「ドクター・スリープ」　「シャイニング」で生き残った少年が４０年後に新たな恐怖と死闘

スタンリー・キューブリック監督がスティ―ブン・キングの同名小説を映画化したホラー映画の名作「シャイニング」(１９８０年)で生き残った少年の４０年後の新たな闘いを描いたホラー映画。前作ではジャック・ニコルソン演じる小説家志望のジャック・トランスが、雪が深く積もる冬に閉鎖された山の中のホテルの管理人を務めるが、孤独のなかで精神が崩壊して妻と息子のダニー・トランスを殺そうとして斧を持って追い掛け回す。不思議な能力「シャイニング」を持つダニーは命からがら逃げ出す。そのダニー（ユアン・マクレガー）が大人になり、迫りくる新たな脅威と闘う。続編もキングの小説が原作。前作へのオマージュが随所にちりばめられたホラー・エンターテインメント。

■ストーリー

４０年前の惨劇を生き延びた少年ダニー（ユアン・マクレガー）は心に傷を抱えながら孤独な大人になっていた。そうしたなか、彼の周りで児童連続失踪事件が起き、謎の少女アブラ（カイリー・カラン）から事件解決の協力を求められる。彼女はダニーと同じ特別な力「シャイニング」を持っていて、その能力でやはりシャイニングを持つ野球少年が謎の集団に殺される奇怪な事件を透視していた。犯人グループと闘ううちにダニーとアブラは４０年前の惨劇の舞台となった呪われたホテルへとたどり着く。

■みどころ

ユアン・マクレガーが少年のころに父親に殺されかかったトラウマを抱え、父同様にアルコール依存症に悩みながら少女とともに新たな戦いを繰り広げるダニーを熱演。謎の少女アブラ役のカイリー・カランが空中を飛んだり物を動かしたりしながら悪霊と闘うシーンも見ものだ。さらにはレベッカ・ファーガソン演じる謎の集団の女リーダー、ローズ・ザ・ハットも不気味で凄みがありホラーを盛り上げている。

少年ダニーが小さな三輪車で廊下を走り回りシーンや、謎の双子の少女、エレベーターから大量の血が噴出するシーンなど前作でおなじみのホテルの恐怖シーンが再現され、前作の主役ジャック・トランス役でジャック・ニコルソンにそっくりの俳優も登場する。(２０１９年１１月２９日公開)