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大坂なおみ、全仏オープンで記者会見を拒否 SNSで長文メッセージ
(2021年5月28日12:30)
テニスの大坂なおみ(23=日清食品)が、30日にパリで開幕する全仏オープン期間中の記者会見には一切参加しないことをSNSで発表して波紋を広げている。高額罰金覚悟の会見拒否の理由とは?
米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、大坂は自身のインスタグラムに長文のメッセージを投稿して、「人々はアスリートの精神的な健康に配慮していないとよく感じていましたが、記者会見を見たり参加したりするたびに、このことがよくわかります」と述べた。
アスリートが「これまでに何度も聞かれたことのある質問をされたり、私たちの精神に疑念を抱かせるような質問をされたりします。私は皆が疑うような対象にはなりたくありません」と説明している。
そして、「私は、負けた後に記者会見場で打ちひしがれるアスリートの映像を何度も見てきましたし、皆さんもそうだと思います」とした上で「落ち込んでいる人を蹴落とすようなものだと思いますしその理由も理解できません」と非難した。
さらに記者会見を拒否したことで罰金を科せられると脅されたことがあるといい、精神的な健康を保つために罰金を受け入れたいと考えているが、「この件で科せられたかなりの金額の罰金が、精神的な健康のためのチャリティーに使われることを願っている」としている。
米スポーツ専門チャンネルのESPNによると、プロテニス選手がメジャー大会で記者会見を欠席した場合、最高2万ドル(約218万円)の罰金が科せられるという。また、グランドスラムの公式ルールブックでは、選手はけがや物理的に出られない場合を除き、試合後の記者会見に出席することが義務付けられているという。
妹のセリーナ・ウイリアムズ(39)とともにオリンピックの金メダルを歴代最多の4個獲得している女子プロテニス選手ビーナス・ウイリアムズ(40)は大坂の投稿にコメントし、「やりなさい。あなたの人生はあなたのものよ!」と応援した。ビーナスとセリーナは、メンタルヘルスの重要性を訴えていることで有名で、過去には記者会見を欠席して罰金を科されたことがあるという。「Sport Journal」誌に掲載された研究論文では、メディアがアスリートのパフォーマンスに影響を与えることを指摘しているという。「気が散ることで運動能力の効率が下がること」 と研究は主張しています。