堀田真由主演・小林薫共演 映画「バカ塗りの娘」公開決定&場面写真解禁

(2023年3月29日21:50)

堀田真由主演 映画「バカ塗りの娘」公開決定&場面写真解禁
「バカ塗りの娘」の堀田真由㊨と小林薫(©2023「バカ塗りの娘」製作委員会)

第1回「暮らしの小説大賞」を受賞した「ジャパン・ディグニティ」(髙森美由紀著)が、堀田真由主演、鶴岡慧子監督により「バカ塗りの娘」のタイトルで映画化され、2023年秋より全国ロードショーになることが決定。場面写真が解禁になった。

海外では漆器が「japan」と呼ばれることもあるように、世界から注目を集め、称賛される漆塗り。本作はその中でも、青森の伝統工芸・津軽塗(通称“バカ塗り”)をテーマに描かれる物語。

何をやってもうまくいかず、自分に自信が持てない美也子(堀田真由)が、津軽塗職人の寡黙な父・清史郎(小林薫)との暮らしの中で、幼い頃から触れていた津軽塗に改めて向き合い、次第に自分の進む道を見つけていく――。

素朴で不器用な23歳の美也子(みやこ)を演じるのは、堀田真由。NHK連続テレビ小説「わろてんか」(2017年)で注目を集め、次々に話題作に出演してきた堀田が、家族への悩み、将来への不安、淡い恋心など、どこにでもいる等身大の女性の心情を自然体で繊細に演じ切っている。

堀田は、主演作として「実際に職人さんに漆の使い方を伝授していただいたり、津軽弁を話したりと新たな挑戦にドキドキしながらもゆったりと流れる時間に身を委ねながら取り組む日々は、贅沢で忘れられないものとなりました」とコメント。津軽塗と丁寧に、真摯に向き合った撮影を振り返る。

美也子の父親で津軽塗の職人・清史郎(せいしろう)役には、日本映画界には欠かせない俳優、小林薫。「津軽弁が難しかった。何度やっても出来ない発音なんかがあって、現場でも何十回とチェックをうけて苦労しました」と明かした上で、本作について「ギクシャクしていた親子関係が、お互いの存在を身近に感じて、優しい気分になっていくシーンがあります。ボク自身はそのシーンで何だか幸せな気持ちになりました」と話す。

監督はベルリン国際映画祭、釜山国際映画祭、バンクーバー国際映画祭など各国の映画祭で高い評価を得て、「過ぐる日のやまねこ」(2014年)ではマラケシュ国際映画祭で審査員賞を受賞した鶴岡慧子監督。

本作のタイトルにある“バカ塗り”とは、完成までに四十八工程あり、バカに塗って、バカに手間暇かけて、バカに丈夫と言われるほど、“塗っては研ぐ”を繰り返す津軽塗のことを指す言葉。失敗を繰り返しながらも日々を積み重ねていく人生を表しているかのような、日本が誇る津軽塗と、師弟そして父娘の絆を描いた映画が誕生した。

この度、解禁になった場面写真では、父・清史郎が、真剣な眼差しでお椀に漆を塗り重ね、静かに漆塗りに向き合う様子と、その姿を横から見つめる娘・美也子を写し出している。実際に津軽塗に向き合った二人、そして津軽塗を描いた本作について鶴岡監督は「津軽塗と出会い、ものづくりに対する慎ましくも純度の高い情熱に触れ、私もこんなふうに映画をつくりたいと思いました。1カット1カット丁寧に、漆を塗り重ねるように撮る。色鮮やかな模様を研ぎ出すように、登場人物たちの個性で画面を満たす。堀田さん、小林さんはじめ、素晴らしい俳優さんたちとご一緒することができました。」と想いを明かす。

また、本作は全編青森県・弘前市での撮影を敢行、青森県出身の木野花、鈴木正幸、ジョナゴールド、王林も出演している。

■堀田真由(青木美也子役)

「青木美也子役を演じさせていただきました。初めて感じる気温や、湿度、匂いを全身で感じながら青森県弘前市で撮影させていただきました。実際に職人さんに漆の使い方を伝授していただいたり、津軽弁を話したりと新たな挑戦にドキドキしながらもゆったりと流れる時間に身を委ねながら取り組む日々は、贅沢で忘れられないものとなりました。
最新な物が次から次へと産まれ機械化・自動化が主流になってきた今改めて、日本の美しい伝統工芸に触れ何を感じ受け取るか、そして伝授していくことの厳しさとどう向き合っていくのか津軽塗りを通して繋がる家族の物語から何か感じ取っていただけると幸いです。」
【プロフィール】
1998年生まれ、滋賀県出身。2015年WOWOW「テミスの求刑」でデビュー。その後、2016年NHK連続テレビ小説「わろてんか」で注目を集め、ドラマ「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」(19/NTV)、映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』(21/河合勇人監督)シリーズなどの人気作品に多数出演。2022年には「鎌倉殿の13人」比奈役でNHK大河ドラマ初出演を果たした。2023年以降もドラマ10「大奥」(NHK)で3代将軍・徳川家光や、フジテレビ月9「風間公親-教場0-」など話題作への出演が続く。

■小林薫(青木清史郎役)

「津軽弁が難しかった何度やっても出来ない発音なんかがあって、現場でも何十回とチェックをうけて苦労しました。それが、映画を観たらセリフの量がそうでもない、こっちは七転八倒しながら、セリフと格闘したから、大量だと思い込んでいたンですね。 映画はラスト近くで、ギクシャクしていた親子関係が、お互いの存在を身近に感じて、優しい気分になっていくシーンがあります。ボク自身はそのシーンで何だか幸せな気持ちになりました。人は、争いより仲良くなっていく人をみると幸せな気分になるンだと」
【プロフィール】
1951年生まれ、京都府出身。唐十郎主宰の「状況劇団」を経て、77年に「はなれ瞽女おりん」(篠田正浩監督)で映画デビュー。代表作は、映画では「それから」(88/森田芳光監督)、「秘密」(99/滝田洋二郎監督)、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(07/松岡錠司監督)など。テレビドラマでは「ナニワ金融道」シリーズ、「Dr.コトー診療所」シリーズ(いずれもフジテレビ系)ほか多数。主演を務めた「深夜食堂」(TBS系)シリーズは15年・16年に劇場版も公開。近年の映画出演作には「Dr.コトー診療所」 (22/中江 功監督)「とべない風船」(23/宮川博至監督)、「仕掛人・藤枝梅安」一、二(23/河毛俊作監督)がある。

■鶴岡慧監督

「バカ塗りの「バカ」とは、ひたむきさを表す「バカ」です。津軽塗と出会い、ものづくりに対する慎ましくも純度の高い情熱に触れ、私もこんなふうに映画をつくりたいと思いました。1カット1カット丁寧に、漆を塗り重ねるように撮る。色鮮やかな模様を研ぎ出すように、登場人物たちの個性で画面を満たす。堀田さん、小林さんはじめ、素晴らしい俳優さんたちとご一緒することができました。そして、弘前の皆さん、津軽塗の職人さんたちに、本当の意味で支えていただきました。みんなでつくったこのひたむきな作品を、たくさんの方に楽しんでいただけたら幸いですし、津軽塗の魅力を知っていただけたら嬉しいです。」 【プロフィール】
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業。大学では万田邦敏監督に師事する。卒業制作の初長編映画「くじらのまち」が第34回「PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2012」グランプリとジェムストーン賞(日活賞)をW受賞。大学卒業後は東京芸術大学大学院映像研究科映画専攻監督領域に進み、黒沢清監督に師事する。1年目に撮った「はつ恋」が「第32回バンクーバー国際映画祭」でタイガー&ドラゴン賞にノミネートされ、2014年に第23回PFFスカラシップ作品「過ぐる日のやまねこ」で劇場デビュー。同作品は、「第15回マラケシュ国際映画祭」にノミネートされ審査員賞を受賞した。2019年、映画「まく子」が話題となり、若手注目の監督。

【ストーリー】
青森県弘前市。父と暮らす青木美也子は、地元の高校を卒業後、特にやりたいことも見つからず、家計を助けるためにスーパーで働いていた。何をやってもうまくいかず自分に自信の持てない美也子だが、津軽塗職人である父の手伝いは唯一夢中になれるものだった。しかし津軽塗で高い評価を受けていた祖父の後を継いだ父も、業界の斜陽と共に、津軽塗を続ける気力を失い、気づけば家族もバラバラになっていた。貧乏暮らしと父の身勝手さに愛想を尽かせて出ていった母、家を継がず自由に生きる道を選んだ美容師の兄。そんな二人をよそに堂々と津軽塗の道に進みたいと公言できずにいる美也子だったが、家族や漆塗りと向き合うなかで、ある大きな挑戦をする――。

【クレジット】

堀田真由主演・小林薫共演 映画「バカ塗りの娘」公開決定&場面写真解禁
原作の「ジャパン・ディグニティ」(髙森美由紀著)

堀田真由 小林薫
監督:鶴岡慧子
脚本:鶴岡慧子 小嶋健作
原作:髙森美由紀「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊)
製作:「バカ塗りの娘」製作委員会 制作プロダクション:アミューズ 映像企画製作部 ザフール
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
●公式サイト:https://happinet-phantom.com/bakanuri-movie/ ●公式Twitter/Instagram:@bakanuri_movie
(2023年秋 全国ロードショー)