「ライオン・キング」 実写に近いリアルなCGで名作アニメが甦る

(2019年8月9日)

「ライオン・キング」 実写に近いリアルなCGで名作デズニー・アニメが甦る
「ライオン・キング」(TOHOシネマズ渋谷)

ディズニーの名作アニメ「ライオン・キング」(1994年)をフルCGの”超実写版“でリメイクした話題作。「美女と野獣」や「アラジン」などディズニーの人気アニメの実写化が続きドル箱路線になっているが、今回はアフリカの大自然を舞台にしたライオンと動物たちの物語とあってCGによるリメイクという新たな手法に挑戦している。監督は「アイアンマン」シリーズなどのジョン・ファウロー。

■ストーリー

サバンナの王国プライドランドの国王のライオン、ムサファとサラビの間に息子のシンバが生まれる。ムサファはシンバに将来の国王となる心構えなどを教えるが、シンバはある日幼馴染のナラを誘って象の墓場に遊びに行くが、ハイエナの群れに襲われ、ムサファが危機を救うが、ハイエナたちとの戦いの中で、ムサファは伯父のスカーに裏切られ崖から突き落とされ殺されてしまう。

シンバはスカーにムサファを殺したと濡れ衣を着せられ、プライドランドから追放されてしまいスカーが新国王の座を奪い取る。シンバは砂漠で生き倒れになるがミーアキャットのテイモンとイボイノシシのプンバアに助けられ「ハクナ・マタタ」(スワヒリ語の「くよくよするな」の意味)をモットーに暮らし立派なライオンに成長。やがて王国に帰還してスカーと対決する日がやってくるというストーリー。

■見どころ

「超実写版」というだけあってCGで再現されたライオンなどの動物やアフリカの大自然から動物たちが砂漠を疾走して巻き上げる砂ぼこりなどまで、とにかく実写のように精巧でリアル。シンバの声をドナルド・クローヴァー、ナラをビヨンセが担当しているほか、ムサファをジェームズ・アール・ジョーンズなどが声優を務めている。国王の兄を殺害してさらにはその息子の命を狙い王座を奪うという王室内の骨肉の争いや、伯父が放った刺客の手から逃げて、成長して正義を貫こうとするドラマは珍しくないが、リアルで美しい映像と、ライオンや動物たちが人間のように話しながら展開していく親子の愛や友情、恋、闘いなどの“ライオン劇”はディズニー映画ならではのエンターテインメントになっている。
(2019年8月9日公開)