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「ジェミニマン」 51歳のウィル・スミスが23歳のクローンと死闘

(2019年10月25日)

「ジェミニマン」 51歳のウィル・スミスが23歳のクローンと死闘
「ジェミニマン」(TOHOシネマズ渋谷)

引退を決意した伝説のスナイパーが組織の陰謀を知り、若い時の自分とそっくりのクローン人間の暗殺者に命を狙われるという斬新な発想のSFアクション。51歳のスナイパーと23歳の暗殺者をウィル・スミスが演じている。23歳のクローン人間はCGで若返らせるという技術をつかっているという。監督は「ブロークバック・マウンテン」(2005年)と「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」(2012年)で2度アカデミー賞監督賞を受賞した台湾の巨匠アン・リー。

■ストーリー

高速で走る列車に乗ったターゲットを遠く離れた丘の上から1発で仕留めた伝説のスナイパー、ヘンリー(ウィル・スミス)は51歳になり(本人も51歳)衰えも感じて引退を決意するが、政府の上司からテロリストといわれていたターゲットが実は生物学者だったことを友人から知らされ組織の陰謀に気付く。真相を追っていくうちに監視された上に凄腕の若いころ者に命を狙われる。小銃のスコープで見た殺し屋が自分にそっくりだったことに驚き、やがてその男は謎の組織ジェミニが作った自分のクローンだったことがわかる。ヘンリーの監視役として潜入捜査を行っていた米国防情報局のダニー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)はヘンリーと共に陰謀に立ち向かうことを決意し、2人は真相に迫って行く。

■見どころ

若い方のクローンはウィルにそっくりな俳優が演じているのかのように見えたシーンもあったが、実際は現在のウィルを最新技術のCGで若返らせたのだという。現在のウィルと30年前のウィルが共演しているように見えるCG技術が凄い。そんな2人が繰り広げる壮絶なバトル・アクションはまさに手に汗握るシーンの連続で圧巻だ。そしてクローン人間と人間の尊厳の問題や親と子の問題。殺し屋人生への疑問や年老いて芽生える罪の意識なども描いていてスパイアクション映画の枠を超えた人間ドラマがあり、最後まで目が離せないエンターテインメントになっている。
(2019年10月25日公開)