アレック・ボールドウィン、過失致死罪で訴追される 映画「ラスト」誤射事件 禁固5年の可能性も

(2023年1月20日12;00)

アレック・ボールドウィン、過失致死罪で訴追される 映画「ラスト」誤射事件 禁固5年の可能性も
アレック・ボールドウィン(Instagram/@alecbaldwininsta)

映画「ラスト」の誤射死傷事件で19日(現地時間)、米ニューメキシコ州サンタフェ郡の検察当局は、アレック・ボールドウィン(64)を過失致死罪で訴追すると発表した。小道具の武器担当と助監督も訴追された。米メディアが報じた。ボールドウィンは有罪になると禁固5年の可能があるという。

アレック・ボールドウィン、過失致死罪で訴追される 映画「ラスト」誤射事件 禁固5年の可能性も
小道具の武器担当ハンナ・グティエレス=リード(Voices of the West/Facebook)

米サイト「TMZ」によると、サンタフェ郡のマリー・カーマック・アルトワイアー検事は記者会見で、ボールドウィンが過失致死罪で訴追されると発表した。また、この映画「ラスト」の武器担当責任者であるハンナ・グティエレス=リードも過失致死罪で訴追される。有罪の場合、2人とも最高5年の禁固刑の可能歳があるという。

ボールドウィンの弁護士は声明を発表し、「この決定はハリナ・ハッチンズさんの悲劇的な死を歪め、ひどい誤審を意味する」と述べ「ボールドウィンは、銃の中に実弾がある、あるいは映画のセットのどこかに実弾があると信じる理由がなかった。彼は、一緒に仕事をした専門家に頼り、その専門家が銃に実弾がないことを保証したのです。私たちはこの告発と戦い、そして勝つだろう」と主張した。

助監督のデイブ・ホールズは、凶器使用過失罪での司法取引に合意して、執行猶予付きの判決と6か月の保護観察処分を受けるという。

アレック・ボールドウィン、「ラスト」誤射死傷事件でスタッフ4人を提訴 撮影現場の安全確保を怠った
死亡した撮影監督ハリナ・ハッチンスさん㊧と負傷したジョエル・ソウザ監督 (Instagram/@halynahutchins /@#joelsouza)

映画「ラスト」の撮影中にボールドウィンが撃った拳銃に実弾が装填されていて、撮影監督のハリナ・ハッチンズさん(当時42)の胸に当たり死亡。さらにハッチンズさんを貫通した弾丸がジョエル・ソウザ監督の肩に当たって監督が負傷した。

ハッチンズ家の代理人であるブライアン・パニッシュ弁護士はTMZに対し、「サンタフェ保安官と地方検事が徹底的な捜査を終え、人命を軽視してハリナ・ハッチンズを殺害したことに対して強制的過失致死の罪が立件されると判断したことに感謝したい」と語っている。

ハッチンズさんの夫のマシュー・ハッチンズは、ボールドウィン、プロダクションと和解し、この映画のエグゼクティブプロデューサーになっていた。

検察から任命された特別検察官アンドレア・リーブは「証拠は明らかに『ラスト』の映画撮影現場における安全軽視の犯罪パターンを示している。ニューメキシコでは、銃の安全性と公共の安全に対する我が州のコミットメントを真剣に考えない撮影は許されない」と述べた。 リーブは、「アレック・ボールドウィン、ハンナ・グティエレス・リード、デヴィッド・ホールズ、この3人のうち誰か1人でも自分の仕」と語った。

ボールドウィンは、助監督のホールズが小道具の銃を手渡し(ホールズは否定)、それは『コールドガン』、つまり弾が入っていない安全なものだと言ったとして自分に責任はないと主張していた。
また、小道具の武器担当グティエレス・リードは小道具を準備し、チェックするのが仕事で、彼女はいくつかの責任を負担していると主張していた。その後のテレビでのインタビューでは、悲劇的な事故であり、自分には何の責任もないと弁明している。また、あの日、実際に引き金を引いたのは自分ではないと主張していた。

FBIは武器をテストした後、誰かが引き金を引かなければピストルは発射されないと結論付けた報告書を発表しました。ハリナの死は最終的に偶発的なものとされ、検視官は公式報告書で危害を加える意図はないと判断した。

■映画「ラスト」の誤射事件

事件は2021年10月21日(現地時間)、米ニューメキシコ州のロケ地で西部劇「ラスト」のリハーサル中に起きた。教会のセットでボールドウィンが小道具の銃を発砲し、撮影監督のハリナ・ハッチンズさん(当時42)の胸に当たり死亡、彼女を貫通した銃弾が近くに居たジョエル・ソウザ監督(48)の当たり負傷した。

2022年12月、ボールドウィンは米ABCニュースのインタビューで「引き金は引いていない」「銃に実弾が入っていたとは知らなかった」などと語った。ハッチンズさんの死は事故であり、自分に責任はないと主張。スタッフは銃に実弾が入っておらず、適切に空砲が装填されていることを確認するべきだったとしている。また、引き金は引いてなく、拳銃の撃鉄を戻した後、銃が勝手に暴発したなどと主張した。

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