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ハリウッド特急便
ウィル・スミス、アカデミー賞への出席を10年間禁止 主演男優賞は保持
(2022年4月9日11:45)
ウイル・スミス(53)のアカデミー授賞式“ビンタ事件”でアカデミーの理事会は8日(現地時間)、スミスに今後10年間授賞式などのイベントへの出席を禁止する処分を発表した。主演男優賞ははく奪せずそのまま保持し、ミネートや受賞は認めるという。米メディアが報じた。
米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーの理事会(54人)は8日(現地時間)、スミスに対する懲戒処分を決めるオンラインに理事会を開催し10年間の授賞式の出席を禁止したが主演男優賞のトロフィーを保持することを許された。スミスは「アカデミーの決定を受け入れ、尊重します」と短い声明を発表した。
金曜日の午後に発表された声明で、理事会は「2022年4月8日から10年間、スミス氏はアカデミー賞を含む(ただしこれに限らない)アカデミーのイベントやプログラムに、直接またはバーチャルで出席することを許可しないことを決定した」と述べた。この最終裁定は、スミスがその作品に価値があれば、まだアカデミー賞にノミネートされ、受賞する資格があるという。
声明の中で理事長のデヴィッド・ルービンは、スミスの行為を「容認できない有害な行為」とした。そしてアカデミーが授賞式の生放送中(ABCテレビ)に「この状況に適切に対処しなかった」ことを認めた。「私たちは、異常な状況下で冷静さを保っロック氏に深い感謝の意を表したいと思います。また、司会者、ノミニー、プレゼンター、受賞者の方々にも、生中継中の冷静さと優雅さに感謝したいと思います。ウィル・スミスの行動に対して我々が今日とったこの措置は、出演者とゲストの安全を守り、アカデミーへの信頼を回復するという大きな目標に向けた一歩です」としている。
スミスは3月27日(現地時間)の授賞式で、スミスの妻であるジェイダ・ピンケット・スミスが脱毛症での坊主頭についてプレゼンターのクリス・ロック(57)が言ったジョークに、怒りステージに行ってロックの顔面を平手打ちして世界的に大ニュースとなった。スミスはその後「ドリームプラン」で主演男優賞を受賞し、スピーチでアカデミーや出席者に謝罪。翌日インスタグラムでロックに公式に謝罪した。その後アカデミーを退会した。
アカデミーの理事会は、有力な俳優、監督、プロデューサー、キャスティング・ディレクターで構成されている。理事会は当初、スミスに対する「制裁の可能性」を議論するため、4月18日に理事会を開催される予定だった。しかし、会議の日程は1週間以上前倒しされた。
一方、英紙サンは、スミスのアカデミー賞主演男優賞を没収するかどうかで、理事会のメンバーが激しく対立していたと報じていた。ロックは告訴しないことを決めたがこの件にまだ正式にコメントしていない。