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映画
映画「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」 東京国際映画祭でポール・メスカル、デンゼル・ワシントンら来日イベント
(2024年11月5日10:00)

第37回東京国際映画祭で4日、映画「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」(11月15日公開)のスペシャルトークイベントが行われ、来日したポール・メスカル、デンゼル・ワシントン、コニー・ニールセン、フレッド・ヘッキンジャ―が登壇して撮影のエピソードなどを語った。
同作は、第73回アカデミー賞で作品賞・主演男優賞(ラッセル・クロウ)を含む5部門受賞(12部門ノミネート)を果たした、名匠リドリー・スコット監督のフィルモグラフィを代表する伝説の名作「グラディエーター」(2000年)の十数年後を描く新たな物語。ローマ帝国軍の侵攻により愛する妻を殺され捕虜にされる主人公のルシアスが、剣闘士(グラディエーター)になってコロセウムでの死闘に身を投じて復讐の機会をうかがう。最新技術によってさらにグレードアップした圧倒的な迫力とたぎる情熱が今作の見どころとなっている。
東京国際映画祭では同作を映画祭史上初となる「Centerpieece/センターピース作品」として、5日に「アジアプレミア上映」をTOHOシネマズ日比谷で開催する。プレミア上映に合わせ、初来日となる主演のポール・メスカルをはじめ、フレッド・ヘッキンジャー、コニー・ニールセン、そしてアカデミー賞受賞俳優のデンゼル・ワシントンのメインキャスト4名が出席してのトークイベントとなった。

主人公のルシアスを演じた主演のポール・メスカルは、司会のジョン・カビラから役をどう演じたかについて聞かれ、「脚本を最初に読んだときにヒーローというよりは、どちらかというとアンチヒーローという印象がしました。復讐ということもあったと思いますが、だんだんヒロイックなキャラクターになって行き、家庭やレガシーを継ぐという、その両面を演じられたのは役者冥利に尽きました」と語った。

ルシアスを剣闘士へと導く謎の奴隷商人マクリマスを演じたデンゼル・ワシントンは、出演を決めた要因について、「名作の続編ということに加えてすばらしい脚本だった。そして素晴らしい監督と組めるというのが出演の動機となった」と語った。

来日した4人の中で唯一24年前の1作目に出演しているルシアスの母親ルッシラ役のコニー・ニールセンは、前作との違いについて、「セットの大きさは前作とそれほど変わらないですけど、リドリー・スコット監督は、(1作目から)20年後のローマ帝国をスクリーンに映し出している。ごく少数の人だけが自分の私欲を満たしているという変化を、監督の素晴らしいところは、それをさりげなく映像で描いています。崩壊しつつある帝国の中で捕らわれの身になっているということが作品を観ていただければわかると思います。技術の進化がある今だからこそ、監督の頭の中で描いていた独創的な素晴らしい世界壊を、そのままスクリーンに映し出すことが可能になった」と1作目からの進化を強調した。

皇帝カラカラ役のフレッド・ヘッキンジャーは、撮影のエピソードについて、「監督は360度どこを見回してもリアルな古代ローマ市を建ててしまった。どこを見ても古代ローマ人がいたり、動物たちが暴れていたり、本当にリアルな世界を作ってくれた。さらにすこと監督は常に8台から12台のマルチカメラを使って、ありとあらゆるところからカメラを回していた。そのすべてのスケールは圧倒的でした」と明かした。また皇帝の衣装について、「1作目の衣装を手掛けた素晴らしいコスチュームデザイナーのジャンティ・イェーツさん(1作目でアカデミー賞受賞)が素晴らしい衣装を作ってくれた。最初の衣装合わせの時に一目見てギラギラで金ぴかで派手な衣装だと思った。これは底なしの欲であるとかと腐敗とか、ローマが崩壊して堕ちていくことを表現するのにぴったりな衣装だった」と振り返った。
古代ローマの円形闘技場に水を張り、歴史上の海戦を再現する興行の模擬海戦と呼ばれる圧倒的なスケールの激しい戦闘シーンや、コロセウムでの死闘など激しいアクションをこなしたメスカルは、「2、3週間体がボロボロになったときがあった。船(での戦闘)や、サイに乗った男と闘ったったり、次から次へとバトルシーンを撮影していました。1作目と2作目ではバトルシーンだけでもかなりレベルアップしている。コニーさんが指摘されたように今だからこそ伝えられるツールがあると思います。物語も非常に大きなものがある。お客様に本当に楽しんでもらえるエンタメ性を持った作品」と胸を張った。
ワシントンは、「巨匠に全幅の信頼を置いて身をゆだねる、自分の役に集中することができました。監督が言っていたことなんですが、映画の70%から80%はキャスイングで決まるということで、今回は我々をキャストに選んでいただいたわけですが、あてゃ監督がどういうツールを使うのか、それに向けたわれわれも備えなければならない。その準備さえしていればいいという感じでした」と語った。「何台もカメラを回しているわけですから、どこのアングルから撮られているか、どう編集されるかわからないのですが、その分自由に演技することができた」という。
その後、報道陣から、メスカルに、「どうやったらアドレナリン前回をずっと保つことができたのか」と聞かれ、「アドレナリンを与えてくれるのが監督でした。そして素晴らしいトレーナーにもついてもらった」という。ワシントンが「君はまだ26歳だからね」というと、「夢のようなセットでしたからアドレナリンが出るのは普通でした。再現されたコロセウムの中で、リドリーに演出を受けながら、たくさんの人が愛してる続編の主役をしていたわけですから、アドレナリンが出ないような人なら仕事を間違えていると考え直した方がいいんじゃないかと思います」と語った。
さらに、観客からの質問を受け付け、「グラディエーター」の大ファンの女性が、1作目の4Kリマスター版を最近見て、「動けなくなるほど感動した」という。そのあとに「グラディエーターⅡ」の予告編を観て、ルシアスが1作目でラッセル・クロウが演じたマキシマスの息子だと知って驚いたという。ルッシラを演じたコニーはそのことを知っていたのかとの質問があった。
コニーは、「当時も知らなかったですし、まさかこういう形で話しが続くというのも想像していませんでした」という。「ただ撮影中に、役づくりの一環で、私の心の中、頭の中だけに、誰ににも伝えずに想像して心に留めておくことで、演技をするときに、相手とのやり取りの中でちょっとしたニュアンスが生まれるということをやるんです。そこで、ラッセル・クロウマが演じるキシマムに自分の小さい息子を紹介するシーンで、まさに自分の中に抱えていた秘密があるんですが、自分の叔父と16歳の時に結婚させられたが、その前にマキシマスとちょっとした恋をして、彼は一匹狼の剣闘士だったということで、実らない恋だったけど、周りの男性たちによって自分の自分の人生を操られたということへのせめてもの抵抗とした、そういうことがあったかもしれないということを抱えながらあのシーンを演じていた。そして結果としてこういうことになった」とルッシラとマキシマスとの関係について語った1作目でルッシラは、若き日はマキシマスと恋愛関係にあったが、身分の差から結婚をあきらめ、アウレリウスの共同皇帝ルキウスと結婚する。

記者会見の最後には、第37回東京国際映画祭のコンペティション部門の審査員を務める女優の橋本愛が登場して4人い花束をプレゼントして。ワシントンから熱い刃具をされて「やばい‼…ありがとうございます」と感激していた。
アカデミー賞作品賞を受賞した作品の続編が同じ監督で製作されるのは、フランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッドファーザーPARTⅡ」(1974年)以来になり、もし「グラディエーター」の続編がアカデミー賞で作品賞を受賞すれば約50年ぶりのことで注目される。

■「グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声」作品概要
邦題:『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』
原題:『Gladiator II』
監督:リドリー・スコット
脚本:デヴィッド・スカルパ
キャラクター創造:デヴィッド・フランゾーニ
ストーリー:ピーター・クレイグ、デヴィッド・スカルパ
出演:
ポール・メスカル:(『異人たち』、『aftersun/アフターサン』)
デンゼル・ワシントン:(『イコライザー』シリーズ、『マグニフィセント・セブン』)
ペドロ・パスカル:(『ワンダーウーマン1984』、「マンダロリアン」)
コニー・ニールセン:(『グラディエーター』、『ワンダーウーマン』)
ジョセフ・クイン:(『クワイエット・プレイス:DAY 1』、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン4)
フレッド・ヘッキンジャー:(『クレイヴン・ザ・ハンター』)
配給:東和ピクチャーズ
コピーライト:©2024 PARAMOUNT PICTURES.
レーティング:R15 上映時間:148分
【第 37 回東京国際映画祭 開催概要】
■開催期間:2024 年 10 月 28 日(月)~11 月 6 日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net
【TIFFCOM2024 開催概要】
■開催期間:2024 年 10 月 30 日(水)~11 月 1 日(金)
■公式サイト:www.tiffcom.jp