アレック・ボールドウィンの銃誤射死傷事件、経験の浅い兵器担当のミスか?助監督はノーチェックだった?

(2021年10月24日12:00)

アレック・ボールドウィンの銃誤射死傷事件、経験の浅い兵器担当のミスか? 助監督はノーチェックだった?
死亡した撮影監督ハリナ・ハッチンスさん㊧と負傷したジョエル・ソウザ監督 (Instagram/@halynahutchins /@#joelsouza)

アレック・ボールドウィン(63)の主演映画「ラスト」の撮影中に、ボールドウィンが発射した小道具の銃に実弾が入っていて撮影監督のハリナ・ハッチンスさん(42)が死亡し、ジョエル・ソウザ監督(48)が負傷した事件で、経験の浅いハンナ・グティエレス・リードさん(24)が小道具の武器を担当していたことが分かった。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、ニューメキシコ州サンタフェのボナンザクリーク牧場で行われた「ラスト」の撮影現場で、ハリウッドの著名な兵器係であるテイル・リード氏の娘ハンナ・グティエレス・リードさん(24)が兵器係長を務めていたことが分かった。リードさんは経験が浅く、別の映画で安全性を確認せずに11歳の子役の女優に銃を渡していたこともあったという。

アレック・ボールドウィンの銃誤射死傷事件、経験の浅い兵器担当のミスか? 助監督はノーチェックだった?
アレック・ボールドウィン (Instagram/@alecbaldwininsta)

ボールドウィンが実弾が装填されていた小道具の銃をそれとは知らずに発射し、撮影監督のハリナ・ハッチンスさんが死亡、監督のジョエル・ソウザが負傷した。発射された銃弾は1発で、ハッチンスさんの体を貫通してソウザ監督の鎖骨に当たったという。ソウザ監督は病院に搬送されたがその後退院したという。

グティエレス・リードさんのミスとされる事件は、ニコラス・ケイジが出演する映画「The Old Way」の撮影現場でも起こり、一時的に撮影が中断されたことがあったという。関係者が「The Daily Beast」に語った。リードさんは、子役のライアン・キエラ・アームストロングに銃を渡し、心配したスタッフが銃身に障害物がないかチェックしたという。「彼女は銃に無頓着で、時々振り回していました。空砲を装填するときに安全ではないと思われるやり方をしていたことが何度かありました」と関係者は語ったという。

また「ラスト」の関係者は、助監督のデイブ・ホールズ氏がこの悲劇的な事件の前に適切な手順を踏んでいたか疑問視しているという。「彼は我々の最後の砦であるはずなのに我々を失望させた。彼はその銃を見ることになっている最後の人間なのだ」とある関係者は「The Daily Beast」に語った。

ホールズ氏は宣誓供述書の中で、ボールドウィンに銃を渡す前に「コールドガン」(空砲を装てんした銃)と呼んでその安全性を確認したという。また、別の関係者によると、「実弾を装填した『ホットガン』か、空砲を装填した『コールドガン』か、それぞれの銃をテストするのは助監督の仕事。そのチェックをするだけで今回の事件は防げたはずです」と「The Daily Beast」に語ったという。いずれにしても業務上過失致死などで刑事事件に発展する可能性が高まったとみられ、捜査の成り行きが注目される。