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俳優・吉行和子さん死去 90歳 映画「愛の亡霊」NHK朝ドラ「ごちそうさん」
(2025年9月10日10:30)

映画「愛の亡霊」やNHK朝のテレビ小説「ごちそうさん」など数多くの映画やテレビドラマ、舞台で活躍した俳優でエッセイストの吉行和子さんが2日、肺炎のため都内の病院で死去した。90歳だった。所属事務所が8日、公式サイトで発表した。
事務所のサイトでは、「弊社所属の吉行和子が9月2日未明 肺炎のため 永眠いたしました 享年90 故人の遺志により 葬儀は近親者のみで執り行いました」と報告し、「ここに謹んでお知らせ申し上げますとともに 吉行和子が生前受け賜りましたご厚誼に深く御礼申し上げます」と伝えた。
吉行さんは1935年(昭和10年)8月9日生まれ。東京出身。54年、女子学院高校卒業。在学中の同年に劇団民藝の研究生となり、55年、舞台「ものいわぬ女達」で初舞台。56年、舞台「アンネの日記」でアンネを演じて注目される。55年、今井正監督の「由紀子」で映画デビュー。59年、映画「にあんちゃん」で第14回毎日映画コンクール女優助演賞を受賞した。
そして、大島渚監督が「愛のコリーダ」(76)に続いて性と愛を大胆に描いた「愛の亡霊」(78)で藤竜也と共演。26歳年下の愛人(藤)と共謀して夫(田村高廣)を殺害するが、夫が亡霊となって現れ2人を悩ますというストーリーで、藤相手に濃厚な性愛シーンを演じて話題になり、日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した。同作はカンヌ国際映画祭で大島監督が監督賞を受賞した。14年には「東京家族」で同賞を受賞し、21年に日本アカデミー賞会長功労賞を受賞した。
また、NHK朝のテレビ小説「ごちそうさん」(13)、同大河ドラマ「樅ノ木は残った」(70)、同「徳川家康」(83)やTBS系「3年B組金八先生」シリーズ、テレビ朝日系「土曜ワイド劇場」、「松本清張の小さな旅館」(81)、フジテレビ系「サザエさん」(92)など多数のドラマにも出演した。エッセイストとしても活躍し、84年にエッセー「どこまで演れば気がすむの」で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した。
吉行さんの父は昭和初期に活躍した新興芸術派の作家・吉行エイスケ氏、兄は芥川賞作家の吉行淳之介氏で、妹の吉行理恵氏も芥川賞作家で詩人。また、美容師だった母親の吉行あぐりさんは、1997年に放送されたNHKの連続テレビ小説「あぐり」のモデルで、この作品に吉行さんも出演して話題になった。