谷村新司さん死去 74歳 アリスの「チャンピオン」や「昴」など

(2023年10月17日11:15)

谷村新司さん死去 74歳 アリスの「チャンピオン」や「昴」など
谷村新司さん(谷村新司スタッフ公式X「旧ツイッター」から)

「チャンピオン」や「冬の稲妻」などで知られるグループ「アリス」のリーダーで「昴」などソロでも活躍したシンガーソングライターの谷村新司さんが8日死去した。74歳だった。16日、所属事務所が発表した。

谷村さんのスタッフの公式ツイッターでは「今年の3月に腸炎での手術を行い 療養を続けておりました谷村新司ですが 10月8日に息を引き取り 永眠いたしました」と発表した。
「本人も回復に向けて頑張っておりましたので 本当に残念に思います 葬儀は近親者のみにて 10月15日に執り行い とても穏やかな顔で 旅立ちました事をご報告申しあげます」と伝えた。
「昨年は活動50周年を迎えて アリスの記念ライブ『ALLICE GREAT 50(FIFTY』を有明アリーナで開催し アリスのメンバーの堀内孝雄・矢沢透と共に ここからリスタートして 10年続けようと目標を立てて本院も楽しみにしておりましたが 残念ながらその夢は叶わず満75歳の生涯を終える事となりました」と報告した。
そして「日本語の精神文化を大事に歌詞を紡いできた谷村でしたが 代表曲でもある『昴-すばる-』は沢山の方々とのご縁の道を継いでくれました 生前『歌と音楽は目に見えないからこそ 海も空も超えていく』 と沢山の国にも出掛けていきました 歌を創作し 歌い 伝える旅を続けてきた人生でしたが この度 来世への戒名を頂戴し 『天昴院音薫法楽日新居士』(てんぼういんおんくんほうらくにっしんこじ) と名づけられました」と戒名を明かし、「まさしく 天にある星となって私達を照らし続けてくれる事だろうと思います 歌と音楽にピリオドはなく 皆様の心にいつまでも残る事を願って 心よりの感謝を深く申し上げたいと存じます これまでに沢山の『愛』をいただき 本当に有難うございました」と締めくくった。

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祭壇に飾られた谷村新司さんの遺影(谷村新司スタッフ公式X「旧ツイッター」から)

谷村新司(たにむら・しんじ)
1948年12月11日生まれ。大阪府出身。1965年、高校在学中にフォークグループ「ロック・キャンディーズ」を結成。大阪と神戸で人気に。1971年、堀内孝雄と2人で『アリス』結成。その後ドラムの矢沢透が加わり3人で活動。「チンペイ」の愛称で親しまれる。75年の「今はもうだれも」、77年の「冬の稲妻」で大ブレーク。さらに「チャンピオン」などのヒット曲で人気を不動にした。74年以降ソロ活動も並行して行い山岐津百恵に提供した「いい日旅立ち」(78年)や「昴」、加山雄三と作った「24時間テレビ」(日本テレビ系)のテーマ曲「サライ」(92年)など数々のヒット曲を生んだ。81年に北京でコンサートを行うなどアジアでの活動も行った13年には東日本大震災からの復興を祈る全国ツアーを行い、昨年はアリス結成50周年記念ライブを開催した。

■堀内孝雄コメント

「チンペイさん 突然の別れに驚きを隠せません。例年のツアーに向けて回復に向かっていると伺っていただけに、とても残念です。僕にとってのチンペイさんは、50年来の親友であり、『アリス』のリーダーであり、そして良きライバルでした。学生時代に、『プロにならないかと?一緒にアリスをやろう』と誘ってくれたとき、心の底から嬉しかった。チンペイさんが、あの時誘ってくれなかったら、今の僕はありません。ずっといっしょに音楽活動ができたことが幸せでした。また、いつか空のほとりでいっしょにライブをやろうね。もうちょっと待っていてね、キンちゃんと、もう少しだけ頑張り根。心から、ありがとう。安らかに。ご冥福をお祈り申し上げます。」

■矢沢透コメント

東京に住む僕と大阪に住む谷村と、何の因果か運命の出会いか 堀内を紹介され3人アリスとして歩み始めました 時にはいがみ合い、時には抱き合い 幾多の苦難も喜びも共有し、無我夢中で駆け抜けた そして気が付けば51年という長きに渡って谷村と関わるとは・・・あの日からは想像もしませんでした。若さの灰汁も抜け『これからは本当に音楽を楽しんでやっていこうね』と新しいアリスの始まりに胸躍らせていた矢先のことでした。谷村なら大丈夫、谷村ならきっと戻ってくる、根拠のない確信めいたものを感じておりました。でも谷村は戻ってきませんでした! もういないんです。悲しいというより悔しいんです。谷村はもう僕達のみんなの心の中にしか住む場所はないのです。思い出せば必ず胸にやってきます、どうか谷村を忘れないで下さい。今まで谷村をアリスをおうえんしてくださって有難うございました。」