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ハリウッド特急便
ウィル・スミス、”ビンタ事件“で退場を拒否していた アカデミー懲戒手続き開始 クリス・ロックが事件後初のショー
(2022年3月31日16:00)
ウィル・スミス(53)が27日(現地時間)、ロサンゼルスで開催されたアカデミー賞授賞式で妻のジェイダ・ピンケット・スミス(50)を笑いのネタにしたプレゼンターのクリス・ロック(57)にビンタした騒動で、スミスがアカデミーの幹部から退場するよういわれたが拒否していたことがわかった。映画芸術科学アカデミーは30日(現地時間)、スミスが行動規範に違反したとして懲戒手続きを開始したと発表した。
アカデミーは30日の新たな声明で「スミス氏が授賞式から去るよう求められ、それを拒否したことを明らかにしたい。一方で、我々はこの状況に異なる対処ができたと認識しています」としている。
米サイト「TMZ」によると、スミスはアカデミーの大物であるデイヴィッド・ルービン会長とドーン・ハドソンCEOの2人から退席を求められたという。ルービンとハドソンはスミスのビンタに「激怒し逆上した」という。2人は舞台裏でスミスの代理人に怒鳴っていたという。しかし、スミスは退場を拒否し、その後主演男優賞を受賞し、アカデミーや出席者に謝罪したがロックに対する謝罪の言葉はなかった。
アカデミーは声明で「第94回アカデミー賞でのスミス氏の行動は、会場にいた関係者やテレビで目撃した人に、深い衝撃とトラウマを与える出来事でした。ロックさん、私たちはあなたが私たちのステージで経験したことを謝罪し、その時のあなたの回復力に感謝します。また、ノミネートの方々、ゲストの方々、視聴者の方々にも、お祝いすべきイベントで起こったことについてお詫び申し上げます」としている。
スミスに対する懲戒処分には、団体からの除名などの制裁が含まれる可能性があるという。アカデミーは、18日に再び理事会が開かれる前に、スミスが回答書で弁明することができるだろうと述べた。
■クリス・ロック、”ビンタ事件”後初ステージ「何が起こったかまだ処理中なんだ」
アカデミー賞授賞式でウィル・スミスからビンタされたコメディアンのクリス・ロックが、ボストンでのコメディツアーをスタートさせ、観客から熱狂的な拍手を浴びたという。”ビンタ事件“については「まだ処理中なので後で話す」などといって観客を笑わせたという。
米サイト「TMZ」によると、クリスはボストンのウィルバー・シアターでショーを行い観客に「週末はどうだった?」とジョークを飛ばし観客は大喜びだったという。そして、「まだ、何が起こったか処理中なんだ」と言い、「だから、どこかの時点で、その”くそったれ“について話すよ。それはシリアスで面白いものになるだろう」と語ったという。
ウィル・スミスの謝罪を受け入れたかどうかは明言しなかったが、情報筋によると、彼ロックはスミスと話をしておらず、スミスインスタグラムでの謝罪文にも触れなかったという。「彼は謝罪を受け入れていない、少なくとも今は」と同サイトは指摘した。
クリスの短いオープニングコメントの後、観客は「ファック、ウイル・スミス!」と叫んだという。チケットの価格は50ドル(約6000円)だったが、ビンタ事件の後はソールドアウトになりオークションなどでは8000ドル(約100万円)近くまで跳ね上がったという。
■妻ジェイダ、夫の殴打事件後初のコメント「今は癒しの時期」
スミスの妻のジェイダ・ピンケット・スミス(50)は29日(現地時間)、自身のインスタグラムでコメントを発表した。”事件”について具体的に語らず、シンプルに「今は癒しの時期、私はそのためにここにいる」とつづった。
■ウィル・スミスの”ビンタ事件“
プレゼンターを担当したコメディアンのクリス・ロックが、脱毛症を患って坊主にして闘病していることを公表しているジェイダをネタにして「ジェイダ、『G.I.ジェーン2』が楽しみだよと、デミ・ムーアが映画「G.I.ジェーン」で頭を丸坊主にしたことを引き合いにして笑いにしたことに激怒したウィルが壇上に行ってロックのビンタを食らわせ、席に戻ってから「俺の妻の名前を口に出すな」と放送禁止用語を使って大声で叫んだ。
スミスは翌日、自身のインスタグラムでロックに公式に謝罪したが、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーはツイッターで「アカデミーはいかなる暴力も許しません」などと声明を発表し、殴打事件を調査することを明らかにした。ロス市警は、ロックが告訴を断ったことを明らかにしており、刑事事件に発展する可能性は低くなったとみられるが、「アカデミーの幹部2人が激怒して退場を勧告したが拒否したとなると、除名など重いペナルティが課される可能性は高い」(ハリウッド事情通)という。