大坂なおみ、アジア系住民へのヘイトクライムに抗議のメッセージ

(2021年3月28日21:25)

女子テニスの大坂なおみ(23)が27日、米国で頻発しているアジア系住民を襲撃するヘイトクライム(憎悪犯罪)にインスタグラムで抗議した。

大坂は自身のインスタグラムに英文のメッセージを投稿して「もし人々がタピオカミルクテイー、アニメ、餅、寿司、抹茶などを愛するように、アジアの人々を愛していたら… 文化から生まれたもので儲けたり楽しんだりしておきながら、それを生み出した民族を攻撃したり衰退させたりしていることを想像してみて」と訴えた。

さらに「#stopasianhate(アジア系住民に対するヘイトをやめろ) これがハッシュタグやスローガンになっているのは本当に悲しいことです。常識があるべきなのに、今この世界では常識が通用しないように思えます」と付け加えた。

大坂は2度目の優勝を果たした昨年の全米オープンで、毎試合白人警官による黒人に対する不当な暴力や銃撃で死亡した黒人被害者の名前を記入したマスクをして試合会場入りし人種差別に抗議した。

米国では新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、数多くのAAPI(アジア系および太平洋諸島系アメリカ人)が、いわれのない差別や人種プロファイリング、ヘイトによる暴力を経験していると報告されているという。ロサンゼルスでは、AAPIであるという理由だけで、ある中学校の生徒が暴行を受け、コロナウイルスに感染していると責められた。またサンフランシスコの路上では若いAAPIの女性がアメリカにコロナウイルスを持ち込んだと唾を吐きかけられ、責任をなすりつけられました。カリフォルニアでは成人や高齢者だけではなく、若者たちもこの病気の原因またはウイルス保有者だと見なされることを恐れているという。黒人差別問題に続いて今度はアジア系アメリカ人に対するヘイトクライムが社会問題になるなどアメリカ社会の分断は依然として深刻のようだ。