元ジャニーズJr.二本樹顕理さん、国会内で訴え 性被害で「自尊心破壊された」

(2023年6月2日14:00)

元ジャニーズJr.二本樹顕理さん、国会内で訴え 性被害で「自尊心破壊された」
国会内のヒヤリングで証言する二本樹顕理さん(YouTubeチャンネル「FNNプライムオンライン」より)

元ジャニーズJr.・の二本樹顕理さん(39)が5月31日、国会内で立憲民主党が開いた、性被害・児童虐待についてのヒアリングに出席してジャニー喜多川氏(2019年、87歳没)からの性被害を告発して、被害を繰り返さないための法整備を訴えた。

二本樹さんは、1996年、13歳で中学1年生の時に、ジャニーズJr. としての活動を始めた。「それから3か月ほどたったころ、ホテルでジャニー喜多川氏による性加害を受けました」と明らかにした。

「仕事がもらえなくなるのではないか、事務所を辞めさせられるんじゃないかという考えがよぎり、拒絶することができませんでした」 という。その後も繰り返し10回ほど性被害を受けたという。

「性被害に遭った翌日、いつも1万円を渡されました」という。また「私がジャニーズ事務所にいた1年半の間だけでも、入所時期が近いジュニアたち10数人の性被害体験を本人たちの口から聞いた」と証言した。

約 1年半在籍して事務所を退所したが、性被害はトラウマとなって残り、長い間苦しんできたという。「自尊心を破壊されました。あの時、抵抗できなかった自分は何をやってもダメなんだという気持ちになりました」と語った。

ジャニーズ事務所のジュリー藤島景子社長は5月14日、公式サイトの動画を投稿して謝罪したが、ジャニー氏の性加害については「知らなかった」と述べていたが、二本樹さんは「性加害があった事実を知らなかったではなく、知っていたことを正直に話してほしいと思っています」としたうえで「こういったヒヤリングの場にもぜひ足を運んでいただきたいなと思っています」と語った。



国会のヒヤリングでは5月16日に、元ジャニーズJr. のカウアン・オカモトさん(27)と橋田康さん(37)が出席して、児童虐待防止法の改正などを訴えた。虐待を保護者からの行為と規定した現行の児童虐待防止法については、保護者以外からの行為も虐待と規定する法改正が必要としている。立憲民主党は超党派でこの問題に取り組むと姿勢を示し、児童虐待防止法の改正案提出も視野に検討するとしている。さらにはジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子氏にもヒアリングへの出席を要請していくという。

ある自民党議員は「現行法で対応できる」と言っていたと報じられた。ここでも「LGBT理解増進法案」(Qが抜けているし、そもそも同性婚を法的に認めるべき)問題と同様にブレーキを踏んでいるようだが、強制わいせつ罪、強制性交等罪などの現行法に加えて、児童虐待法でも取り締まれるよう様々な形で規制することが性被害を防ぐために求められているはずだ。