阿部寛、第16回 AFA「Excellence in Asian Cinema Award」受賞「とても光栄に思います」

(2023年2月6日19:00)

2022年ケネディ・センター名誉賞 ジョージ・クルーニー、U2らが受賞
阿部寛

アジア全域版アカデミー賞の「第16 回アジア・フィルム・アワード」(以下、AFA)は、国内外で幅広く活躍し、日本を代表する俳優の阿部寛(58)に「Excellence in Asian Cinema Award」を授与することを6日、発表した。阿部は「とても光栄に思います」などとコメントを発表。3 月 12 日に香港で開催される授賞式に参加予定。

「Excellence in Asian Cinema Award」は、優れた才能を持つ映画人にスポットを当て、その映画人のアジア映画界・アジア文化における業績と貢献を称える賞で、日本人としての受賞は、第9回(2015)の中谷美紀、第 13 回(2019)の役所広司に続く、3人目。
また、本賞を含む、過去の AFA 特別賞の受賞者には、山田洋次監督、アミターブ・バッチャン、チャン・イーモウ監督、ミシェル・ヨー、ホウ・シャオシェン監督、アン・ホイ監督、樹木希林、イ・ビョンホンなどの映画人がいる。

阿部は、1987 年の映画「はいからさんが通る」で俳優デビューしてから 30 年以上のキャリアを誇り、国内外で 90 本以上の映画作品に出演し、数々の大胆かつ挑戦的な役柄を演じている。海外の作品にも多く出演しており、初の主演映画は、香港との合作作品「孔雀王 アシュラ伝説」(1990年)。また東京を舞台にしたアクション映画「東京攻略」(2000年)ではトニー・レオンなど名だたるアジアのスターと共演した。他にもタイのアクション映画「チョコレート・ファイター」(2008年)や日中合作映画で、東京国際映画祭第 30 回記念のオープニングスペシャル作品として上映された「空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎」(2017年)にも出演している。阿部の卓越した演技力と才能は、日本だけでなく国際的な映画シーンでも認められ、アジア映画の発展に大きく貢献しており、今回受賞が決定した。

■阿部寛のコメント
「この度【Excellence in Asian Cinema Award】を受賞することができ、とても光栄に思います。AFAのような大きな賞をいただき、本当に驚いています。受賞を聞いた時は、これまでずっと一緒にやってきたスタッフさんたちがそばにおり、皆で本賞を分かち合えることが嬉しく、大変感謝しています。」

■アジア・フィルム・アワード・アカデミー(AFAA)ウィルフレッド・ウォン会長のコメント
「日本のエンターテインメント業界における阿部寛さんの地位は、唯一無二のものです。彼の演技への愛情は、日本映画そしてテレビドラマに新鮮さと活力をもたらし、日本のエンターテインメントの発展に大きく貢献しています。」

■東京国際映画祭チェアマン・安藤裕康のコメント
「阿部寛さんは、日本の映画界やテレビ界の若い世代に、献身性と独創性において目標となる姿勢を示してきました。阿部さんが映画への情熱を持ち続け、将来、アジアの映画そしてテレビで、さらなる飛躍を遂げることを期待しています。」

■阿部寛プロフィール
1987年の映画「はいからさんが通る」で俳優デビュー。1993年、つかこうへい作・演出の舞台「熱海殺人事件~モンテカルロ・イリュージョン~」で主人公を演じ話題となる。その後も、人気テレビドラマの劇場版「TRICK」シリーズ、モントリオール世界映画祭で審査委員特別賞を受賞した「ふしぎな岬の物語」(2014年)、是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」(2016年)など、数々の話題作に出演し、国際的にも高い評価を受けている。2008年の「歩いても 歩いても」、また第21回東京国際映画祭の日本映画・ある視点で上映された「青い鳥」で毎日映画コンクール男優主演賞を受賞したほか、「テルマエ・ロマエ」(2012年)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、同じく「テルマエ・ロマエ」、「麒麟の翼~劇場版・新参者~」(2012年)、「カラスの親指」でブルーリボン賞主演男優賞、「護られなかった者たちへ」(2022年)で優秀助演男優賞など、数多くの賞を受賞。さらに2022年には、ニューヨーク・アジアン映画祭で日本人初となる「スター・アジア賞」を受賞している。

■第16回AFA
日程: 2023年3月12日(日)
会場: 香港故宮文化博物館 Jockey Club Auditorium(香港、西九龍(ウエストカオルーン)文化地区)

アジア・フィルム・アワード(AFA) (主催:アジア・フィルム・アワード・アカデミー) 2007年に創設されたアジア映画を対象とした映画賞。東京国際映画祭は2013年より、香港国際映画祭、釜山国際映画祭と共にアジア・フィルム・アワード・アカデミーを創設し、アジアの映画業界と連携し、その年のアジアの映画人を表彰しスポットライトを当てることでアジア映画ファンの創出、世界へのアジア映画の振興、文化交流を図っています。

「第16回アジア・フィルム・アワード」(AFA)のノミネーションは6日、発表された。日本からは「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)が作品賞、監督賞、西島秀俊の主演男優賞、岡田将生の助演男優賞など8部門でノミネートされた。授賞式は3月12日に香港で開催される。

■第16回AFA 主なノミネート

【作品賞】
「別れる決心」(韓国)、「ドライブ・マイ・カー」(日本)、「ある詩人」(カザフスタン)、「Ponniin Selvan:1」(インド)、「波が去るとき」(フィリピン、フランス、ポルトガル、デンマーク)
【監督賞】
是枝裕和(「ベイビー・ブローカー」)(日本)
パク・チャヌク(「別れる決心」)(韓国)
濱口竜介(「ドライブ・マイ・カー」)(日本)
ダルジャン・オミルバエフ(「ある詩人」)(カザフスタン)
ダヴィー・シュー(「ソウルに帰る」)(フィリピン、フランス、ポルトガル、デンマーク)
【主演男優賞】
パク・ヘイル(「別れる決心」)(韓国)
西島秀俊(「ドライブ・マイ・カー」)(日本)
鈴木亮平(「エゴイスト」)(日本)
チャン・イー(「Home Coming」)(中国)
モーセン・タナバンデ(「第三次世界大戦」)(イラン)
トニー・レオン(「Wher the Wind Blow」)(香港)
【主演女優賞】
シルヴィア・チャン(「消えゆく燈火」)(香港)
カリーナ・ラム(「アメリカから来た少女」)(台湾)
ハッピー・サルマ(「ナナ」)(インドネシア)
Tタン・ウェイ(「別れる決心」)(韓国)
倍賞千恵子(「PLAN 75」)(日本)
【助演男優賞】
岡田将生(「ドライブ・マイ・カー」)(日本)
宮沢氷魚(「エゴイスト」)(日本)
ィム・シワン(「非常宣言」)(韓国)
オ・グワンロク(「ソウルに帰る」)(韓国)
マイケル・ホイ(「Wher the Wind Blow」)(香港)
【助演女優賞】
安藤サクラ(「ある男」)(日本)
ラウラ・バスキ(「ナナ」)(インドネシア)
キム・ソジン(「非常宣言」)(韓国)
イン・タオ(「Home Coming」)(中国)
河合優実(「PLAN 75」)(日本)