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映画
映画「マリの話」場面写真、特報、成田結美、ピエール瀧、松田弘子、高野徹監督のコメント解禁
(2023年9月22日21:00)

成田結美、ピエール瀧、松田弘子出演、高野徹監督の「マリの話」がシモキタ - エキマエ- シネマ「K2」にて12 月 8 日より公開されることが決定して、場面写真、特報、そして、成田結美、ピエール瀧、松田弘子、高野徹監督のコメントが解禁になった。
本作は、濱口竜介監督『ハッピーアワー』(15)、『偶然と想像』(21)の助監督を務め、ひと夏の恋愛を描いた短編映画『二十代の夏』(17)がフランス・ベルフォール国際映画祭でグランプリ&観客賞を受賞するなど、世界的に注目されつつある監督・高野徹、待望の初長編作。
海辺の町で脚本を書く映画監督の杉田は、偶然出会ったマリという若い女性に心奪われ、
映画に出演してほしいと声をかける。その情熱的で、にくめない杉田のキャラクターに、戸惑いながらも恋心を抱くマリ。ふたりは映画づくりをはじめるが、突然、杉田は失踪してしまう。喪失感に苦しんでいたマリは、愛猫を探すフミコと出会い、人生を変えるような対話をする。自らを見つめ直したマリは、小さくも大きい一歩を踏み出す「ある決心」をするーという内容。
マリ役を演じたのは、フランスで俳優としてのキャリアをスタートし、仏リメイク版『キャメラを止めるな!』(22)で個性的な通訳の女性を演じるなど、大ブレイク中の注目女優・成田結美。本当は現実に存在しないのでは? と観るものに思わせる美しくも謎めいた魅力を放つマリという女性を見事に演じた。
そして、スランプ中の映画監督・杉田役を演じたのは、Netflix「サンクチュアリ -聖域-」(23)や、映画『福田村事件』(23)など話題作への出演が絶えない、電気グルーヴのピエール瀧。映画『凶悪』(13)や『アウトレイジ 最終章』(17)で見せたアウトローな役柄のイメージをがらりと一新。恋と映画づくりに奔走する情熱的な映画監督という役どころを堂々と演じた。
マリとユーモラスな恋バナを繰り広げる女性・フミコ役には、青年団で活躍する女優の松田弘子が出演。猫のように自由奔放で掴みどころのないフミコというキャラクターを、そのまま彼女の魅力として演じ、本作により一層の深みをもたらした。
この度、解禁された特報には、杉田とマリの初々しい逢瀬の様子、マリがフミコの家で恋の悩みを打ち明けている姿などが、軽快なテンポよいピアノの旋律と共に映し出されている。杉田を演じたピエール瀧は何故、本作に出演したのかという質問に、「同時に僕も「なぜこの役を自分に依頼したのでしょう?」と監督に聞きたいです。つまり、それくらいこれまでと違った角度の依頼だったということです。そういうのって何かありそうで楽しそうじゃないですか(笑)」と答えている。これまでのイメージを覆すピエール瀧のキャラ
クターにも注目したい。
夢と現実が入り混じる大胆な構成で、観客を想像の冒険に駆り立てる、驚きと喜びに満ちた恋愛映画が誕生した。
★配給支援クラウドファンディングも 9 月 22 日(金)より開始!
詳細は MOTIONGALLERY(https://motion-gallery.net/projects/maristory)内にて
2023年12月8日(金)よりシモキタ‐エキマエ‐シネマ「K2」にて公開 以降全国順次公開
出演:成田結美、ピエール瀧、松田弘子、戎哲史、パスカル・ヴォリマーチ、デルフィーヌ・ラニエル ほか
監督・脚本・プロデューサー:高野徹/共同脚本:丸山昇平/撮影:オロール・トゥーロン/録音・整音:松野泉/照明:北川喜雄/文化庁「Arts for the future! 2」 補助対象事業
製作・配給:ドゥヴィネット/配給協力・宣伝:ブライトホース・フィルム
2023 年製作/60 分/ヨーロピアンビスタ/DCP
©2023 ドゥヴィネットコメント
■俳優・監督のコメント
成田結美
『マリの話』を観ながらなぜか自然と涙が溢れていました。マリの心の葛藤、傷つ
いてもそれでも誰かを愛し続けたいと思うマリの姿。そんなマリを観て、とても
切なくなり、でも思いがけない素敵な出会いに、また胸がほっこりと温かくな
り・・・最後にはなんだか魔法にかけられたような気持ちになり、もう一度観たく
なりました。この作品を通して、本当に誰かを愛するってどういうことなんだろ
う、と考えさせられました。そして女性として強く生き抜いていこうと、マリに背
中を押してもらえたような気がします。
本作を通して、皆さんにも少しでも元気を与えられたら嬉しいです。
ピエール瀧
この映画はいくつかのパートで構成されています。自分はそのうちのひとつを担
当させていただいたので、実は全貌はわかっていないんです。でも、観客の皆さ
んの感じ方でいくつもの物語を紡ぎ出せる面白い作品だと脚本を読んで思いま
した。どうか楽しんで。
松田弘子
夢なのか、日常なのか、夢だとしてだれがだれの夢を見てるのか。『マリの話』を
見ていると、いろいろなことがわからなくなります。でも、そのときどきに自由
な見方をして良いのだと言われている気がします。出てくる人たちは、一つのこ
とを言いながらどうも別のことを考えてるみたいだし、それが何なのかわかりま
せん。わからないことをわからないまま味わったり、ああなのかこうなのかと思
いをめぐらせたり、そういう豊かな時間を過ごせてくれる作品だと思います。
高野徹監督
観客が自由に想像し、楽しんでもらえる映画『マリの話』が完成しました。この映画には、「発見できる喜び」と「あなた
だけの解釈」、つまり「主体的に映画を見る」という、特別な映画体験が待っていると思います。わかりやすさに甘ん
じない、チャレンジングな本作の不確かさを支えているのは、俳優さんたちの素晴らしい演技です。是非、劇場で確
かめてください!
高野徹監督プロフィール
(たかの・とおる)1988 年生まれ。横浜国立大学大学院 都市イノベーション学府(映画批評家・梅本洋一ゼミ)修了。濱口竜介監督『ハッピーアワー』(2015 年)、『偶然と想像』(2021 年)などの映画に助監督として参加する。2017 年に自身の監督作『二十代の夏』を発表し、第 32 回ベルフォール国際映画祭(フランス)において日本映画として初めてグランプリ&観客賞をダブル受賞。2021 年に文化庁「新進芸術家海外研修制度」を利用し、フランスにて映画制作の研修を1年間行った。2023 年、自身にとってはじめての長編映
画『マリの話』を監督した。