名司会者ラリー・キングさんの「2億円遺産」をめぐって未亡人と息子が”骨肉の争い“

(2021年2月18日20:30)

名司会者ラリー・キングさんの「2億円遺産」をめぐって未亡人と息子たちが”骨肉の争い“
(ラリー・キングさんとショーン・キング=インスタグラムから)

先月23日(現地時間)、87歳で死去した伝説の司会者ラリー・キングさんの未亡人ショーン・キング(61)が、ラリーさんの遺言に異議を唱え16日(現地時間)、ロサンゼルスの裁判所に提訴した。ラリーさんは200万ドル(約2億1000万円)の遺産を子供たち5人に託した手書きの新たな遺書を残していたことが分かり、そこにショーンの名前はなかった。ショーンは変更前の彼女を執行人とする遺言書が有効と主張している。ショーンはラリーさんの7番目の妻で、ラリーさんは2019年にショーンとの離婚を裁判所に申請していたが離婚は正式に成立していなかった。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、先週ラリーさんの秘密の手書きの遺言書が浮上した。それはショーンについて言及しておらず、200万ドルの財産を子供たちに託したものだったという。

ショーンは、ラリーさんが新しい遺言書にサインしたとき健康状態が思わしくなく"外部の影響 "を受けやすくなっていて、遺言に署名していたことさえ気づかなかった可能性があると主張。またラリーさんは死亡したときに離婚手続きを進めようとしていなかったとしている。

裁判所に提出された文書でショーンの弁護士は「ラリーは外部からの影響を非常に受けやすく、(新しいバージョンの遺言)に署名した時に脳卒中を患い医療処置を受けようとしていて手術前の薬の影響下にあった可能性があり、知的能力に疑問があった」と主張している。そして、2015年に弁護士に協力してもらいラリーさんとショーンが2人で作成した遺書が真の遺言書として認められ、その遺言書ではショーンがラリーさんの遺言の執行人になっていると主張している。

ショーンはさらに、ラリーの息子のラリー・キング・ジュニアを非難。「ラリーは彼女が権利を持つコミュニティの財産から金銭を息子のラリー・キング・ジュニアに与えていた」と主張。2013年から2018年の間にラリー・キング・ジュニアに送られた26万6000ドル(約2800万円)以上の金銭の領収書を持っていると主張。ジュニアに渡ったすべての金銭の50%を返還するよう求めている。

ラリー・キング・ジュニアは遺産の執行人になることを求めているが、ショーン側の主張によると、「ラリーはジュニアが30代になるまで、存在すら知らなかった」という。ジュニアは「ラリーのキャリアやビジネスに関与したことはなく、彼をラリーの財産管理を代表する立場に置くのは非常に不適切である」と主張している。新たな遺言では、ラリーさんは自分の財産をアンディ、チャイア、キング・ジュニア、ラリー、チャンス、キャノンの5人の子供たちとショーンとの間の2人の息子に渡すとしている。ラリーさんは2020年8月に息子のアンディを心臓まひで、娘のチャイアを肺がんで亡くしたことを自身のインスタグラムで公表していた。

ラリーさんは1997年9月5日にショーンと結婚して2019年6月に離婚を申請した。ラリーさんは2010年にもショーン夫人との離婚を裁判所に申請したがその後申請を取り下げた。2016年に夫人とジャーナリストのリチャード・グリーン(65)の長年の不倫関係が噂になったときにも離婚を考えたことがあったという。2017年から離婚の危機が取りざたされていた。

そしてラリーさんが2019年4月に心臓発作で入院したことがきっかけで離婚問題が再浮上。夫人がラリーさんの財産を独り占めにしようとしているとして2人の息子がラリーさんに夫人と離婚するよう直訴。それを受けてラリーさんが離婚申請に踏み切ったという。

ラリーさんは名司会者として知られCNNの「ラリー・キング・ライブ」の司会は1985年6月から2010年12月まで続き、数々のスターやVIP相手に巧みな話術を繰り広げ”トークの帝王“といわれた。私生活では華麗な結婚・離婚歴で知られた。1960年代に2度結婚したプレイメイトのエイリーン・エイキンスを含めて7人の女性と結婚して7人の子供をもうけた。