トランプ前大統領起訴で不倫相手の元ポルノ女優のサイト検索が急増

(2023年4月6日12:45)

トランプ前大統領起訴で不倫相手の元ポルノ女優のサイト検索が急増
ストーミー・ダニエルズさん㊧とトランプ前大統領(Instagram/@ thestormydaniels/@realdonaldtrump)

ドナルド・トランプ前米大統領(76)が、2016年の大統領選中に元ポルノ女優ストーミー・ダニエルズさん(44)との不倫の口止め料13万ドル(約1700万円)を支払い、隠蔽のため帳簿などの業務記録を改ざんしたとして34件の重罪で起訴された4日(現地時間)、ダニエルズさんのポルノサイトの検索数が急上昇したという。米メディアが報じた。

米サイト「TMZ」は、米ポルノサイト「Pornhub」の話として、「ストーミー」の検索数が4日の1日で65万回以上あったと報じた。今年1月からの3か月間の彼女の1日の検索平均と比較して324%増を記録。トランプ氏の車列がマンハッタンの裁判所に到着する直前には検索数が通常の6倍になったという。

■トランプ氏とダニエルズさんの「不倫」と「13万ドルの口止め料」

ダニエルズさんは米ルイジアナ州バトンルージュ出身。元ストリッパー。ポルノ女優として「エクスタシー・オブ・ザ・デッド」などの数多くのポルノ映画に出演。「スパイ・ワイフ」などでは脚本・監督も務めた。2014年、米アダルト・エンターテインメント業界での功績を表彰するXRCOの殿堂入りを果たした。2018年にはストリップツアー「メイク・アメリカ・ホーミィ・アゲイン」を行い人気を呼んだ。

トランプ氏はすべての件で「無罪」を主張し、プライベートジェットでマイアミの自宅に戻った。今後裁判となり、最高で禁固4年の実刑になる可能性もあるが、初犯で実刑にならない可能性もあるという。

ダニエルズさんは最近、英紙タイムズのインタビューで、殺害予告を受けていると明かし、トランプ氏よりも狂信的な支持者が恐ろしいと語った。「前大統領は暴力をあおり罰を逃れてきている」と非難し、「起訴で権力者にも法律が適用されると証明してほしい」と訴えた。



■トランプ氏とダニエルズの「不倫」と「13万ドルの口止め料」

ダニエルズさんは2018年3月、米CBSの「60 Minutes」に出演してトランプ米大統領(当時)との密会を告白していた。
2006年に米ネバダ州で開催されたゴルフトーナメントでトランプ氏と知り合い、ディナーに誘われ、同氏が経営するホテルに行き関係を持ったという。
ダニエルズさんは「これは(セクハラ被害を訴える運動の)“MeToo” ではありません。私は被害者ではないのです」といい「ビジネス上の取引」と語った。セックスしたのはそのとき1回だけだったという。

ダニエルズさんは2016 年の大統領選挙の前に、口止め料として13万ドル(約1700万円)を受け取っていた。当時トランプ氏の弁護士はダニエルズがトランプ氏とのことを話さないという合意を破ったことで2000万ドル(約26億円)の損害を被ったなどと主張した。ダニエルズさん側はこの秘密保持契約は無効と主張していた。

ダニエルズさんの弁護士はトランプ側が主張する「2000万ドルの損害」に対して「これはラスベガスの駐車場で起きたことと同じ脅迫だ」と抗議した。ダニエルズは2011年、トランプ氏とのことを週刊誌に告白した数週間後に、ラスベガスの駐車場で謎の男から「トランプ氏のことは忘れろ」と脅されたと主張。そのとき一緒にいた娘にも「母親に何か起きたら大変だ」などと脅したという。
ホワイトハウスの報道官は当時、「大統領は明確に、一貫して否定してきた」などとダニエルズの主張を否定していた。その後トランプ氏は13万ドルについて「弁護士費用」と計上したが、検察はこれを虚偽記載と認定した。口止め料の支払いがニューヨーク州や連邦の選挙慣例の法令に違反し、これを隠すために業務記録を改ざんしたと判断されたという。
ポルノ女優との「1回の不倫」の代償はあまりにも高くついたようだ。