周庭氏の逮捕「外国勢力との結託による国家安全危害罪」フェイスブックで明かす

(2020年8月11日18:45)

周庭氏の逮捕「外国勢力との結託による国家安全危害罪」フェイスブックで明かす
(周氏㊧や黎智英氏の逮捕を報じる香港紙=周氏のフェイスブックから)

香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏(23)が10日夜、香港警察に国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕された事件で、周氏はフェイスブックで「外国または域外勢力の結託による国家安全危害罪」で逮捕されたと明らかにした。

周庭氏のフェイスブックによると、10日夜9時ごろに十人以上の警察官が突然、周氏の自宅にやってきて国安法の「外国または域外勢力の結託による国家安全危害罪」で周氏を逮捕したという。

「周氏は今年7月から、SNSを通じて外国に対して中華人民共和国への制裁や、敵対行為を呼びかける疑いが持たれている」という。

■国安法は「中国共産党政権がさらに人の自由を抑えるため設立した非道な法律」と非難

今年6月に施工された国安法「中国共産党政権がさらに人の自由を抑えるため乱暴で設立した非道な法律である」と非難。

同日、中国共産党に批判的な香港紙「リンゴ日報」の創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏(71)や同誌の幹部ら計9人も国安法違反容疑で逮捕されたことについて「国安法が香港の言論の自由や取材の自由への厳重な影響は一目瞭然である」と厳しく非難した。

この1か月間、周氏が正体不明な人物につきまとわれ、周氏の自宅付近で監視していたという周氏の自宅の近くに赤外線カメラが設置され、その器材は周氏が逮捕されたあとに外されたという。

そして「香港の自由もはや脅かされたことになった。現時点では周氏は警察庁におるものの、保釈できる可能性は不明です。皆さん、どうか周庭氏、香港を引き続きご関心ください」と訴えた。

■香港紙「黄之鋒の逮捕も時間の問題」

国家安全維持法の最高刑は終身刑で、露骨な言論弾圧で民主派の砦に壊滅的な打撃を与えることを狙った周氏らの逮捕で、中国のかいらい政権の香港政府と背後の中国の思惑がむき出しになった格好だ。周氏のフェイスブックには両手を後ろに縛られて連行される周氏の写真を掲載して逮捕を報じる香港紙の紙面や、黎智英氏の逮捕を報じる香港紙、そして周氏とともに民主化運動を進めてきた香港衆志(デモシスト)の元事務局長・黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)の「逮捕は時間の問題」と報じる香港紙の紙面もアップされた。

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