アレック・ボールドウィン、映画「ラスト」誤射事件の過失致死罪で訴追へ

(2023年10月18日11:00)

アレック・ボールドウィン、映画「ラスト」誤射事件の過失致死罪で訴追へ
アレック・ボールドウィン(Instagram/@alecbaldwininsta)

米俳優アレック・ボールドウィン(65)が2021年、米ニューメキシコ州での映画「ラスト」の撮影中に起きた拳銃誤射で、撮影監督ハリーナ・ハッチンスさん(当時42)が死亡した事件に関して、同州検察当局は、過失致死罪でボールドウィンを訴追する方針だという。米メディアが報じた。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、誤射事件の2人の情報筋の話として、ニューメキシコ州の検察当局が近日中にボールドウインを訴追するとNBCニュースが報じた。ボールドウィンの誤射事件は、11月中旬に大陪審で審理される予定だという。

ボールドウィンの弁護士ルーク・ニカスとアレックス・スピロは同紙に「恐ろしい悲劇が、このような見当違いの訴追になったことは残念です。私たちは法廷でいかなる容疑にも答えるつもりです」と無実を主張した。

ボールドウィンは今年1月、同事件で過失致死罪で訴追されたが、特別検察官のカリ・モリッシーとジェイソン・ルイスは4月、ボールドウィンの過失致死罪の訴追を取り下げていた。しかし、ニューメキシコ州の法務チームは、「この決定はボールドウィン氏の刑事責任を免除するものではなく、訴追は再提出される可能性がある」として、ボールドウィンを再訴追する権利を保持していたという。NBCの情報筋によると、銃を分解した捜査官は、銃の接合部分が摩耗し、引き金制御が正しく機能していないことを発見したという。そうした新事実も浮上して再度訴追の方針を固めたもようだ。

■映画「ラスト」の誤射事件

「ラスト」誤射死傷事件でアレック・ボールドウィンの刑事告訴が取り下げられる
死亡した撮影監督ハリナ・ハッチンスさん㊧と負傷したジョエル・ソウザ監督 (Instagram/@halynahutchins /@#joelsouza)

事件は2021年10月21日(現地時間)、米ニューメキシコ州のロケ地で西部劇「ラスト」のリハーサル中に起きた。教会のセットでボールドウィンが小道具の銃を発砲したさいに誤って実弾が装てんされていて、撮影監督のハリナ・ハッチンズさん(当時42)の胸に当たり死亡、彼女を貫通した銃弾が近くに居たジョエル・ソウザ監督(50)の肩に当たり負傷した。

ボールドウィンは昨年12月、米ABCニュースのインタビューで「引き金は引いていない」「銃に実弾が入っていたとは知らなかった」などと語り、ハッチンズさんの死は事故であり、自分に責任はないと主張。スタッフは銃に実弾が入っておらず、適切に空砲が装填されていることを確認するべきだったとしている。また、引き金は引いてなく、拳銃の撃鉄を戻した後、銃が勝手に暴発したなどと主張していた。
ニューメキシコ州サンタフェ郡地方検事局は今年1月にボールドウィンと小道具の武器係のハンナ・グティエレス=リードをられた。助監督のデイブ・ホールズは、軽犯罪の凶器の過失使用について有罪を認めて司法取引により執行猶予付きの判決と6か月の保護観察処分を命じられた。

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