ブリトニー・スピアーズ（39）が14日（現地時間）、ロサンゼルスの裁判所で行われた後見院問題についての公聴会で再び証言して「父親が私の人生を台無しにするのを許している」などと父親を非難した。この日、ブリトニーは自分の弁護士を雇う権利を与えられ、父親を被後見人虐待で告発することを要求した。

米ニューヨーク・ポスト（電子版）によると、スピアーズはブレンダ・ペニー判事に対し、用意した声明文を読み上げ、嗚咽を漏らしながら、「私は父を追い出し、後見人権乱用の罪で告発するために来ました」と語ったという。後見人制度を「残酷」と呼び、後見人の父親であるジェイミー・スピアーズに対して「私は今日、父を告発したい。父のことを調査してほしい」と言ったという。ジェイミーは、2008年から後見人としてブリトニーの私生活や財産を管理している。

ペニー判事は、元連邦検察官のマシュー・ローゼンガート氏を新しい弁護士として雇うというブリトニーの要求を承認したとニューヨーク・タイムズ紙は報じたという。ローゼンガート弁護士はハリウッドで有名な弁護士で、これまでにスティーブン・スピルバーグ、ショーン・ペン、ベン・アフレック、エディ・ヴェダーなどのA級スターの弁護を担当しており、後見人を終了させるために積極的に活動をすると予想されている。

ブリトニーは、6月23日に行われた前回の公聴会で、23分間熱弁をふるい、後見人のチームによって薬漬けにされ、自分の意思に反して働かされ、避妊を止めることも結婚することも禁じられていたと、数々の衝撃的な証言をした。ブリトニーは今回の証言で怒りを家族に向け、「彼らの目的は私をおかしくすることだった」と述べたという。

2008年にブリトニーの後見人制度が始まって以来、娘の生活のほぼすべての面を管理してきた父親は、ブリトニーが述べた数々の問題を調査するようペニー判事に依頼していた。

一方、2008年からスピアーズの後見人問題の国選弁護人を務めてきたサミュエル・D・インガム3世は、ブリトニーが裁判所に契約解除を申し立てることができることを知らなかったと証言したことを受けて、辞任の許可を求め、さらにブリトニーが自分の弁護士を雇うことができるように求めていたという。

また、スピアーズの6,000万ドル(約66億円)といわれる財産を父親と一緒に管理するように任命された金融会社ベッセマー・トラスト社も前回のブリトニーの証言を受けて辞任することを裁判所に求めた。

公聴会が行われた裁判所の前には「＃FreeBretney」（ブリトニー解放）のプラカードを掲げた大勢のファンや、カメラマン、レポーターが詰めかけたという。

■ブリトニー・スピアーズの後見人問題

2007年にケヴィン・フェダーラインと離婚したころからブリトニーの奇行が目立つなど精神的に不安定な状況になり、リハビリ施設に入所するなどしたため、2008年から父親のジェイミー・スピアーズがブリトニーの後見人になっている。スピアーズは父親を後見人から外すよう要求し、外れるまで芸能活動はしないとしてコンサートなどを行っていない。そうしたなか、ブリトニーが父親とそのチームによって不当にコントロールされているとしてファンの間で「#FreeBritney」（ブリトニー解放）運動が起きてジェイミーの後見人解任を主張していた。ニューヨーク・タイムズ制作のスピアーズのドキュメント「Framing Britney Spears」が2月に公開されてから「#FreeBritney」運動が再燃し、歌手のサム・スミスや女優のサラ・ジェシカ・パーカー、ベッド・ミドラー、マイリ―・サイラスら多くのセレブが「#FreeBritney」を支持するツイートをした。