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周庭氏が闘争継続を宣言 「条例の撤回は遅すぎた。5つの要求の実現のための闘い続ける」

(2019年9月4日)

香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は4日、「逃亡犯条例」改正案の正式撤回を表明した。中国本土への容疑者の引き渡しを可能とする改正案をめぐって、香港では連日大規模な抗議デモが激化していた。同改正案は、1997年の英国から中国への返還後も香港の高度な自治を50年間認めた「一国二制度」が崩壊するとの危機感が香港市民に広がっていた。

香港政府が同法案の正式な撤回を表明したことで、抗議デモは沈静化するとの見方もあったが、抗議運動の先頭に立ってきた周庭(アグネス・チョウ)氏(22)は、政府の発表を受けて同日、ツイッターで「条例の撤回は喜べません。遅すぎました」と政府の対応を批判して闘争を続けることを宣言した。<。>

周氏は「この3ヶ月間、8人が自殺。3人が警察の暴力によって失明。
2人がナイフを持つ親北京派に攻撃され、重傷。1000人以上逮捕。100人以上起訴。
怪我した人は数えきれないです。」と政府の強硬な弾圧を非難した上で「私たちは、5つの要求を求めています。これからも戦い続けます。」と闘争継続を宣言した。

周氏らが掲げる「香港市民の5つの要求」は
1. 改正案の完全撤回
2. 警察と政府の、市民活動を「暴動」とする見解の撤回
3. デモ参加者の逮捕、起訴の中止
4. 警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査実施
5. 林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実現
であり、今回はその(1)が実現したことになるが、まだ4つが残っており、デモは収束するどころかまだまだ続きそうだ。

2014年の香港民主化運動「雨傘運動」の元リーダーで香港の民主派政党・香港衆志(デモシスト)のジョシュア・ウォン(黄之鋒)氏(22)は、デモに200万人以上の学生や市民が参加っしていることについて「香港の高度の自治が失われ、一国二制度ではなく、一・五制度ともいえる状況だからだ。それだけ当局の圧力が強まっている。中国の習近平氏は5年前は国家主席だったが、今や皇帝になってしまった」などと指摘した。