カニエ・ウェストが米大統領選出馬宣言 バイデン票を食いトランプ氏ほくそえむ?

(2020年7月06日11:40)

ラッパーのカニエ・ウェスト(47)が4日(現地時間)、ツイッターで11月の大統領選に出馬することを表明した。大富豪のイーロン・マスク氏(49)がバックアップするという。黒人層の支持を集めているジョー・バイデン前副大統領(77)の票を食うのではないかといわれ、トランプ大統領(74)はほくそ笑んでいるという見方も出ている。

カニエはツイッターで「私たちは今、神を信頼し、私たちのビジョンを統一し、私たちの未来を構築することによって、アメリカの約束を実現しなければなりません。私はアメリカの大統領に立候補します」と宣言した。

民間の有人宇宙飛行を成功させたスペースX社のCEOで米経済界の大物の一人であるイーロン・マスク氏がサポートするという。出馬宣言したカニエのツイッターには2人のツーショットと、なぜが首をすげ替えた写真の2点を投稿した。考えはひとつということか。2人はカニエの宣言の数日前に会っていて、2人は今完全な親友のようだという。

カニエは2015年のMTV VMアワードの授賞式で2020年の大統領選に出馬すると語っていたが当時は本気にした人は少なかったという。カニエは2016年以来、何度もトランプ大統領への支持を表明していたが、利用されたと不満も漏らしていたという。

11月に行われる米大統領選挙は、共和党の大統領候補はトランプ大統領、民主党はバイデン前副大統領とすでに決まっており、カニエは無所属で出馬することになる。黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官にひざで首を押さえつけられ窒息死した事件をきっかけに、「#BlackLivesMatter」(黒人の命も大切だ)の人種差別撤廃の抗議デモが全米に拡大し、白人至上主義といわれるトランプ大統領の支持率が下がり、黒人層の支持を集めているバイデン氏に10ポイント前後の差をつけられて苦戦していると報じられている。そうしたなかカニエが出馬すれば黒人層の支持をバイデン氏から奪う可能性があり、トランプ大統領はほくそ笑んでいるというツイート(上のツイート)もあった。はたしてカニエは11月の大統領選挙の“台風の目”となるのか注目される。