますか?
上地 背がね…。
鹿志村 高いですよ~。足も長いしね~。
東 え、なんていう作品の?
鹿志村 『ハニーレモンソーダ』という作品ですね。
東 あーっ!これ、すっごい話題作じゃないですか!
鹿志村 これね、本当にまさしく青春ラブストーリーの王道のような映画で、原作も発行部数700万部超えの少女コミックから実写化した作品ということで、監督も『honey』とか『ピーチガール』などの青春ラブストーリーを撮らしたらピカイチの神徳監督。
東 あ!神徳監督はね、注目してます。『モテキ』とか『バクマン』の助監督を元々やられていた方で、ちょっとそういった恋愛要素のある作品、とても得意なんですよね。
鹿志村 はい、そうですね。本当にその監督の今回の映画に対しては非常に力を入れたということで、そういった意味でもラウールさん自身もやる気満々で挑んだ作品なのかなと思います。
東 あらすじとかって…。
鹿志村 あらすじはですね、ラウールさん演じる三浦界君という、クールにして人に対しても塩対応なんですけれども、そういったイケメンが吉川愛さん演じる石森羽花さんの前では、自ら世話係を買って出るほどの世話役をやる、という…まあ当然こういった映画なので最終的には愛になっていくみたいな(笑)
東 なるほどー。私ね、今さら暴露なんですけど、原作読んでますよ~。はい、だって実写化して欲しいマンガランキングとかずっと1位だったんですよ。満を持しての実写化だったんですけど、たまらないんですよ。吉川愛さん演じる羽花ちゃんの世話係みたいなのをやってくれるんです、そのイケメンの男の子が。
上地 しかもあれでしょ、普段はみんなには塩対応なのに…っていうところが…。
東 そうそうそう。どうする?由真係の男子、嬉しくない?!
上地 やばいよ、それは!しかもラウール君みたいなイケメンでしょ?
東 ていうか自分の係なんだよ?
上地 自分だけのでしょ?みんなに優しいんじゃなくて、自分だけに優しい係…。
東 そう!そういう話だから。自分だけに…係、係ー!出来ないかな~?って思うよね、自分にもね(笑)
上地 ホントだね(笑)
東 ホントだね!(笑)吉川愛さんも今とっても注目ですよね。
鹿志村 そうですよね、はい。
上地 ドラマにもね、出てらっしゃいますし。
東 そうそうそう。元々3歳から子役をやられていた…1回芸能界を引退して、引退する時に研音さんからスカウトされた女の子で、ずっと作品が続いてて…。
鹿志村 今回もやっぱり彼女がいて、ラウール君がいてみたいな、そういう映画になっているので、そこに注目してもらえればいいなと思います。
上地 洋画、邦画と紹介していただきましたが、次に紹介していただくのは…。
鹿志村 そうですね、じゃあアニメの大作ということで…夏といえば細田守作品、と。
上地・東 きましたね~!
鹿志村 はい。スタジオ地図10周年の記念作として、7月16日から公開予定の『竜とそばかすの姫』を紹介したいなと思っています。細田作品といえば、『サマーウォーズ』でインターネットの仮想社会を描いた作品がありますが、今回もインターネット上の仮想世界「U(ユー)」を舞台に、女子高校生・すず が自分にとって大切な存在を見つけるために、仮想世界と現実との2つの世界を活躍するという勇気と希望が湧いてくる作品になっています。細田さん曰く、インターネット仮想世界についてものすごくこだわりがあるということで、本当にやりたかった作品じゃないかという感じがしますね。
東 ネットでも『サマーウォーズ』の仮想世界「OZ(オズ)」と、今回の「U」が似ているなんていう話題になったりとかしていますけど。
鹿志村 細田作品といえば、ちょっと違う観点でいくと、やっぱりキャストが豪華ですね。特に今回は女性キャストに注目していただきたいなというところで、まずは中村佳穂さん。主人公のすず役に大抜擢されたミュージシャンなんですが、本当に演技も出来るすばらしい女性で細田監督からのイチオシで、仮想世界でのすずのアバター“ベル”役、なおかつ劇中での主題歌も歌っているというね…。
上地 声がもう、すばらしくきれいでしたね。
鹿志村 すばらしくきれいです、はい。で、ものすごく明るい人で、実際に会ってみると、この人って本当にバイタリティー溢れている人なんだなっていうのをすごく感じました、肌で。またここも女性なんですが、YOASOBIのボーカル“ikuraちゃん”こと幾田りらさんも参加しています。
上地 声優さんとして?
鹿志村 はい。かなり声優としてのポテンシャルが高い、本当にスタッフの間でも話題になっていまして。実際アフレコの時に細田監督が「幾田さんて本当に初めてなの?」っていうぐらい驚いていたほど上手いってことで。劇中でも今回すずのお友達をやるということで注目していただければなと思います。
東 なるほどー。細田さんの作品って、入道雲が必ず描かれているんですよね。なんでかわかりますー?というのは基本的に主人公の成長ものなので、元々大きくなっていく入道雲と重ねることで成長というテーマを描いてたりとかするらしくて。あと細田さんの作品て、あんなに躍動感があるのに影がないの、知ってました?主人公とかキャラクターに絶対影を出さないんですよ。
上地 えーっ、それは…。
鹿志村 それは僕も知らなかった。
東 それは見てほしくて。浮世絵とか、絵巻物を細田さんがリスペクトされているらしくて、そういった絵巻物とか浮世絵に影ってないじゃないですか。それなのにあんなにくっきりとはっきりとしているから、そういったものをね、この文化を守ろうと影を入れてないらしいんですよ。私まだこの作品観てないんですけど、それをすごく観たいなって。
鹿志村 また今回ですね、大きな助っ人として、キャラクターデザインをディズニー作品で『アナと雪の女王』、『塔の上のラプンツェル』等を担当しているジン・キムさんが話題になっていますね。主人公のベルの絵がまさしくディズニーのキャラクターのような。二つ返事でOKが出たらしいですね。だからスタジオ地図って、世界的にも有名というかブランド的なものになってるんだなあというのをうかがえるといことですよね。
東 出来てまだ10年なのに本当にすばらしいですよね。
鹿志村 そうですよね。ちょっともう一つなんですけど、男性キャストについてなんですけども。今回の作品でも、お馴染みの染谷将太さん、成田凌さんも出ています。そこだけでも本当に豪華なんですけども、今回発表していないキャストにキーパーソンになっている“竜”ですね、“竜”の役どころなんですが、それで参加している方がいますので、ここはもうちょっと待ってもらってみんなに驚いてもらいたいなと。
上地 言えないんだ?
鹿志村 言えないんですよ。これ絶対言えないんですよ、トップシークレットなんで。
上地 あ、言えないんだ(笑)そうなんだー。言おう!(笑)
鹿志村 今、予告編やっているんで、声を聞いて予想してほしいですね。
東 えーっ!すごい!
上地 声に特徴のある方…?声を聞いただけで、ワッ!ってわかる方?
鹿志村 うーん、そうですね~。いや難しいですけど、聞いていればわかるかもしれない。
上地 なるほど~。本当にどれも面白そうで、楽しみな作品ばっかりですね!
ちなみに、さゆみんおすすめの作品とかってありますか?

東 私ね、7月・8月公開作品ね、たくさん観させてもらっているんですけど、7月16日公開の『少年の君』という映画なんですけど、本年度のアカデミー賞の国際長編部門にノミネートされました。観ましたか?
鹿志村 本国…中国、香港ではあんまり宣伝してないんですよ。全然してないんですよ。
東 これはなんで宣伝出来なかったのか、と考えるとちょっとね、また深いところだと思うんですけど。やっぱりいじめとか、格差社会とか、それにボーイミーツガールを合わせたものだから、そういったところで中国サイドとしては宣伝出来なかったんじゃないかな、という作品なんですけど。興行収入が3週連続ナンバー1を獲って、250億円を突破した作品で、今のところ歴代の青春映画のジャンルでは1位を獲っている作品なんですよ。
鹿志村 すごいですよね。
東 本当にすごくて。いじめのお話なんですけど、簡単にあらすじを言うと、“世界を守りたい女の子と、その女の子を守りたい男の子”。この2人の関係性の透明感というのが凄まじかったですね。この作品を観ると、誰かから羨ましいって思われるような恋愛とか関係性に憧れることもあるけど、こいつらのことはわかんないや!っていう人が多ければ多いほど、この関係の純度が上がって濾過されていくみたいなものってあるんだなっていう風な鳥肌が立つようなね、たった2人の世界をどうやって守っていくか、という話で。このチョウ・ドンユイちゃん、主演の女の子、愛称が“中国13億人の妹、”、国民の妹。そのくらい可愛らしくて!顔で言うと、昔の辻希美さんみたいな。ちょっとわかりません?
上地 あー、可愛らしい!私は生駒里奈ちゃん、とか思いましたね。
東 ああ、生駒里奈ちゃんね。だからドンユイちゃんが出ていたこともあって、宣伝はなかったけどある程度のヒットとかいけたのかなというところもあるんですけど。
鹿志村 社会問題的な背景もあるドラマなんですけど、その中でも2人の青年と少女が見せるピュアな愛情だったり、そういったものが魂が震えるくらいの作品になっているなと、本当に感動の話というか残りますよね。
上地 残りましたね。コロナ禍で映画の公開日がずれたりと大変ですが、夏公開映画は盛り上がりそうですよね。
東 ねー!楽しみー!
上地 ねっ!楽しみです。『SCREEN』8月号、近代映画社より発売中です。ぜひ皆さんもご覧になってみてください。
本日は映画雑誌『SCREEN(スクリーン)』の編集長・鹿志村和仁さん、そして映画ソムリエの東紗友美さんにお越しいただきました。ありがとうございました。
鹿志村・東 ありがとうございました。