メル・ギブソンがウィノナ・ライダーに反論 反ユダヤ主義の発言はしていない

(2020年6月26日10:40)

メル・ギブソンがウィノナ・ライダーに反論 反ユダヤ主義の発言はしていない
(ギブソン㊧とライダー=インスタグラムから)

メル・ギブソン(64)が、90年代半ばにハリウッドのパーティーで、ウィノナ・ライダー(48)に反ユダヤ主義的な中傷発言をしたという告発に「ウソをついている」と反論した。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、Netflixのドラマシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」(配信中)に出演している女優ウィノナ・ライダーは、21日(現地時間)、英紙「サンデー・タイムズ」のインタビューで、ギブソンが彼女がユダヤ系と知ったときに、「オーブン・ドッジャー」と呼んだと非難した。コーンブレッドを焼くことを意味する「オーブン・ドッジャー」とは第二次世界大戦中にナチスのホロコーストで焼却されることを逃れたユダヤ人を侮辱する言葉だという。

ライダーは「私は償いと許しを信じているし、ギブソン氏が彼の中の悪魔に対処するための健全な方法を見つけることを願っていますが、ひどいことを言われたのは私一人だけではありません」という。「1996年ごろ、友人のケヴィン・オークインと私は、彼から憎むべき言葉を受けました。それは私にとって苦痛で鮮明な記憶です。自分たちの行動に責任を持つことによってのみ、償いをし、お互いを心から尊敬し合うことができるのです。彼の長い人生の旅の成功を祈ります」とライダーは語った。ギブソンはそのときゲイのメイクアップアーティスト、オークインに「ぼくはエイズになるのかな?」といったという。

これに対してギブソンの広報は同紙の取材に「100%事実ではありません」と全面否定したという。「彼女は10年以上前、メディアにうそをついた、そして今もうそをついているのです」と語ったという。ライダーは2010年、米誌「GQ」に同じ話をしていた。さらに「彼女はギブソンが当時彼女に謝罪しようとしていたとうそをついた。ギブソンは何年も前に、彼女のうそ正すために彼女に連絡を取ったが、彼女は拒否したのです」と語った。

■メル・ギブソン
ニューヨーク生まれだが1968年、一家はオーストラリアに移住。1979年「マッドマックス」で一躍スターに。1995年の「ブレイブハート」でアカデミー賞監督賞を受賞。「リーサル・ウェポン」シリーズなど数多くの映画に出演している。私生活では1979年委看護婦のロビン・ムーアと結婚して7人の子供をもうけたが20011年に離婚。その間ロシア人歌手オクサナ・グレゴリアとの不倫騒動や彼女に対するDVで騒がれた。2006年にカリフォルニア州マリブの近くで飲酒運転で逮捕された際に、反ユダヤ的な発言をしたとして非難されて謝罪した過去がある。警察官に「くそユダヤ人ども、世界の戦争は全部ユダヤ人どものせいだ」などと発言したという。メルの父親である作家の故ハットン・レッド・ギブソンはインタビューでホロコーストを 「フィクション」と発言して物議をかもしたことがあるという。

■ウィノナ・ライダー
米ミネソタ州出身。東欧ユダヤ系の両親がヒッピーだったので、幼い頃からコミューンで育ったという。12歳で舞台に出るようになり1986年、「ルーカスの初恋メモリー」で映画デビュー。「シザーハンズ」(1990年)、「エイリアン4」(1997年)、「17歳のカルテ」(1999年)などに出演している。
私生活では俳優のクリスチャン・スレーター、ジョニー・デップ、マット・デイモンと交際。2011年からエコデザインをしているスコット・マッキンレー・ハーンと交際している。2001年12月13日にビバリーヒルズの宝石店で宝飾品を窃盗し逮捕され、3年の保護観察と480時間の社会奉仕、1万ドル(約107万円)の罰金の有罪判決を受けた。

ハリウッドのトップ俳優の2人だが、なにかと”お騒がせ“も多かった。 いずれにしてもギブソンとライダーの主張は真っ向から対立しており、真相はどうなのか気になるところだ。