「ビースト」（９日公開）など数多くの話題作に出演している英俳優イドリス・エルバ（50）が「００７」シリーズの7代目ジェームズ・ボンド役に有力視されていることについて「私のキャリアの目標ではありません」と語った。だがボンド役を演じるかについては含みを残した。米メディアが報じた。

米サイト「DEADLINE」によると、レブロン・ジェームズとマーヴェリック・カーターが製作総指揮を務めるポッドキャスト「The Shop」の最新エピソードに出演したエルバは、「正直言って、世界のどこへ行っても…異なる文化の話だけど…彼らはいつもこう言うんだ。『ボンド！』ってね」とファンの真似をして指をさして語った。
そして「私のキャリアの目標ではありません。ボンドを演じることが、私の個人的な目標のいくつかを満たすとは思えないんだ」と語った。

6代目ボンドのダニエル・クレイグ（54）が「007／ノー・タイム・トゥ・ダイ」（2021年）を最後にボンド役を引退したことで7代目ボンドが誰になるのか注目されているが、エルバは以前からボンド役の有力候補と取りざたされていた。

一方で、エルバは「間違いなく国民の意志を満たすものになる」と、彼の007役が見たいと願う大勢のファンについて言及した。「そして、この時点では、それは私を超えていると感じています。『私がするべきか？』『私が？』『やるべき？』という問題ではなく、国家の意志が決めることなのです」と付け加え、議論すること自体は良いことなのではと考えているという

「私はボンドにふさわしい人間ではないが、みんなの世界ではそうかもしれない。というのも、実際のところ、多くの人がイドリスを代わりにふさわしいボンドとして見ているのです。そして、その代替案が存在する限り、それはキャスティングの進展にとって素晴らしいことなんだ」と語り、自身のボンド役に含みを残した。

「007」シリーズのプロデューサー、バーバラ・ブロッコリは今年初め、「Deadline」に「誰も候補に挙がっていません。彼（ボンド）とどこに行くのか、話し合っているところです。脚本はまだありませんし、次回作にどのようにアプローチするかを決めるまでは、脚本を考えることはできません。なぜなら、この作品はボンドの再発明になるからです。撮影は少なくとも2年先だと思います」と語ったという。
いずれにしても、7代目ボンドが誰になるのか注目されるところだ。