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映画
「四月の余白」公開記念舞台挨拶 一ノ瀬ワタル、夏帆、山﨑七海、上阪隼人、吉田恵輔監督登壇
(2026年6月28日10:30)

映画「四月の余白」の公開記念舞台挨拶が27日、東京・新宿区の新宿ピカデリ行われ、主演の一ノ瀬ワタルをはじめ、共演の夏帆、上阪隼人、山﨑七 海、吉田恵輔監督が登壇。撮影エピソードなどを語った。以下オフィシャルレポートを公開ーー。
前日には大きな地震が発生し、さらに台風も接近する不安定な天候の中で迎え た公開2日目。それでも会場には多くの観客が駆けつけ、登壇者たちは感慨深い表情を浮かべた。

本作で映画初主演を務めた一ノ瀬は、初日を迎えた心境を聞かれると「もちろんすごく嬉しいですし、こんなに足 元が悪い中で来ていただいて嬉しいっすね!」と喜びをあらわに。一方で「内容的にも、見る人によっていろんな見方ができる作品なので、不安というのもあります」と率直な思いも打ち明けた。

吉田監督は作品について「脚本を書いている時は“これ誰が見るんだ?”と思うくらい地味な話だと思っていた」と 苦笑しながらも、「素敵なメンバーが集まって、出来上がってみたら、自分で言うのもなんだけど、結構いい映画になったと思う」と作品への自信をのぞかせた。
また、一ノ瀬を主演に起用した理由についても言及。「柔らかくて人懐っこい人なんですけど、 過去には悪役をたくさん演じてきた。何人殺して何回殺されたかわからないくらい(笑)。悪役のイメージがあるけど、今は“いい人”というイメージもあって、この役にぴったりだと思った」と語ると、一ノ瀬は照れた様子で「そんな、 皆さんの前で褒めて いただいてありがとうございます」と笑顔を見せた。

夏帆は印象に残ったシーンとして、劇中で海斗の母を演じた占部房子との場面を挙げる。撮影初日だったというそのシーンについて、「占部さんは感性でお芝居される方なので、テイクごとにニュアンスが少しずつ変わるんです。どのテイクも胸に響いて苦しくなって、監督は一体いつOKを出すんだろうと思っていました」と回想。 「最後にさらにすごいものが出てきて、その瞬間に監督がOKを出したんです。占部さんもすごいし、それを見極める監督もす ごいなと思いました」と振り返った。
𠮷田監督も「夏帆さんと占部さんは動物的感覚で芝居をするタイプ。テイクごとに温度が違うので、こっちが思って いないものが出てくる可能性がある。ずっと見ていたくなる二人でした」と独特の表現で称賛した。

上阪は、本作が初めて長期間親元を離れての撮影だったことを明かし、「双子の弟に会いたいなと思ったりしたんですけど、吉田組が本当に温かくて、家族のように接してくれて居心地が良かった」と吉田組を絶賛。「めちゃくちゃ 楽しかった思い出があります」と振り返った。
そんな上阪 『mentor』について「現場ではムードメーカーだった」と明かした吉田監督。「子どもたち同士が仲良くなるのに時間がかかる中、誰にでも話しかけて空気を作ってくれた」と感謝。一方で「撮影が終わっているのに、急に現場へ遊びに来たりしていた(笑)」と暴露されると、上阪は照れ笑いを浮かべていた。

山崎は、一ノ瀬との共演について「怖い人だったらどうしようと思っていたんですけど、本当に柔らかくて優しい方 だったので、すごく演じやすかった」とコメント。劇中のラストシーンについては「テイクを重ねるごとに、一ノ瀬さん がどんどん小さくなっていって」と笑いながら振り返ると、一ノ瀬も「あの時は西が唯一、普段見せないような感情を出していたシーンだった。涙が出るんじゃないかというくらい辛かった」と明かした。
イベント後半では、本作のテーマにちなんで「どんなことがあっても見捨てないもの」という題材でトークを展開。一ノ瀬は飼っている8羽のウサギを挙げ「今はウサギたちのために頑張っている。みらいの里の子たちにも投影していた部分がある(笑)」と愛情をのぞかせる。
夏帆は愛猫について触れつつ、「最近、思い出の映画館が閉館するニュースを見て、映画は映画館で観なきゃなって改めて思いました。 絶対に守りたい場所」と映画館への思いを語った。
上阪は「家族です」と即答。「今日もママが来てるんですけど、本当に感謝しかないです」と感謝を伝えると、会場からは温かな拍手が送られた。
山崎は「マネージャーさん」と回答し、「今ここに立てているのも、一緒に頑張ってきたからこそ。 これからも二人三 脚で頑張っていきたい」と。
吉田監督は「子どもの頃の映画好き少年の気持ち」と答え、「その夢を冒涜するような 映画や監督にはなりたくない。 恥ずかしくない映画を作っていきたい」と力強く語った。
最後に一ノ瀬は「この作品が、何か変わりたいと思っている人のきっかけになれば」とメッセージ。夏帆も「見終わっ たあと誰かと話したくなる作品。この問題をみんなで考えていけたら」と呼びかけ、吉田監督からは「私の監督作品 『mentor』が秋に公開になるのですが、『四月の余白』と同じくメンターをテーマに描いた兄弟的作品になっていますので『mentor』を楽しみにしてくれている方も、まずは先に『四月の余白』を見て頂けるとあわせ楽しんでもらえるかと思いますので、ぜひお願いします」と話し、舞台挨拶を締めくくった。

【STORY】
元半グレで元受刑者の過去を背負う西健吾(一ノ瀬ワタル) は、海の見える地方都市で全寮制更生施設「みらいの里」を運営している。実体験を糧に道を踏み外しかけた子供たちに体当たりで向き合うが、体罰も辞さない更生方針は教育関係者から批判されていた。ある時、中学教師の冬子 (夏帆)から手に負えない生徒の海斗 (上阪隼人) と、鑑別所帰りの悠について相談を受ける。
2人に会った西は、一瞬で海斗の狂気を見抜いた。激しい家庭内暴力に疲れた母 (占部房子) も息子を「みらいの里」に託すと決意するが、海斗は施設でも寮生とトラブルを起こして脱走。さらには傷害事件で逮捕されてしまった。
西は海斗の父(篠原篤) から責め立てられた。若い頃、西にリンチされ、左脚に障害が残ったというのだ。記憶のない過去と向き合う西にできる贖罪は、 海斗を更生させることだけ。「ひとは変われる」と信じて新たな取り組みに踏み出すが一一。
【作品情報】
監督・脚本:吉田恵輔 音楽: 世武裕子
出演:一ノ瀬ワタル / 夏帆 上阪隼人 篠原 篤 占部房子/山崎七海 和田庵
高田万作 松木大輔 小沢まゆ パトリック・ハーラン
配給:アークエンタテインメント
©2026 N.R.E.
2026年6月26日 新宿ピカデリーほか全国公開