マット・デイモン、「個人的に“F-Slur”(同性愛者を中傷する言葉)を使ったことはない」と明言「LGBTQ+コミュニティを支持します」

(2021年8月3日14:45)

マット・デイモン、「個人的に“F-Slur”(同性愛者を中傷する言葉)を使ったことはない」と明言「LGBTQ+コミュニティを支持します」
(マット・デイモン=インスタグラムから)

マット・デイモン(50)が、最近のインタビューで、娘に諭されて同性愛者を中傷する「f-slur」の言葉を使うのを数か月前にやめたと告白したことで反発を受け、2日(現地時間)、「私は個人的に誰かを「f****t」(ホモ)と呼んだことはなく、今回の娘との会話は個人的に目覚めたものではありません」などと異例の声明を発表した。

米「ハリウッド・リポーター」(電子版)によると、先週末に掲載された英紙サンデー・タイムズとのインタビューの中で、デイモンは、同性愛者に対する侮辱的な言葉が「子供の頃よく使われていた」と語り「娘がLGBTQ+コミュニティの誰かにとって、その言葉がどれほど苦痛であったかについて、非常に明確に説明してくれた」ことで使うことをやめたなどと発言して物議を醸した。過去には同性愛者を中傷してなかったか疑惑が取りざたされたとみられる。そうしたなか「ハリウッド・リポーター」に寄せた声明の中で、この“F-Slur”を個人的に使ったことはないと明言した。

「f-slur」とは男性の同性愛者を「faggot」(ホモ)という言葉で呼んで侮蔑すること。LGBTQ+コミュニティへの侮辱ともなる。「slur」は「中傷」の意味。

「最近のインタビューの中で、私は娘と話し合ったことを思い出しました。その中で、私がボストンで育ち、子供の頃、街中で『f****t』(ホモ)という言葉が何を指しているのかもわからないうちに使われているのを聞いたときから、決して完全に理解したわけではないものの、進歩していることを娘に説明しようとしました。私は、この言葉は常に何気なく使われており、2003年には私の映画の中でセリフとして登場していたことを説明しましたが、彼女は、この言葉が何気なく使われていた時代があったとは信じられないと言いました。私が感心し、誇りに思ったのは、文化的にどれだけ普通になっていても、LGBTQ+コミュニティの誰かがその言葉を使うことでどれだけの痛みを感じるかについて、彼女が非常に明確に説明してくれたことです。私は彼女に同意しただけでなく、彼女の情熱、価値観、社会正義への願いに感激しました」とデイモンは声明の中で述べた。

デイモンは、妻のルシアナ・バローゾとの間にイザベラ(15)、ジア(12)、ステラ(10)の3人をもうけており、バローゾの前夫との間に生まれた22歳の娘の義理の父親でもあるが、どの娘がこの "論説 "を書いたのかについては明らかにしませんでした。

デイモンはさらに「私は私生活で誰かを『f****t』と呼んだことはありませんし、娘とのこの会話は個人的な目覚めではありません。私はいかなる種類の中傷も使いません。私は、偏見をなくすためには、自分が "善人の一人 "であると想像して受動的に安心するのではなく、正義に向かって積極的に動くことが必要だと学びました。また、LGBTQ+コミュニティに対する公然とした敵意がいまだに珍しくないことを考えると、私の発言が多くの人に最悪の事態を想定させる原因となったことも理解できます。できるだけ明確に言うと、私はLGBTQ+コミュニティを支持します」としている。

■GLAAD(グラード)がデイモンの声明にコメント

GLAADのタレント責任者であるアンソニー・アレン・ラモス氏は「マット・デイモンの最初のインタビューとそれに続く今日の発言の後に生じた会話は、この言葉、あるいはLGBTQの人々を軽蔑して見下すことを目的としたあらゆる言葉が、主流のメディア、ソーシャルメディア、教室、職場などには存在しないという重要な示唆を与えています」と指摘した。「反LGBTQの中傷が今日も横行し、差別やステレオタイプを助長する可能性があり、特にコミュニティの外にいる人がLGBTQの人々を中傷したり表現したりするために使う場合には、説明責任を果たす必要があります」としている。

GLAAD(グラード)は、アメリカ国内においてLGBTの人々のイメージに関するメディアモニタリングを行っている非政府組織。2013年3月までの名称は "Gay & Lesbian Alliance Against Defamation"(「中傷と闘うゲイ&レズビアン同盟」)であったが、バイセクシュアルやトランスジェンダーの包括を促すためなどの理由で改名した。(ウイキペディアから)