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田代まさし被告に懲役2年6月(うち懲役6月を保護観察付き執行猶予2年)の有罪判決 覚せい剤で3度目の刑務所

(2020年3月4日)

田代まさし被告に懲役2年6月(うち懲役6月を保護観察付き執行猶予2年)の有罪判決 覚せい剤で3度目の刑務所
(田代まさし被告=ユーチューブから)

覚せい剤取締法違反などの罪に問われた元タレント・田代まさし(本名=田代政)被告(63)の判決公判が4日午後2時30分、仙台地裁(大川隆男裁判官)で開かれ懲役2年6月(そのうちの6か月を保護観察付き執行猶予2年)(求刑懲役3年6月)の有罪判決が言い渡された。今回で4回目の薬物逮捕で3回目の刑務所入りになる。

■実刑2年6月のうち6か月を執行猶予の異例の判決の理由とは?

NHK NEWS WEBによると、大川裁判官は、田代被告が薬物犯罪で過去に2回服役していて「再犯の恐れがある」とする一方で「更生の意欲があり、リハビリ施設の関係者や友人が今後の支援を証言して、周囲の支援も期待できる」として2年6月の実刑のうち6か月を保護観察付きで2年間猶予するという異例の判決を言い渡した。
大川裁判官は「このような状況でもあなたに手を差し伸べる人がいることは財産。今度こそ薬物をやめ続けてください」とさとしたという。

田代被告は昨年11月6日、東京・杉並区の自宅で覚せい剤と大麻を所持し、覚せい剤を自宅で使用したとして起訴された。検察側は先月15日の初公判の冒頭陳述で田代被告が警察の取り調べで「昨年8月上旬から再び覚せい剤を使用するようになった。ライブの台本を書いている際に眠くなり、頭をすっきりさせるために使ったこともある」と供述したことを明らかにした。

さらに田代被告は検察側の被告人質問で薬物の入手経路について聞かれて「反社会的勢力の人に耳元で『あるぞ、どうする』と聞かれ入手した」「昨年10月にバイクのイベントの仮設トイレで覚せい剤と注射器を拾い、チャンスと思ってしまった」などと述べた。
そして「反省している。(薬物依存の治療は)現在も進行しており、気持ちも落ち着いてきている。今一度、(更生の)チャンスがほしい」と述べた。
検察側は「覚せい剤への依存は顕著で再犯の可能性が高い」として懲役3年6月を求刑。弁護側は「現在リハビリに取り組んでおり、社会生活で更生の機会を与えることが重要」として保護観察付きの執行猶予判決を求めていた。

■田代被告の薬物事件

2001年12月 近所の男性宅風呂場をのぞいたとして軽犯罪法違反容疑で現行犯逮捕され、自宅から覚せい剤を発見され覚せい剤取締法違反容疑で再逮捕された。懲役2年執行猶予3年の判決。
2004年9月 東京・中野区の路上で車を駐車中に、覚せい剤とバタフライナイフを所持していたとして覚せい剤取締法違反容疑と銃刀法違反容疑で逮捕。懲役3年6月の実刑判決を受けて服役。
2010年9月 神奈川県横浜市の駐車場で職務質問を受けたサイコカインを所持していたことが発覚。麻薬及び向精神薬取締法違反容疑で現行犯逮捕。一緒にいた女性は覚せい剤を所持していて覚せい剤取締法違反容疑で逮捕。その後2人は覚せい剤取締法違反(共同所持)の容疑などで再逮捕。懲役3年6月の実刑判決を受けて服役。
薬物事件以外では2000年9月、東京・目黒区の東急東横線都立大学駅構内で女性の下着をビデオで盗撮しようとしたとして東京都迷惑防止条例違反で書類送検された。盗撮した理由を聞かれて「『ミニにタコ』というギャグの映像を作ろうとした」と苦しい言い訳をした。

■仮出所後は活動を再開して薬物とは手を切ったかと思われていたが

田代被告は2014年7月に仮釈放され、薬物依存リハビリ施設「ダルク」のプログラムを受けていることを明かし、ダルクのスタッフとして社旗的な活動を開始。そうしたなか2015年7月、東急田園都市線二子玉川駅のホームで女性のスカートの中を盗撮しようとしたとして東京都迷惑防止条例で書類送検されて罰金30万円の略式命令を受けるが、その後活動を再開。
昨年7月にはNHKEテレ「バリバラ~障害者情報バラエティー~」の薬物依存をテーマにした回に出演して“マーシー先生”として体験を話した。またツイッターで近況を発信したり昨年6月にユーチューブ・チャンネルを開設して、ミュージシャンの佐藤秀光とともに出演するなど芸能活動も行い、薬物からは手を切ったと思われていた矢先の事件で関係者やファンを失望させただけでなく薬物依存の恐ろしさや、薬物を提供する反社会勢力の問題などが改めて浮き彫りになった。

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