ドジャースが水原通訳を解雇 違法賭博で大谷選手の資金を流用疑惑 

(2024年3月21日17:30)

ドジャースが水原通訳を解雇 違法賭博で大谷選手の資金を流用疑惑
大谷選手らと韓国に同行した水原一平通訳(左から2人目)(Instagram/@shoheiotani)

大谷翔平選手(29)の通訳・水原一平氏(39)が、違法賭博で巨額の借金を抱え、返済のために大谷の資金から450万ドル(約6億8000万円)を流用した疑いがあると米ロサンゼルスタイムズが報じ衝撃が広がっている。ドジャースは水原氏を20日付で解雇した。

大谷選手の弁護団は、借金の支払いが大谷選手の口座から行われたとして、水原氏が「巨額の窃盗」を行ったとして捜査当局に告発したと発表したという。
米紙ニュヨーク・ポスト(電子版)によると、大谷選手の弁護団は、カリフォルニア州オレンジ郡の違法ブックメーカー、マシュー・ボウヤー容疑者の捜査で、大谷選手の名前が浮上したことを受け、水原氏が大谷選手の資金を「窃盗」したとしているという。

米国でスポーツ賭博は40州で合法だが、水原氏や大谷選手が拠点にしているカリフォルニア州では違法だという。捜査当局のボウヤー容疑者の捜査で、大谷選手の口座から450万ドルが振り込まれているのが分かり、水原氏の賭博関与が明らかになったといわれる。

大谷選手を担当するウェストハリウッドの法律事務所は、ポスト紙に「最近のメディアからの問い合わせに対応する過程で、翔平が大規模な窃盗の被害に遭っていることが判明した」とコメントしたという。

そうしたなか、米スポーツ専門局ESPNは19日、水原氏の話として、大谷選手が水原氏の借金を肩代わりするために450万ドルをブックメーカーのボウヤー容疑者に送金したと報道。水原氏は「明らかに、彼(大谷選手)はそのことを快く思っておらず、私が二度とこのようなことをしないように助けてくれると言った」と語ったという。そして水原氏も立会い、大谷選手が自分のコンピューターから分割払いで送金したと語ったという。

ところが翌日、水原氏は一転して、大谷選手は水原氏の賭博行為や借金については全く知らなかった。送金もしていない」と語り、大谷選手は無関係だと主張。さらに「私は違法だとは知らなかった。二度とスポーツ賭博はやらない」とコメントしたという。

そうしたなか水原氏が「すべては自分の過ち」といい「自分はギャンブル依存症」と告白したという。水原氏は、2021年から野球を除く国際サッカーやアメフト、バスケットボールなどに賭けていたが、負け続けて億単位の借金を抱え、借金が雪だるま式に膨らんだなどと告白したという。

水原氏がなぜ、大谷選手が借金の肩代わりをしてくれたという証言を翻して、真逆の主張をしたのか?また水原氏がどうやって大谷選手の口座からブックメーカーに送金したのかなど謎も残されている。いずれにしても、水原氏には違法賭博への関与と「巨額の窃盗」疑惑がかけられており今後の捜査の行方が注目されている。