イーロン・マスク氏「カニエ・ウェストの大統領選出馬を2024年に延期するよう説得した」が…

(2020年7月30日12:45)

ラッパーのカニエ・ウェスト(43)が11月の米大統領選挙に出馬宣言して話題を呼んでいるが、カニエを支援していた米富豪イーロン・マスク氏(49)が出馬を2024年に延期するよう説得していたことを明らかにした。しかしカニエは聞き入れず11月に向けてスタッフを増やすなど準備を進めているという。

米誌「People」(電子版)によると、7月4日(現地時間)に11月の米大統領選に出馬することを発表したカニエを全面的に支援していたマスク氏は、ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで出馬を2024年の次期大統領選に延期するようカニエを説得しようとしたことを明かした。

「私は彼に2020年よりも2024年の方が良いだろうと納得させるために最善を尽くしてきた」と付け加えた。

しかし、カニエは25日(現地時間)、ツイッターで「私は2020年にバイデンを負かすことができる」とツイートして、あくまで今年の大統領選を戦う決意を見せた。選挙では、ウェストは現職のドナルド・トランプ大統領と、民主党の候補者であるジョー・バイデン前副大統領と対戦することになる。

一方でカニエの不規則な言動が家族や友人を心配させているという。妻のリアリティスター、キム・カーダシアン(39)は最近、カニエが双極性障害を抱えているとして配慮を求め、ある情報筋は最近彼が「再び悪化している」と語ったという。

キムは22日(現地時間)、「彼の行動が時に強い意見や感情を引き起こすことがあるため、批判の対象になることは理解しています」とコメントした。
「彼は、アーティストであり黒人であることに加えて、母親を失う痛みを経験し、双極性障害によって高まるプレッシャーと孤立に対処しなければならず、素晴らしい人だけど複雑な人です 」と付け加えた。「カニエと親しい人は彼の心を知っており、彼の言葉が時に彼の意図と一致しないことがあることを理解しています」という。

マスク氏は「彼がツイッターで大暴れをしていたとき、大丈夫なのか確認するために彼にメールを送った。君のことを多くの人が心配していると。その後彼は私に電話をかけてきて、元気そうだったが、多くの問題を抱えているようだった」という。

■ニュージャージー、オクラホマ、イリノイ、ミズーリの各州で書類提出

米芸能サイト「TMZ」によると、カニエは政治アドバイザーと経験豊富な人々のチームを雇い、より多くの州で候補者として正式に認められるよう活動しているという。ウェストバージニア州ではボランティアがレストランやショッピングモールのような人気スポットで署名集めをしているという。またニューヨークでも活動しているという。

ウェストバージニア州では、カニエが正式な候補者として認められるには、まず7,144人の署名が必要だという。その後審査が行われて合格すれば候補者として認定され投票用紙に名前が載るという。カニエはすでにニュージャージー、オクラホマ、イリノイ、ミズーリの各州で立候補の申請をしているという。

■「ホワイトハウスを”ワカンダ王国“にする」

カニエは米誌「フォーブス」のインタビューで、もし大統領になったらホワイトハウスを映画「ブラックパンサー」の”ワカンダ王国“のように運営する計画があると話したという。またトランプ大統領を支持していないと語り、黒人の支持を集めている民主党に対しても「私は黒人として民主党に入るよう強要された」などと批判。自ら創設した「バースデー・パーティー」という新党から出馬するという。「俺達が勝った時には、みんなの誕生日みたいになる」と語っていた。

はたしてカニエは正式に大統領候補として認められてトランプ現大統領やバイデン前副大統領と一戦交えることができるのか成り行きが注目される。