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映画
トランプ前大統領 不倫口止め料裁判で有罪評決 ロバート・デ・ニーロ「正義は果たされた」
(2024年5月31日12:30)
![トランプ前大統領 不倫口止め料裁判で有罪評決 ロバート・デ・ニーロ「正義は果たされた」](../hollywood/images/240529-02.jpg)
ドナルド・トランプ前米大統領(77)の元不倫相手への口止め料事件で30日(現地時間)、ニューヨークの裁判所の陪審員は34件の重罪すべてで有罪の評決を下し、トランプ氏は、刑事告発で有罪判決を受けた初の大統領経験者となった。有罪評決を受けてロバート・デ・ニーロ(80)は「正義は果たされた」とコメントした。
米Page Sixによると、裁判所の外で記者会見するなどトランプ批判を繰り返していたデ・ニーロは、有罪評決が下った30日の夜(現地時間)、ニューヨークで行われた自身の新作映画『Ezra』の試写会で「私はいつも警戒している。あまり興奮したくないんだ。正義は果たされた、それだけだ」と語ったという。そして、トランプ氏がアメリカを破壊しようとしていると改めて非難したという。
また、11月の大統領選挙でトランプ氏がまだ勝利する可能性があると思うかと聞かれて「私にとっては、(選挙が)終わるまでは終わっていない」と答えたという。そしてバイデン大統領のために、さらに選挙活動を行うことについては「そのつもりだが、今の時点ではまだわからない」と語ったという。
裁判で起訴状第1項の評決を読み上げるよう求められた裁判長は、冷静に立ち上がり、「有罪」と言った。そして、他の訴因に対する陪審員の評決を読み上げるよう求められると、さらにこの言葉を33回繰り返したという。一方トランプ氏は、肩を前に落として座席に座り、自分の運命が読み上げられると、首をかしげ、陪審員ひとりひとりを見つめたという。
トランプ被告は7月11日(現地時間)、判事から量刑が言い渡される予定で、それまで保釈金なしで釈放される。連邦刑務所で最高4年の禁錮刑に服する可能性があるが、執行猶予の可能性もあるという。その後、控訴するとみられる。
トランプ氏は有罪評決後、バイデン大統領が「裁判を不正操作した」と主張し、「本当の評決は11月5日に国民によって下される」と訴えた。そして「私は無実だ。私は国のために戦っている。私は憲法のために戦っている。私たちは衰退しつつある国なのです」などと語ったという。
トランプ氏は、2016年の大統領選の直前に、ポルノ女優ストーミー・ダニエルズへの口止め料13万ドル(当時のレートで約2000万円)の支払いを違法に隠蔽しようとした罪に問われている。請求書、小切手、元帳記入の記録の改ざんなど34の罪に問われていた。
■トランプ氏のポルノ女優への”不倫口止め料”事件
![トランプ前大統領 不倫口止め料裁判で有罪評決 ロバート・デ・ニーロ「正義は果たされた」](../hollywood/images/240531-20.jpg)
ストーミー・ダニエルズはポルノ映画の出演・監督やストリップショーなどで人気があり、2006年7月に、著名人が参加したレイクタホのゴルフトーナメントでトランプ氏と出会い、ホテルで食事をした後に性的関係を持ったと主張。トランプ氏は性的関係を否定した。16年11月のトランプ氏が勝利した大統領選で、投票日の11日前に13万ドル(当時のレートで約1700万円)の口止め料を受け取る代わりにトランプ氏との関係を口外しないという秘密保持契約を結んだとされる。この書面にトランプ氏の署名はなかったが、個人的な弁護士のマイケル・コーエン氏の署名があった。ストーミーは、その後秘密保持契約は違法などとして芸能週刊誌などにトランプ氏との不倫を告白。今回の裁判でもトランプ氏が避妊具をつけなかったなどと詳細に証言した。弁護士のマイケル氏もトランプ氏の関与などを証言し、トランプ氏は「歴史的な嘘つき」などと批判していたが、12人のマンハッタン在住の陪審員は34件全てで有罪評決を下した。