ハリウッドのスーパーカップルの離婚裁判はまだ続いていた。アンジェリーナ・ジョリー（４４）はこのほど、ブラッド・ピット（５６）との離婚をめぐる調停を担当している判事が、ピットの弁護士の1人との仕事関係を十分に開示していなかったとして解任するよう申し立てたことが分かった。アンジーが２０１６年に裁判所に離婚を申請してから4年、2人の離婚裁判は異例の長期戦になっている。

米紙ニューヨーク・ポスト（電子版）によると、ロサンゼルスの高等裁判所で続いている2人の離婚裁判で、アンジーは担当の私立判事の１人のジョン・W・オーデルカーク判事が、ピットの弁護士アン・C・カイリーが関与する他の案件のために雇われていたことについて十分な開示がなかったとして、離婚裁判から外されるべきであると主張したという。

ピットの弁護士は、「注目度の高い事件でオーデルカーク判事の任命を延長してもらうために、彼を（ほかの案件を担当してもらい）金銭的に支援した」としている。

ピットとジョリーは、他の注目度の高いカップルのように、いくつかの法的な問題は通常の裁判所の手続きで行われるが、財産分与など離婚事件の内容が外部に漏れないよう私立判事を雇っているという。

アンジーは、民間の私立判事が裁判所の判事と同じように、依頼者と利害が対立して職務の公正を害する危険がある行為（利益相反）禁止のルールに従わなければならないことを強調し、「オーデルカーク判事が実際に偏見を持っているかどうかは問題ではない」としている。カリフォルニア州の法律では「判事の公平性を保つ能力について、合理的に疑念を抱く可能性がある限り、判事としての資格を失う必要がある」としている。しかしピット側は同判事の解任に反対しているという。

裁判所に提出された双方の証拠書類のほとんどが非公開にされているので、どのような問題が未解決のままであるかは明らかではないが、ジョリーは２０１８年にピットが十分な養育費を払っていなかったと主張する書類を提出したことがあった。このときピットの弁護士は、メディアの報道を操作するための主張として異議を唱えた。

アンジーとピットは映画「Mr.&Mrs.スミス」（２００５年）で共演して不倫関係になり、ブラピは０５年に当時結婚していたジェニファー・アニストン（５１）と離婚してアンジーと同棲。１４年に結婚したが、ブラピが長男マドックスに酔って暴力を振るったとしてジョリーが２０１６年に離婚を申請した。離婚裁判は6人の子供の親権をめぐって対立して長期化した。そうしたなか２０１９年４月に、産分与や子供の親権などの他の問題が残っているが、その前に独身であることを意味する事実上の離婚が宣告されアンジーは名前から“ピット姓”を外してお互い独身に戻っていた。それから１年たつがまだ決着がついていなかったようだ。