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「マチネの終わりに」 福山雅治と石田ゆり子が情感あふれるラブロマンスを熱演

(2019年11月3日)

「マチネの終わりに」 福山雅治と石田ゆり子が情感あふれるラブロマンスを熱演
「マチネの終わりに」 (TOHOシネマズ渋谷)

東京、パリ、ニューヨークを舞台に天才ギタリストとジャーナリストの6年にわたる波乱万丈の情熱的なラブロマンスを描いた芥川賞作家・平野啓一郎の同名小説を、福山雅治、石田ゆり子らのキャストで映画化した話題作。監督は福山とコンビを組んだ「美女か野獣」(2003年)、「ガリレオ」(2007年)などのドラマや、映画「県庁の星」(2006年)、「容疑者Xの献身」(2008年)、「昼顔」(2017年)などを手掛け、現在放送中のドラマ「シャーロック」の演出を担当している西谷弘。

■ストーリー

世界的なクラシックギタリストの蒔野聡史(福山)は、公演後にレコード会社の担当者の是永慶子(板谷由夏)からパリの通信社で精力的に取材をするジャーナリストの小峰洋子(石田)を紹介されて、打ち上げで会話を交わすうちに急速に惹かれ合う。葉子には米国で経済学者として活躍する日系アメリカ人のリチャード新藤(伊勢谷友介)という婚約者がいたが、蒔野はそれを知りながら胸の内を告白し、やがて葉子は婚約を解消して蒔野の胸に飛び込もうとする。ところが、ニューヨークから東京に戻って蒔野と会う約束をしていた日に蒔野の師である祖父江誠一(古谷一行)が倒れ、急きょ病院に駆け付けるうちに思わぬ形で2人は大きくすれ違って破局してしまう。そして月日が流れ2人の運命は…というストーリー。

■見どころ

若くして国内外で認められているが、自分の音楽を見失って苦悩するなか葉子と運命的な出会いをする天才ギタリストを福山が熱演。そしてパリのテロ事件で通信社の同僚を失いながらも過酷な取材を続けるなか、ギタリストに惹かれてゆくジャーナリストを石田ゆり子が情感豊かにしっとりと演じていて、2人の波乱の愛の展開に最後まで引き付けられる。東京、ニューヨーク、パリをまたにかけた天才ギタリストとジャーナリストのラブロマンスは外国映画のような趣があり、エンドロールが終わった後にしっとりとした余韻が残る映画になっている。福山のクラシックギターの演奏シーンもコンサート会場で聞いているような迫力とライブ感がある。
(2019年11月1日公開)