「仮面病棟」 坂口健太郎と永野芽郁が病院の闇をめぐるミステリーを熱演

(2020年3月15日)

「仮面病棟」坂口健太郎と永野芽郁が病院の闇をめぐるミステリーを熱演
「仮面病棟」 (新宿ピカデリー)

現役の医師で作家の知念実希人のベストセラー小説「仮面病棟」が原作。ピエロの仮面をつけた男が負傷した女性を連れて病院に押し入って占拠し、当直の医師や看護師、病院の医院長らを人質にして立てこもるサスペンスを坂口健太郎、永野魔芽郁、高嶋政伸、内田理央、江口のりこらのキャストで映画化した。監督は「任侠学園」(2019年)、「屍人荘の殺人」(同)などの木村ひさし。


事故で恋人を亡くした速水俊吾(坂口健太郎)は、恋人の兄で先輩医師の小堺(大谷亮平)に頼まれて一夜だけ、主に認知症の患者が入院する田所病院の当直を引き受け、当直の看護師の東野良子(江口のりこ)と佐々木香(内田理央)とともに仕事に就く。そうしたなか、ピエロの仮面をかぶった凶悪犯がコンビニで強盗事件を起こし、自分が銃撃して負傷した女子大生の川崎瞳(永野芽郁)を連れて病院に押し入り、川崎の治療をさせ病院に立てこもる。速水は川崎の手当てをして病院からの脱出の機会をうかがうが、やがて病院のとんでもない闇が浮上する。

■見どころ

ピエロの仮面をかぶった凶悪犯が医師らを人質に取って病院に立てこもり、医師や入院患者らがどうやって危機を脱出するのかというピエロ男VS人質という構図の前半の展開から、使われていないはずの手術室がいつでも使える最新の設備を備えていたり、隠された病室があったり、速水が病院自体の「仮面」に気付くあたりから予想外の展開になっていきどんでん返しも待ち受ける。坂口がピエロの凶悪犯と、女子大生、病院の医院長らに翻弄されながら命がけで闘う若い医師を熱演。永野が事件のカギを握るミステリアスな女子大生を好演してサスペンスを盛り上げている。先週末の動員で「Fukushima50」に次いで2位のヒットになった。今週末も若い男女のカップルを中心にほぼ満席になる劇場も多かったようだ。
(2020年3月6日公開)