-
ハリウッド特急便
第94回アカデミー賞「ドライブ・マイ・カー」日本映画初の作品賞ノミネートの快挙 監督賞、脚色賞、国際長編映画賞も
(2022年2月8日24:15)
米アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミーは8日(現地時間)、第94回アカデミー賞のノミネーションを発表した。濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」は日本映画として初めての作品賞にノミネートされたほか、黒澤明監督(「乱」)以来36年ぶりの監督賞、日本人初の脚色賞、国際長編映画賞の計4部門にノミネートされる快挙となった。授賞式は3月27日(現地時間)、ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われる
日本映画がアカデミー賞の作品賞にノミネートされたのは史上初めて。さらに監督賞は黒澤明監督(「乱」)以来36年ぶりで勅使河原宏監督(「砂の女」)を含めて史上3人目のノミネートとなった。脚色賞は日本人で初めて。国際長編映画賞は「万引き家族」以来3年ぶりのノミネートとなった。本選でも”台風の目”となりそうな雲行きだ。
「ドライブ・マイ・カー」は村上春樹氏の同名小説が原作。脚本家の妻を突然なくした西島秀俊が演じる舞台俳優の演出家が、専属の運転手(三浦透子)と出会いともに過ごすうちに、目を背けていた妻の秘密と向き合っていくという内容。今年7月に開催された第74回カンヌ国際映画祭で日本映画として初めて脚本賞を受賞したほか国際映画批評家連盟賞とエキュメニカル審査員賞など4部門で受賞。ニューヨーク批評家協会賞で日本映画初の作品賞を受賞した。
第94回アカデミー賞は、2022年3月27日(現地時間)にハリウッドのドルビー・シアター・アット・ハリウッド&ハイランドで開催され、米ABCなど世界200以上の地域で中継される予定。日本では3月28日(月)午前7時30分よりWOWOWプライム、WOWOWオンデマンドにて生中継される。
■第94回アカデミー賞主要部門のノミネート
【作品賞】
「ベルファスト」、「コーダ あいのうた」、「ドント・ルック・アップ」、「ドライブ・マイ・カー」、「DUNE/デューン 砂の惑星」、「ドリームプラン」、「リコリス・ピザ」、「ナイトメア・アリー」、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」、「ウエスト・サイド・ストーリー」、
【監督賞】
ケネス・ブラナー(「ベルファスト」)
ジェーン・カンピオン(「パワー・オブ・ザ・ドッグ」)
スティーヴン・スピルバーグ(「ウエスト・サイド・ストーリー」)
濱口竜介(「ドライブ・マイ・カー」)
ポール・トーマス・アンダーソン(「リコリス・ピザ」)
【主演男優賞】
ハビエル・バルデム(「愛すべき夫妻の秘密」)
ベネディクト・カンバーバッチ(「パワー・オブ・ザ・ドッグ」)
ウィル・スミス(「ドリームプラン」)
デンゼル・ワシントン(「マクベス」)
アンドリュー・ガーフィールド(「チック、チック...ブーン!」)
【主演女優賞】
ジェシカ・チャステイン(「タミー・フェイの瞳」)
オリヴィア・コールマン(「ロスト・ドーター」)
ニコール・キッドマン(「愛すべき夫妻の秘密」)
クリステン・スチュワート(「スペンサー ダイアナの決意」)
ペネロペ・クルス(「パラレル・マザース」)
【助演男優賞】
J・K・シモンズ(「愛すべき夫妻の秘密」)
キアラン・ハインズ(「ベルファスト」)
トロイ・コッツァー(「コーダ あいのうた」)
コディ・スミット=マクフィー(「パワー・オブ・ザ・ドッグ」)
ジェシー・プレモンス(「パワー・オブ・ザ・ドッグ」)
【助演女優賞】
アリアナ・デボーズ(「ウエスト・サイド・ストーリー」)
キルスティン・ダンスト(「パワー・オブ・ザ・ドッグ」)
アーンジャニュー・エリス(「ドリームプラン」)
ジュディ・デンチ(「ベルファスト」)
ジェシー・バックリー(「リスト・ドーター」)
【脚本賞】
ポール・トーマス・アンダーソン(「リコリス・ピザ」)
ケネス・ブラナー(「ベルファスト」)
アダム・マッケイ(「ドント・ルック・アップ」)
ザック・ベイリン(「ドリーム・プラン」)
ノルウェー(「ワースト・パーソン・イン・ザ・ワールド」)
【脚色賞】
濱口竜介・大江崇充(「ドライブ・マイ・カー」)
シアン・ヘダー(「コーダ あいのうた」)
ジェーン・カンピオン(「パワー・オブ・ザ・ドッグ」)
ジョン・スペイツ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ、エリック・ロス(「DUNE/デューン 砂の惑星」
マギー・ギレンホール(「ロスト・ドーター」)
【国際映画賞】
「ドライブ・マイ・カー」(日本)
「ワースト・パーソン・イン・ザ・ワールド」(ノルウェー)
「フリー(Flee)」(デンマーク)
「Hand of God―神の手が触れた日―」(イタリア)
「ブータン 山の教室」(ブータン)