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ファンらがジャニー氏の性加害疑惑の検証求める署名 1万6000人賛同 TBS「News23」新被害者インタビュー 小川キャスター「今後こうした訴えをしっかりと受け止め報道していきたい」
(2023年5月12日10:15)
ジャニーズファンの有志らが11日、都内で記者会見して、ジャニー喜多川氏の性加害疑惑の検証・調査を求めて署名活動を行い1万6000人以上の署名が集まったことを明らかにした。同日、TBS系「Nスタ」と「News23」で元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏(26)や新たな被害者のインタビューを報じ、「News23」の小川彩佳キャスター(38)は「今後こうした訴えをしっかりと受け止め報道していきたい」などと語った。
英国の公共放送BBCが3月にジャニー喜多川氏(2019年、87歳没)のジャニーズJr.に対する性加害疑惑を報道し、その後元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏(26)が先月12日、実名・顔出しで記者会見して「ジャニー氏から15回から20回性被害を受けた」と告発するなど波紋が広がっている。
そうしたなか、ジャニーズファンの有志らがこの問題の検証・調査を求めて署名活動を行ったことを明らかにした。団体はファンらによる「PENLIGHT ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」で、記者会見した発起人は「ジャニーズファンという立場で、直接の性暴力の被害者ではありませんが、このことに向き合っていく責任があると思います」と語った。
「ジャニーズ事務所が放置しているのが非常に問題。応援していくためにもジャニーズ事務所には対応して頂きたい」として第三者による検証・調査を求める1万6125筆の署名をジャニーズ事務所に提出したという。
第三者委員会の設置、性暴力を訴えた人に対して事実を認めて謝罪、被害者支援などを求めている。
■TBS系「Nスタ」でカウアン・オカモト氏インタビュー放送
11日放送のTBS系「Nスタ」では、カウアン氏のインタビューを放送した。
カウアン氏は、事務所に入って2か月後の15歳の時に最初に性被害を受けたという。「寝ているところにマッサージをしていたらそれが性被害に変わるという流れ」と明かし、「逃げればいい、断ればいいというが、思考が止まっちゃう、そういう時は」といい、「見ただけでも数人近くは同じようながことがあった」などと語った。
「事務所も本当の意味で自分のことかのように向き合ってくれたら」「社会で見ている人たちもそこから何かを感じ取ってくれたら。生き方を変えるきっかえになったら、本当の意味でそれが良い方向に行くのかなと思います」と語った。
■TBS系「New23」では新たな被害者のインタビューを放送
同日夜のTBS系「New23」では、新たな被害者の実名・顔出しのインタビューを報じた。元ジャニーズJr.でジャニーズ事務所を退所後にPROエンターテインメントを立ち上げ俳優でダンサーとして活動している橋田康氏(37)で、1998年にジャニーズ事務所に入所して1年の地方公演の滞在先のホテルで性被害を受けたという。ジャニー氏が無言のまま部屋を出て行った後に風呂場に駆け込んで「泣きながら」体を洗ったという。そして翌日に1万円を渡されたが「1万円の理由は何も触れず」「自分って1万円なんだ」って思ったなどと明かした。ジャニー氏から2度性被害を受けたという。高校卒業時に退所を決意し、両親に初めて性被害を打ち明けた。「涙したのは覚えている」と語った。
「突っ込んで言うならレイプなので、それが良いことじゃないのは、間違いなくそうだと思う」としたうえで「今(ジャニー氏が)居ないから『良いじゃないか忘れましょうよ』とはできないと思う」「次につなげるためにきちんとそこに対して向き合っていく。触れなきゃいけない」などと訴えた。
橋田氏のインタビューを受けて、同番組の小川彩佳キャスターは「被害がなかなか表面化しにくい中で、実名で顔を出して答えて下さった方々がいらっしゃる。それがどれほど勇気にいることだったのか、その勇気を私たちも重く受け止める必要があると思います」と語った。さらに「取材に応じて下さったカウアンさんは、ジャニー氏の疑惑について当時からメディアが報じていたらジャニーズ事務所に行くことはなかったとも話されていました。果たして報道機関がどれだけ報道してきたのか。少なくとも私たちの番組はお伝えしてこなかったという現状があります。その中でこのカウアンさんお発言は非常に重く感じますし、この言葉には向き合わなけれいけないと感じます。今後この番組ではこうした訴えをしっかりと受け止め報道していきたいと考えております」と語った。
TBSは相次ぐ被害告白やファンらの署名運動について問い合わせたところ、ジャニーズ側は「事務所の見解及び対応について、今週末公式にお伝えさせていただきます」と回答したという。
ジャニーズ事務所では、ジャニー氏の性加害疑惑について社員や所属タレントに聞き取り調査を行ったことを、文書で取引企業に報告していたことが先月下旬に報じられた。そのなかで「ジャニー喜多川がすでに個人であることに起因してすべての事実を確認することが難しい状況ではある」としたうえで「私たちは問題がなかったなどと考えているわけではありません」などと事務所の見解がつづられていたという。