玉川徹氏「モーニングショー」に復帰 「電通発言」を謝罪し現場復帰宣言

(2022年10 月19日10:30)

玉川徹氏「モーニングショー」に復帰 「電通発言」を謝罪し現場復帰宣言
復帰した玉川徹氏(19日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」)

安倍晋三元首相の国葬について「電通が入ってます」と指摘し事実誤認と訂正・謝罪して10日観の謹慎処分を受けていたテレビ朝日の玉川徹氏(59)が19日、同局系の情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に復帰して、改めて謝罪し、今後はコメンテーターとしてではなく、現場に出て取材し同番組で伝えるという形で番組出演を続けることを明らかにした。

番組の冒頭で羽鳥慎一アナウンサーが「玉川さんの謹慎処分が昨日で終わりました。ここで玉川さんから改めて説明、お詫び、そして今後についてです」と説明。

これを受けて玉川氏は「今回の私の事実誤認のコメントによりご迷惑をお掛けした電通および菅前総理大臣に対し改めておわび申し上げます。このような事実に基づかない発言をテレビでしてしまったということ。それは私の慢心と驕りがあったからだと反省いたしました。申し訳ございませんでした」と改めて謝罪し深く頭を下げた。

■「これからは現場に足を運び取材をし事実確認をして報告する。その基本にもう一度立ち返る」

そして「謹慎の10日間、私は事実確認の大切さ、テレビで発言することの責任の重さを考え続けました。そして事実確認こそが報道の根幹である。その原点に立ち返るべきであると考えました。これまで私はスタジオで様々なニュースに対しコメントを続けてきました。これからは現場に足を運び取材をし事実確認をして報告する。その基本にもう一度立ち返るべきだと考えました。そしてその結果はこの『羽鳥慎一モーニングショー』でお伝えする。そういう風な考えに私は今回至りました」と述べた。今後はコメンテーターとしてではなく、現場を取材して伝えるという形で番組出演を続けることを明らかにした。

「この間、報道局の幹部とも話し合いを続け、このような私の考えを理解してもらいました。視聴者の皆様にもご理解いただけるとありがたく存じます。今後このような形で仕事を続けてまいりますが、ご支援のほど宜しくお願いしたします」と締めくくってまた頭を下げた。

羽鳥アナは「基本に立ち返るというのは玉川さんの思いでありテレビ朝日の考えであり、私も同じ思いです。これから玉川さんは現場に足を運びまして取材をして、玉川さん独自の目線で取材そして分析してそして番組で報告するという形を取らさせていただきます。番組をご覧頂いている皆さんの信頼を回復できるようにこれからもしっかりと番組作りを進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」と述べて通常の番組に戻った。

■玉川氏の「電通発言」

玉川氏は同番組で歯に衣着せぬコメントを述べて注目を集めていたが、9月28日の同番組で、安倍元首相の国葬について「僕は演出側の人間でテレビのディレクターをやってきましたからそういう風に作るのはわかりますよ」などとしたうえで「当然、これ電通が入ってますから」と指摘した。翌29日の番組で「事実ではありませんでした」と「電通発言」を訂正・謝罪したが、社内外で波紋が広がり、テレビ朝日は玉川氏を10日間の出勤停止の謹慎処分にするという異例の措置を発表して賛否両論の声が上がり、さらには「玉川氏降板」報道も流れていた。今回の現場復帰宣言はそうした”逆風”の中での着地点となった感もあるが、いずれにしても取材結果をレポートしたうえで「玉川氏独自の目線」による従来通り忖度のないコメントを続けてほしいものだ。