伊藤蘭がキャンディーズ解散以来41年ぶりに歌手復帰

女優の伊藤蘭(64)が29日、ソロデビューアルバム「My Bouquet」(マイブーケ)を発売した。1978年のキャンディーズ解散以来実に41年ぶりの歌手活動再開で話題を呼んでいる。伊藤は自身のオフィシャルインスタグラムに29日に銀座山野楽器店で行った発売記念トークイベントの写真を投稿して「素敵な薔薇のブーケと共に『おかえりなさい』という言葉をいただき胸が熱くなりました」などとコメントした。

インスタグラムに「昨日のトークイベントのpicです。銀座山野楽器さんは18歳でデビューした私にとって忘れられない思い出の場所です」とつづった伊藤。 「こんなに時が経ってからまた再びデビューのイベントをこの場所でできるなんて」 「素敵な薔薇のブーケと共に『おかえりなさい』という言葉をいただき胸が熱くなりました」という。
そして「My Bouquetもついに本日発売に 聴いてくださってる皆さん… 素敵なコメントを沢山ありがとうございます」と締めくくった。

ソニー・ミュージックダイレクトオフィシャルサイト「otonano」によると、「My Bouqut」は様々な作家に「今の伊藤蘭に歌わせたい曲」を発注し110曲集まった中から11曲をセレクトしたという。伊藤は「私が感じている世界観を曲に反映して、それを日常の中で、色々な場面で聴いていただいて少しでも幸せな気分になっていただけたらなって思いました」と語っている。作家陣は豪華な顔ぶれが揃った。井上陽水、阿木燿子×宇崎竜童、トータス松本、森雪之丞などで、ポップス、ロック調、バラード、ディスコっぽいもの、ボサノバ調と、多彩な曲が揃ったという。伊藤は自らも作詞に挑戦した。

6月11日、12日TOKYO DOME CITY HALL、6月14日NHK大阪ホールでのファースト・ソロ・コンサートが予定されている。「My Bouqut」の収録曲やキャンディーズ時代の曲も歌うとみられている。

■伊藤蘭 1955年1月13日東京・武蔵野市出身。1973年9月、伊藤蘭(ニックネームはランちゃん)、田中好子(スーちゃん)、藤村美樹(ミキちゃん)、の3人でキャンディーズとして「あなたに夢中」で歌手デビュー。「年下の男の子」(1975年)、「ハートのエースが出てこない」(同)、「春一番」(1976年)、「暑中お見舞い申し上げます」(1977年)、「微笑み返し」(1978年)などヒット曲を連発して1970年代に国民的アイドルグループとして一世を風靡した。
1977年7月17日、日比谷野音のコンサートのエンディングで突然解散を宣言。「普通の女の子に戻りたい」という伊藤の言葉が流行語にもなった。1978年4月4日、後楽園球場で解散コンサートを行いキャンディーズは伝説となった。

1980年、映画「ヒポクラテスたち」(大森一樹監督)で女優として復帰。同年、「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」にマドンナ役で出演。併映作の「土佐の一本釣り」に田中好子がヒロイン役で出演していた。田中は2011年4月21日、乳がんのため55歳で死去した。伊藤と藤本が病室で最期を看取ったという。伊藤はその後数々の映画やドラマで女優として活躍。映画「少年H」(2013年)では夫の俳優・水谷豊と初の夫婦共演をはたして話題を呼んだ。長女の趣里(28)は女優として活躍している。